一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
ナイママで勝ちたい日曜小倉メイン
2020/2/6(木)
先週日曜は小倉で2勝することができました。メインレース(周防灘特別)のナーゲルリング(14人気)は滞在効果で落ち着きがあり、スタートしてからも脚を取られなかったので、道中で「これなら行けるかも」という感触があり、積極的に動いていきました。馬場適性、内枠、ハンデ51キロと全てかみ合っての勝利だったと思います。コスモブルーノーズ(6人気)も全くノメることがなく、前半でいい位置を取れたことが大きかった。3度目の正直という結果になり嬉しかったです。初めて乗せていただいたカシマホオズキ(15人気3着)は一生懸命で根性がありますね。なかなかのセンスを感じたので、今回の競馬がキッカケになってくれるのでは。
この土曜は小倉で4鞍に騎乗します。1Rのカシノピアレスは初めての距離(1700m)が長かった印象でした。今回の1000mであれば前進があるはず。2Rのマイネルエンカントは自分が乗った初戦から使いつつ内容が良くなっています。同じコースの続戦なので頑張ってほしい。12Rのマイネルアプラウスはゲートが課題になります。流れに乗せていければもっとやれるイメージがあるので、とにかくスタートに集中したい。
日曜も小倉で6鞍に騎乗します。3Rのシュシュダムールの前走は外枠が堪えました。当時より極端な馬場ではありませんが、内目の枠からロスなくの運びが理想です。4Rのステラドーロはデビュー戦からあとひと押しという結果が続いている馬。小倉に入って追い切りの感触が良く、小回り1800mも合いそうなので力が入ります。6Rのレオは調教に乗った感触が良く、競馬で結果が出ないのが不思議なほど。今回は小倉2600mとガラッと条件が替わるので、そのあたりがマッチしてくれませんか。11Rのナイママは水曜に現地に到着し、金曜からレースに向けて調教に乗せていただきます。ここ2戦の内容は収穫があり、今の小倉の馬場と2000mは合うと思うんです。先週の日曜メインは上手くいきましたが、今週もソツなく乗って勝利を目指したい。今週は水曜日に小倉滞在組の15人でボーリング大会をやりました。自分と西田騎手以外は若手ばかりで、パワーに圧倒されました。5人ずつに分かれてのチーム戦だったのですが、残念ながら最下位……。その後に食事会もあって楽しいひと時でしたが、写真を撮るのを忘れてしまいました。ごめんなさい。あっという間に終盤戦に入りますので、残り2週も充実した滞在ライフを過ごしていきたい。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。