一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
パワースポットに行きました
2020/1/23(木)
小倉開幕週はブラックスプルース(14人気4着)が最高着順。もともといいモノを持っている馬なのですが、前2走は気を使いながらの走りで力を出せずにいた印象。小回りの1200mと相まって、やっと調教の良さが出ました。次走はもうひとつ前進できるはず。丁度、その前の日曜小倉2RではJRA通算1万回騎乗を達成することができました。レース前に職員さんに声を掛けられるまでは意識していませんでしたが、関係者の方々に支えられて本当に有難い記録です。デビュー前にはここまで長く、たくさん乗せていただけるとは思っていませんでした。大きな怪我なく無事にやってこれたので、これからも次のメモリアルを目指して励んでいきます。
この土曜は小倉で2鞍に騎乗します。3Rのシュシュダムールは現地で調教にずっと乗せていただいています。この週末も雨で渋りそうなので、時計がかかる馬場がマッチしてくれそうな感触。スピードもある馬なので、小回り1200mで持ち味を活かしてあげたい。11Rのミラビリアも調教に乗せていただいています。休み明けでも力は出せそうな態勢で、先行力があるのは小倉コースにおいて大きな強み。最近の成績は案外ですが、やれていいと思っています。
日曜も小倉で5鞍に騎乗します。9Rのギャツビーと10Rのハギノアレスは、関東遠征の際にもよくお声掛けいただける鮫島厩舎。2頭ともコース問わず安定している有力馬なので、とにかく結果で恩返しをしたいと思っています。11Rのショートストーリーも関西の厩舎から有難い依頼。小回りコースに良績ある馬で、ここは混戦模様のハンデ戦。しっかりと研究してより上の着順を目指します。12Rのスマートスリロスはダートから芝への連闘。間隔が空いていたためローテは歓迎で、幸い時計がかかる馬場にもなってくれそうです。嫌気をさすと自分からヤメてしまう気性を把握できたのは大きく、しっかりと力を出してあげたい。
せっかくの九州滞在ということもあり、休日の月曜にパワースポットで知られる宮島の厳島神社に行ってきました。水の中にある大きな鳥居が修理中というのだけは残念でしたが、神の島と言われるだけあって他にもたくさんの神社があり、スポーツ選手が力をもらいに訪れる理由が分かりました。そう言えば、初詣は勝負の神様が祀られている鹿島神宮に行き、直後にフェアリーSを勝つ事ができたんです。開幕週こそ思ったとおりの結果になりませんでしたが、小倉開催が報われるように努力を重ねていきます。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。