一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
1週前のスマイルカナ順調です
2020/5/14(木)
先週はマイネルアムニス(8人気)で勝つことができました。ブリンカー効果で集中力が出て、ここ2戦の内容がそのまま繋がってくれました。状態面も上がっていて馬場もマッチし、いいタイミングで乗せていただけたことに感謝しています。
マイネルイリャルギ(2人気4着)は勝ち負けを意識し、いつもよりも強気に乗ってみました。離された1.2着馬にはどう乗っても敵わなかった気がしますが、勝負に行った結果であったことは確か。厳しいローテにも耐えて状態面は良かったです。アナザークイーン(7人気4着)は立て直した効果が大きく、気持ちが走るほうに向いていました。次走に繋がる納得の内容でした。コスモビートイット(4人気6着)はダートの走りは悪くなかったものの、初めて砂を被ったことで道中嫌がっていました。直線で外に出すまでは頭を上げており、慣れが見込めれば大分違ってくると思います。前走とは違って馬が走る気にはなっていたので、改めて次走への下地はできました。
この土曜は新潟で4鞍に騎乗します。3Rのマイネルコロンブスはここ何週か調教に乗せてもらっていますが、仕上がりはいいです。前2走こそ案外の結果も、もう少し着順を上げられそうな感触です。9Rのマイティウェイは前走に内容がありましたし、中間の動きも良くなっています。自分のペースで行ける展開になれば、しぶとく頑張ってくれるはず。11Rのプレミオテーラーは休み明けでも走ってくれますし、自分のペースで行ければそう簡単には止まりません。少し崩れそうな天気も歓迎で、マッチしてくれそうな舞台です。
日曜も新潟で10Rのミチビキに騎乗します。成績にムラがあるタイプも、久々に乗せていただいた前走は上手くいきました。続戦で力が入るところですが、あまり道悪が得意ではないので、先に書いた馬に比べると馬場状態が気になります。除外や使えなくなった馬がいて一鞍だけの騎乗なので、レース傾向をよく見極めて、よーいドンの展開にはさせないように立ち回りたい。
ここ2週は新潟遠征でしたが、来週はオークスにスマイルカナと挑むべく東京で騎乗します。今週の追い切りは霧が凄くて時計こそ取れなかったかもしれませんが、長目からしっかり負荷をかけて、ほぼ仕上がったと見ています。来週は息を整える感じで十分だと思っていますので、時計が目立たないことがあっても問題ありません。ここまではとにかく順調。直前にも乗せていただくので、そんな感触を踏まえて次回の更新で報告します。久々に騎乗する東京競馬場ともども、本番を迎える来週が楽しみでなりません。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。