一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
中山金杯はコスモカレンドゥラに騎乗
2022/1/3(月)
明けましておめでとうございます。2022年も柴田大知をよろしくお願いいたします。早速ですが、昨年最後の騎乗だったホープフルSのアケルナルスター(12人気)は7着でした。ラストは最速の上がりを使ってくれたものの、前半は追走に苦しんで、初めての右回りとコーナー4回のコースに戸惑っている感じがありました。内容的には良かったのですが、4着と同タイムだったので着順だけは悔やまれます。次走も格上挑戦で共同通信杯と聞いているので、広い東京コースでオーナーサイドの期待にしっかりと応えたい。
本年初日となる5日(水)は中山で4鞍に騎乗します。中山金杯のコスモカレンドゥラはダートが合わなかった昨年暮れからの連闘。状態的に問題ないが故のローテなので、芝に戻って54キロのハンデでソツなく乗れればチャンスはあると思っています。荒れてきた馬場もこの馬にはマッチするはずで、初日から重賞に乗せていただけるのは本当に有難いですね。
1Rのマイネルシトラスの前走はデビュー戦以来の1200mと枠順がかみ合わず、ペース的にも馬が戸惑ってしまいました。同じコースの続戦であれば流れに乗れるはずなので、巻き返しに力が入る一戦です。5Rのマイネルアルザスは追い切りに乗せていただきましたが元気一杯。休み明けでもしっかり仕上がっています。自在に立ち回れるこの馬の良さを活かしたい。6Rのヒットザシーンも状態を維持しています。2000mに戻るのは問題ありませんし、タイプ的にも時計のかかる馬場でこそ。いいイメージを持って臨めます。
年始は年末の延長戦といった感じで初詣にすら行く時間がありませんでした。2日からビッシリ調教に乗ってすっかり正月気分も抜けています。そんな中での新年の抱負ですが、現実路線で最低20勝は到達したい。昨年は連対率で一昨年を上回ったのですが、それでいて9勝も下回ってしまったことを大いに反省しています。2022年は一頭一頭が勝負のつもりで1着に拘りたいと思います。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。