一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
勝って締めたい東京最終週
2020/6/25(木)
先週はスマイルカナ(2人気)で勝つことができました。外枠を引いたので、他に出して行く馬がいれば控えてもという思いでいました。まさにそういった展開になりつつ、3コーナーでペースが落ち着いてしまったので、出しもせず馬のリズムで離して先頭へ。体が減ってテンンションも高かったのですが、地力で押し切ってくれました。夏場はひと息入れることになりますので、リフレッシュ後の成長した姿が楽しみです。マイネルウィルトス(2人気3着)もパワーがあって凄くいい馬でした。昇級緒戦から目途を立ててくれて、これからまだまだ活躍していくと思います。是非ともまた乗せていただきたい一頭です。
この土曜は東京で4鞍に騎乗します。 9Rのコスモビスティーは前走も強いメンバーに掲示確保と頑張っています。時計がかかったほうが合うタイプなので、できる限り乾いた馬場で走らせてあげたい。木曜時点ではそれが叶いそうな天気予報ですね。10Rのコスモインザハートは7ヶ月ぶりを使った2戦目。休養前は馬に弱いところがあったので、順調に使える中2週で前進があればと思っています。
日曜も東京で4鞍に騎乗します。 4Rのマイネルエルガーは2走前に自分が騎乗停止になってしまった馬。東京2400mが一番合うコースだと思っているので、改めていただけたチャンスを結果で何とか返したい。5R(2歳新馬)のコスモカルティエは2週続けて調教に乗せていただきましたが、気持ちが前向きでパワフル。牧場でもかなり乗り込まれていたようで、仕上がり良く初戦から走れる態勢です。
6R(2歳新馬)のニーヨルもずっと調教に乗せていただいている馬。手の内に入れており仕上がりもいいので、心配といえば除外になることでした。スタートが速くパワーもあり、初戦のみならず期待している一頭です。8Rのマイネルソラスは新馬以来の騎乗ですが、久々の前走も道悪を苦にすることなく頑張っていました。色々な競馬を経験しており、タイプ的に使った上積みもありそう。若かった初戦とはまた違ったイメージで臨みたいですね。
二度の騎乗停止に反省しながらも充実した毎日を過ごせており、あっという間に上半期も最終週。新型コロナの影響がどうなっていくのか不安なところもありますが、夏競馬は福島と新潟を中心に騎乗していく予定です。新しい生活スタイルが進んで行く中で、やっと春クールのはずだった連ドラが始まりました。早速、木村拓哉さん主演のBG~身辺警護人~を観ましたが、川崎競馬場が出てきたのも熱かった。一番楽しみにしている半沢直樹は7月19日スタートと発表されたので、今からワクワクしています。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。