一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
新潟の新馬4鞍に騎乗します
2022/8/25(木)
先週も必死で勝利を目指しましたが4度の3着が最高着順。チューウィー(1人気)は、一旦先頭に出たところで脚が止まり、最後は後ろから来た勝ち馬にも差されてしまった格好。馬は精一杯に頑張っており、中1週でラストチャンスに臨むことになります。マイネルマーティン(7人気)は未勝利で乗せていただいた頃よりもしっかりして、いい馬になったなという印象でした。3勝クラスの昇級緒戦であの内容ですから今後が楽しみ。またチャンスをいただきたいですね。
ランプロティタ(6人気)は1400mがベストなのですが、内回りコースで速い馬も多く、前半ついていくのに馬が戸惑っていました。最後はしっかり脚を伸ばしてくれましたが…。来週はチューウィーと同じレースになりそうですが、何れかで最善を尽くします。ミニョンルミエール(3人気)は勝ち馬が別格に強すぎましたが、ここにきて内容は良くなっています。この馬も中1週でチャンスがありますので、もうひと踏ん張りしてくれるはず。
この土曜は新潟で6鞍に騎乗します。1Rのマイネルフォルツァは1400mでも忙しい感じだったので、もう1F延びるのは歓迎材料。使いつつ馬も良くなっていますので、外回りと相まって前進を見込んでいます。
2Rのウェルシュゴールドはダートに替わってから内容は良くなっていますが、ゲートの課題で伸び悩んでいる印象。何とかスタートを決めて流れに乗せてあげたい。5R(2歳新馬)のマイネルスヴニールは1週前に感触を掴みましたが、前向きな気性でしっかり乗り込めています。力が付ききってないところがあり使いながら良くなっていきそうなイメージも、現時点でどこまで頑張れるか楽しみです。
6R(2歳新馬)のルビータイプも先週乗せていただきましたが、気持ちが入ってなかなかの動きでした。こちらは初戦から力を出せるタイプではないでしょうか。8Rのマイネルオーサムは昇級2戦目で初ダート。前走も上手に立ち回っているのですが時計が速かったので、あの感じならダートが向いてくれるかもしれません。
日曜も新潟で5鞍に騎乗します。3Rのサンガルガーノの前走はスタートが悪く、競馬に集中していない感じが見受けられました。距離短縮でゲートが鍵になりますが、直線競馬で気持ちを乗せて走らせてあげたい。5R(2歳新馬)のコスモスプモーニは気持ちが入って前向きも、まだ体を持て余しながら走っている印象。使いつつ体が締まってくればグンと変わりそうです。
6R(2歳新馬)のコスモジョセフは今週の追い切りに乗せていただきましたが、動きも反応も抜群でした。跳びが大きいタイプなので、調教どおりに上手く脚がタマってくれれば、自ずといい結果になると思います。12Rのリュタンは昇級してからが案外も、雨馬場があったのかもしれません。14キロ増からの休み明け2戦目で、次に繋がるキッカケを掴めればと思っています。
先週の競馬後は新潟に泊まって、月曜は笹川流れでシーカヤックに挑戦してきました。海の水が綺麗な場所で癒されつつも普段動かさない筋肉を使って、むしろいいトレーニングになりました。翌日は船橋の交流(4着・5週連続で騎乗)に行くなどして週末まであっという間ですが、充実の夏にはなっているので、残り2週は勝利して締めくくりたいところです。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。