一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
楽しみなラインナップです
2022/8/4(木)
新潟開幕週はワクワクルンルン(8人気4着)が最高着順。勝ち時計が速い中でも初戦の経験が糧となって行きっぷりが改善し、しっかり走ってくれています。砂を被っても大丈夫でした。次走はもうひとつステップアップできそう。マイバラード(7人気5着)も悪くない内容でしたが、最後はキレ負けしてしまったという印象。気性的にも幼いところがありますし、開催が進んで時計がかかってきた時こそマッチしそう。
この土曜は新潟で4鞍に騎乗します。5R(2歳新馬)のコスモバラタはしっかり調教を積んで、ひと追い毎に動きが良くなってきました。外回りで上がりの速い競馬に対応できるかが課題ですが、気持ちが入って初戦から走れる態勢にあります。7Rのセントイライアスは間隔こそ空きましたが、いい休みにさえなっていてくれれば、かねてからもっと走れそうな能力を感じてきた馬。芝1200mに戻るのも悪くないと思います。9Rのシルヴァーゴーストは新馬勝ち後も行きっぷりや反応がさらに良くなっています。距離が延びるのは歓迎のタイプで、オープンでも1勝馬相手なら差はないと思います。自分とも相性がいいレースなので頑張りたい。11Rのシナモンスティックは連勝後でも昇級のハンデ戦で51キロ。左回りの1400mも望むところなので、今の充実度なら十分に通用すると思います。
日曜も新潟で5鞍に騎乗します。1Rのマイネルフォルツァは競馬を経験して行きっぷりが変わりました。距離が1F延びるのもプラスなので、3戦目でもう一歩前進してくれるはず。6R(2歳新馬)のコスモアバンサは今週の追い切りに乗せていただきました。牧場からしっかり乗り込まれてきたようで、かなり気持ちが前向きでした。使えば体が良くなりそうな印象もありますが、現時点でどこまで走れるか楽しみ。7Rのマイネルオーサムはひとつ勝ってチークピーシズを着用します。距離短縮の昇級ですが、そんな効果でハミ取りも良くなってきそう。相手なりの走りに期待しています。12Rのコスモエクスプレスの前走は今まで東京コースでやってきた経験が結びついての勝利。一戦毎の成長力が素晴らしいので、平常心で走れれば昇級でも差がないはず。
自分の休みなどもあって話題にするのが遅れましたが、今クールのドラマはなかなか多彩ですね。競争の番人、オールドルーキー、ユニコーンに乗って、テッパチ!など毎週楽しみにしていますが、梨泰院クラスが素晴らしかっただけに六本木クラスは欠かせませんよね。当初はイメージの違いもありましたが、忠実に再現しようとしている意図が感じ取れて、回を追う毎にキャストも馴染んできました。六本木クラスから入ったという方は見終わった後に是非とも本家と比べてみてください。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。