![柴田大知](/img/column/daichi/tit_daichi.jpg?=v1)
一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
勝利で締めくくりたい東京最終週
2021/2/18(木)
先週は調教再審査明けのコスモマイン(2人気)が頑張ってくれましたが2着まで。とはいえ、大外枠から上手くいったと思います。左回りも問題なく素直に相手が強かったという印象なので、最後に相手を捕えるような競馬を続けていきたい。クイーンCのカイトゲニー(11人気12着)はゲートの中で駐立が悪く、スタートが悔やまれます。二の脚でリカバリーできましたが、今の東京の馬場もこの馬にとって速すぎる感じはありました。いい経験になりましたし、あのように取りつける脚力もあるので着順ほど悲観していません。
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この土曜は東京で5鞍に騎乗します。1Rのステディシュシュは、東京1400mダートの牝限定戦と条件ベストだと思います。かねてから期待している馬ですし、力があるところを見せてくれるはず。4Rのヒロインカラーズは続けてのダート戦。1ハロン延長で流れに乗れれば、前進できるイメージがあります。
6Rのマイネルダンクは東京コースの速い馬場がどうかですが、スタートを決めて流れに乗れれば十分やれると思います。前走で特徴も掴めたので、改めてのレースで実践したい。8Rのジャッジは先週の調教に乗せていただきましたが、競馬で見るような難しさは感じませんでした。スタートを決めて、リズム良く流れに乗せたいと思っています。9Rのスウィートブルームは久々を使って状態上向き。経験が浅く力の入れ方が分かっていない感じなので、初めての東京競馬場にどうフィットさせるかが鍵になると思います。この馬も上手く流れに乗せてあげたい。
日曜も東京で9鞍に騎乗します。
3R(新馬)のコスモスペルビアはゲート試験から乗せていただいていますが、素直で操縦性がいいです。ただ、力が付き切ってない感じがあるので、使って良くなっていくタイプかもしれません。4Rのマイネルスキーブはスタミナがあるので、距離を延ばした前走の内容が良かった。よーいドンの展開になると分が悪いのですが、引き続きの2400mで初勝利を目指します。
6Rのコスモストライカーは競馬で初めて騎乗しますが、この条件は合ってそうですね。もう一度レースまでに研究して臨みます。7Rのステラドーロは間隔こそ空いていますが、いい休養になったようで、ようやく馬がしっかりしてきました。いい調教を詰めており、このタイミングで変わってくれませんか。
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日曜は初めて乗せていただく馬が多く、見通しを書ける頭数が少なくてすみません。勝つことができずに東京開催も最終週まで来てしまいましたが、いい締めくくりができるように最善を尽くします。最後に、頭の片隅にありつつ忘れてしまっていた告知をさせてください。平松さとしさんの記にて東京スポーツで連載してきたコラムが本日木曜に最終回を迎えました。家族のエピソードなどを書いてもらえたので、近くにコンビニがあるような皆さんはお手にとっていただければと思います。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。