一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
日曜は新潟に遠征します
2019/10/24(木)
先週はマイネルズイーガー(8人気)が最高着順。久々でも馬体が増えて良くなっており、ハナ差2着ということ以外は上手くいきました。勝ちたかったです。アルヒミスト(8人気3着)も操縦性が高く、初戦とすれば申し分のない内容。競馬を経験した2戦目が楽しみです。菊花賞のナイママ(18人気14着)はクラシックで三度目の8枠でしたが、これはかなり堪えています。どうしても外々に振られる展開となり、適性以上に距離がシビアに感じました。馬は本当に頑張っているので、かみ合う舞台で巻き返したい。富士Sのアンノートル(10人気13着)の敗因は休み明けの分だと思います。かねてから使って調子が上がる馬でもあり、次に良くなってきそうな雰囲気はありました。
この土曜は東京で7鞍に騎乗します。1Rのラシカルガイブの休養前は心身共に幼いところがありました。デビュー前から素質は感じる馬なので、立て直しての前進に期待しています。2Rのコスモタイシはデビュー当時の走りを思えば、ここまで勝ち上がれていないことが不思議なほど。今回はブリンカーを着用するので、集中力さえ増せば巻き返せるはず。3Rのコスモケルビンはダートの走りがいいですね。前走も最後まで一生懸命に力を出しています。心配は5戦目というところですが、同じ舞台の続戦で頑張ってくれるはず。
9Rのマイティーワークスは左回りの1400mがベストです。適度な間隔で状態もいいと聞いており、3走前のようなイメージで乗りたい。10Rのハニージェイドはここ2走がやや忙しかったというだけで、凄くいい素質を持っている馬。1400mであれば上手く流れに乗っていけそう。今開催の傾向や天候からも時計が速くなりそうなのは心配ですが、この舞台なら前進させてあげたい。12Rのスマートサーブルは初めて乗せていただいた前走が素晴らしい内容。台風の影響で間隔が詰まるのだけが心配も、使われた上積みのほうに向いてくれれば前進があるはず。
開催最終日となる日曜は新潟で5鞍に騎乗します。9Rのパフォームは3月の小倉以来になりますが、休養前の2戦が好内容。よーいドンの展開は不向きなので、先行力を活かしてそうはならない競馬を心掛けます。11Rのアルマエルナトはここ2走で千直の適性を感じています。最終日ということもあり枠順にも左右されそうですが、出たなりでジワっと運べばいい競馬になるはず。年齢的な衰えもなく元気一杯で、結果を出してあげたい一頭です。12Rのマイネルボルソーは2年半ぶりに乗せていただきます。ロスなく捌いてひとつでも上の着順をと思っています。
ワールドカップまで詳しく知らなかったラグビーですが、日本代表の試合には自ずと熱くなりました。自分達の活躍でここまで自国開催を盛り上げるのは素晴らしいと思いますし、努力が報われたベスト8に感動させてもらいました。あっという間に年内最後のクールということで、今期のドラマの話題も少々。最高に楽しませてもらっているのはまだ結婚できない男で、月9のシャーロックもなかなかの自分好み。そして、映画まで観に行ったおっさんずラブの続編が11月2日から始まるようですね。佳境のシーズン合間のいい息抜きになりそうです。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。