一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
土日ともに力が入るラインナップです
2021/8/5(木)
先週は競馬で初めて乗せていただいたマリネロ(10人気2着)が頑張ってくれました。返し馬からバネを感じて、人気以上に走れそうな感触。枠順もかみ合って好位で流れに乗り、根性を出して最後までしっかり走ってくれました。改めて次走は自信を持って臨めます。ソッサスブレイ(16人気3着)はとにかく調子が良かったですね。あれだけの脚を使ってくれたことには、自分も正直驚きました。賞金的に微妙なラインですが、来週の関屋記念に何とか入ってくれればと願っています。
この土曜は新潟で5鞍に騎乗します。1Rのコスモフロイデは初芝の前走で一変してくれましたが、あれでもまだ集中しきれていませんでした。新潟コースに向きそうな末脚を使っており、慣れが見込めればチャンスがあると思います。3Rのマイネルボーダレスは忙しい感じもあったので、デビュー当時に使っていた距離に戻します。乾いたダートと相まって巻き返してあげたいタイミングです。
4Rのマイネルグロンは2着が続いた後も調子を維持してもらえています。新潟コースは問題ないと思いますし、3週目なら馬場もこの馬にマッチしてくれませんか。6R(2歳新馬)のマイネルサハラは先々週、先週と続けて乗せていただきましたが、コントロールしやすくて軽い走りをしています。血統からダートのデビューですが、芝でもこなせそうな感じがあるくらい。初戦から楽しみにしています。昨年も勝たせていただくなど相性のいいダリア賞(9R)はコムストックロードで臨みます。追い切りで感触を掴めており引き続き好調。この馬にとってはコースも少頭数も歓迎なので、力さえ出し切れば勝ち負けになるはず。
日曜も新潟で4鞍に騎乗します。1Rのシナモンスティックの初戦は前半にハミを取らないところがあった分の2着。距離が1ハロン短くなるので、競馬を経験した効果を見込みたいところ。前半楽について行けるようならチャンスが広がります。3Rのヒットアロットはここ2戦の競馬が案外も、今回は力を出せそうな間隔。何とか目途を立ててあげたいです。9Rのウインアイルビータは勝たせていただいた昨夏以来の実戦になりますが、千直競馬の適性はかなり。先生がしっかり仕上げてくださっているのでイキナリから楽しみにしています。12Rのマイネルプリンチペの前走はダートがかみ合わなかったのだと思います。間隔こそ空きましたが、いい状態を維持したままで得意コース。あとひと押しが利くように工夫して乗ってあげたい。
あっという間に東京オリンピックも佳境ですね。連日のメダルラッシュに楽しませてもらっていますが、とりわけ野球の準決勝には声が出ました。普段は横浜DeNAベイスターズ推しなのですが、ライバルチーム選手の頼もしいこと…。7日の決勝戦も集大成として金メダルを取ってくれると思いますが、今週の自分も固め勝ちが狙えるラインナップ。とにかく新型コロナが半端ではない感染状況になっているので、オリンピックにも負けない自粛アイテムとして週末を盛り上げられればと意気込んでいます。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。