一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
勝って締めくくりたい東京最終週
2020/11/26(木)
先週はバンブトンローズ(13人気4着)が最高着順。2走前と同じコースで進展してくれました。今まで自分からヤメてしまうところを最後まで頑張らせてみたので、次はもっと粘れるはず。素質的にはこれくらい走れて当然の馬です。ラキウラ(9人気5着)は再転入緒戦で休み明けを思えば頑張っています。脚元の問題があるので予断は許しませんが、続けて使えればより前進できると思います。コスモヨハネ(11人気5着)は上がりの競馬にも対応し、年齢を感じさせない走りをしてくれました。もうひとつ良くなるはずなので、何とか2勝クラスは勝たせてあげたい。
開催最終週の土曜は東京で5鞍に騎乗します。 3Rのマカラプアは初戦良かったのですが、その後は気持ちが入りすぎている印象。能力は間違いないので、上手くなだめて力を出し切ってあげたい。5R(2歳新馬)のマイネルオラトリオは続けて調教に乗せていただいています。しっかり乗り込んで中身はデキていますが、大型馬なので使いつつ上向くタイプかもしれません。いい素質は持っていますよ。10Rのマイウェイアムールは初めて乗せていただいた前走で感触を掴めました。東京1300~1400mがベストという馬なので、上手く脚をタメて前進を狙いたい。12Rのスペキュラースの前走はこの馬らしい踏ん張りがなかった。休み明け3走目の今回は牝馬限定戦で1ハロン短縮。もっと頑張れるはずの条件です。
日曜も東京で4鞍に騎乗します。3Rのマイネルパリオートはデビュー前の調教に乗っていました。かねてから素質を感じており初芝の前走で適性を見せていたので、東京コースにも対応させてあげたい。6R(2歳新馬)のイザニコスは最終追い切りに乗せていただきました。仕上がりは良さそうですが、周りに気を使うような仕草が気になりました。競馬慣れが必要かなと思いつつも、能力でこなしてくれないかという期待があります。9Rのコスモインペリウムの前走は20キロ増で休み明けの分だったと思います。2走前は重賞に挑んだ能力が高い馬なので、1勝クラスを勝っている舞台で前進に期待しています。11Rのマイネルラフレシアは前半に課題がありますので、展開の助けがほしいのが正直なところ。この馬の型に徹してひとつでも上の着順を狙います。
またしても新型コロナが増加してきました。とにかく仕事以外は自粛の日々で、僕の中ではAmazonプライムが大活躍しています。今ハマってしまっているのが、なんと元祖のスクール・ウォーズ。1984年に放送された昭和ど真ん中のドラマなので現代に比べるとコンプライアンス上でも考えられませんが、あの熱い感じが嫌いではありません。今クールのドラマも観ていますが、負けないくらい面白い。再放送でも観ておらずストーリーを知らないので、いい自粛アイテムになっています。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。