一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
何としてもの中山最終週
2022/9/29(木)
先週はローズピリオド(2人気2着)が最高着順。上手な競馬で3着を8馬身離しており、1分49秒台で走って負けたとなれば勝ち馬が強かったことにつきます。次走こそ何とかしてあげたい。マイネルサハラ(3人気3着)も良くなっていました。どちらかと言えば時計がかかってほしいタイプなので、自分の力は出し切っています。コスモアバンサ(5人気4着)は初芝の感触が良く、最後はしっかりと脚を使ってくれました。適性と形が掴めてきて、次走に繋がる競馬ができたと思います。
最終週の土曜は中山で3鞍に騎乗します。4Rのコスモバラタの前走は行きっぷりと反応が良くなって、着順以上の内容でした。あの感じなら中山替わりも合うと思います。前進を見込みたいですね。10Rのラストリージョの前走は距離が長かったのだと思います。実績どおりに中山1200mがベストなので、巻き返せるタイミングです。
日曜も中山で5鞍に騎乗します。1Rのベルウッドアラシの初戦は思っていた以上の内容。間隔が空いてのダート戦となりますが、むしろ合いそうな印象があります。今回も頑張ってくれるはず。
2Rのクライノートは使いつつ上向いてくれる血統で、2戦目にして内容が良くなりました。前走と同じ舞台でもう一歩前進してほしい。3R(2歳新馬)のキラールージュは追い切りに乗せていただきましたが、気持ちが前向きで軽い走りをします。初戦から力を出してくれそうなタイプで、しっかり仕上がっている感触です。
4Rのサパテアールは休み明けになりますが、しっかり乗り込んで追い切りもこなしてきました。あとは気持ちが散漫なタイプなので、集中して走ってくれるかどうか。昇級緒戦の前走でクラスに目途は立てており、馬自身の戦いだと思います。9Rのシルヴァーゴーストは木曜に追って、いい状態を確認できています。小柄ですがタフな馬で、今回も力を出せる態勢。少頭数の牝馬限定戦で何としてもという意気です。
今日(木曜)はコラムを書きながら六本木クラスの最終回を楽しみにしています。原作を忠実に再現したなという感想で、今クールも楽しませてもらいました。梨泰院クラスを見直してみようという気持ちになっています。あっという間にドラマも入れ替えのタイミングですが、10月からは何と言っても相棒21ですね。夕方の再放送を見つくして、亀山薫が復帰する新シーズンを今か今かと心待ちにしています。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。