一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
エプソムCはマイネルハニーに騎乗
2017/6/8(木)
昨年に続き、今年も関東で最初の2歳新馬をヴィオトポス(3人気)で勝つことができました。道中は追走に苦労したものの、エンジンがかかってからはシッカリと伸びてくれました。先頭に立って物見をするなど若さもありましたが、これから改善できる余地があるということ。まだまだ時計を詰められると思います。連闘だったシュピールカルテ(5人気②着)は道中上手く運べて最後もひとふん張り。好位でハミが抜けるようになって、自分の時計は走れています。古馬との初対戦であの内容ですから次走も楽しみ。
この土曜は東京で8鞍に騎乗します。5R(2歳新馬)のマイネルキャドーは2週続けて乗せていただきましたが、気持ちが前向きで初戦から走れる仕上がり。本当に一生懸命なので、むしろ行きすぎないよう気をつけながら最後まで脚を残してあげたい。7Rのブライトガーランドの前走は、早めに脚こそ上がってしまいましたが、ハナを切れて悪くない競馬でした。距離は合うと思いましたので、今回も前々で流れに乗せていってあげたい。9Rのペルソナリテは上のクラスで好走を続けてきた馬。他に降級馬もいますが少頭数で立ち回りやすいはずなので、久々の勝利を狙いたい。
10Rのマイネルビクトリーは昇級緒戦の前走も頑張っていましたが、外傷で間隔が空いてしまった分はあったと思います。降級して中2週でベストの舞台となれば楽しみです。11Rのサノイチの54キロは魅力ですね。前走でタイプも掴めたので、このハンデを活かして少しでも上の着順を目指します。
日曜も東京で7鞍に騎乗します。エプソムCのマイネルハニーは1週前追い切りに乗せていただいてシッカリやりましたし、今週の調教VTRも観ましたがいい動きでしたね。間隔を空けたことでフレッシュな状態にあるのが何より。コースを選ばない馬ではあるのですが、より東京は乗りやすいので期待しています。2Rのリパーカッションは前走も時計を詰めており、相手だけが悪かったというレース。もうここで何とかしてあげたい。3Rのマイネルクラースは芝の走りも悪くないのですが、もうワンパンチ足りずで初ダート。詰めの甘さを補えたらと思いますし、大きく変わるなら今回かもしれません。
4Rのコスモメイプルは1600mで追走面が少し心配ですが、前走の感触は悪くありませんでした。かみ合えばチャンスもあると思います。5R(2歳新馬)のコスモイグナーツは先週乗せていただき、シッカリと負荷をかけられて好仕上がり。今週は丹内騎手が乗りましたが、やはり動きを褒めていました。イキナリから楽しみです。6R(2歳新馬)のラヴァーズインメイも先週乗せていただきましたが、こちらは使ってから良くなりそうなタイプ。ただ、牝馬同士で舞台は合いそうです。8Rのマイネルエパティカは自分のリズムで走れれば渋太い馬。少頭数も相まって今回は競馬しやすそうです。
今週は休日の月曜に、自分が通っていた中学校の傍で大谷石採掘の探検ツアーなるものに参加してきました。通学路付近が地底湖のようになっていることを今さらながらネットで知り、探検するというまさかの体験をしてきました。それこそ子供に戻ったような気持ちになり楽しかったです。なかなか文章で表現するのは難しいので、興味がある方はOHYA UNDERGROUNDと検索してみてください。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。