一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
楽しみな週末が続きます
2020/8/20(木)
先週はコスモサンレミ(2人気)が最高着順。初めての左回りもあって、コーナーをスムーズに回れず外に張ってしまっての敗戦。それでも差がない2着に踏ん張ってくれており、次走こそはスムーズに立ち回って決めたいです。マイネルプリンチペ(7人気3着)は速いペースでジッと脚をタメて、ラストもしっかりと走り切っています。軽量の3歳牝馬に残られてしまっただけで、この馬とすれば精一杯の内容でした。マイネルイヴィンス(5人気3着)はいい意味で、1勝クラスに入っても同じ競馬ができました。間隔が空いて転厩緒戦だったこともあり、ここからは前進あるのみと思っています。
この土曜は新潟で6鞍に騎乗します。 8Rのコスモペリドットは休養を挟んでダート2戦目。芝で現級を勝っており、幾度もの2着がある馬。次に繋がるいいレースができればと思っています。10Rのナーゲルリングも一息入っていますが、春の最後は疲れもあった印象でした。競馬がしやすい頭数ですし、この休養明けはいいほうに向いてくれるはず。11Rのマイネルラフレシアは脚質的に展開待ちになってしまいますが、左回りの2200mはいいですね。2年振りの騎乗でも勝手は知っており、改めて持ち味を出してあげたい。
日曜も新潟で7鞍に騎乗します。 1Rのスターリーアイズは間隔を詰めて使っていますが元気一杯。前走は重たい馬場で走りづらそうにしており、良馬場で前進させてあげられそうなイメージ。2Rのムーンリバーは期待していた初戦が案外でしたが、全てが初めてでしたので仕方ありません。調教からもあんなに走れない馬ではないので、2戦目の変わり身に期待しています。5R(2歳新馬)のイワズは追い切りに乗せていただいて能力を感じています。緩さがあるので使って良くなるタイプかもしれませんが、今の態勢でどこまでやれるか楽しみです。
6R(2歳新馬)のコスモザクロは仕上がりが良くて、初戦から力を出せそうなタイプ。かなり気持ちが入っており、いかにも芝1200mデビューが合いそう。7Rのマイネルサブマリンの前走は調教がレースに結びついた感じで、今までで一番と言っていい内容でした。使った上積みに期待して、何としても勝ち上がらせたいところ。9Rのウインアイルビータは前走乗せていただいて、気難しい面が分かりました。枠なりにイメージを膨らませて、今度は勝ち負けまで持っていきたい。12Rのコスモケルビンは盛岡の交流を勝っての昇級緒戦。相手なりに頑張れるタイプだと思うので、クラスに目途が立つ競馬ができればと思っています。
来週は新潟2歳Sにブルーバードが出走を予定しています。調教は厩舎にお任せして結果が出ているので、今回もレースまで同じパターンになりそう。改めて来週に意気込みを書かせてもらいます。そして、当面の目標にしている京成杯オータムHに向けてスマイルカナが明日(金曜)戻ってきます。こちらは中間の追い切りにも跨っていくので、節々で感触を語っていくつもりです。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。