一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
3日間開催は12鞍に騎乗します
2023/1/5(木)
新年初日の中山金杯はコスモカレンドゥラ(15人気15着)に乗せていただきました。ブリンカーの効果がどうというよりも、状態面がいい頃に比べて上がってきていないのかなという印象でした。ただ、衰えがあるという感じではないので、走っているタイミングなどから暖かい時期のほうがいい馬なのかもしれません。
この土曜は中山で5鞍に騎乗します。2Rのヒラリーステップはデビュー前のゲート試験に乗せていただいたことがあります。当時から晩生の雰囲気を感じていた中での5戦目。初コースの牝馬限定戦でキッカケを掴んであげたい。
5R(新馬)のラブウェイは年末予定だったのが除外で延びていますが、当時から気持ちがあって仕上がりの良さを感じていました。新馬であれば本数を乗れたのもプラスだと思うので、イキナリ力を出してくれるはず。6Rのペリプルスの前走は一変といっていい内容。この時期の中山の馬場もマッチしています。あとはどうしても後ろからになってしまうので、少しでも展開が向いてほしい。
7Rのアニージョは前2走で距離を詰めて、終いに脚を使わせるような競馬が合っているようですね。前半急かしたくないので、この馬も展開がカギになりそう。12Rのヒットザシーンは中山の馬場が合っており、少頭数の牝馬限定戦となれば考え得る一番の条件。まさに勝たせてあげたいタイミングです。
日曜も中山で3鞍に騎乗します。1Rのリネンスピリットの初戦はレース直前でグンと上向いての2着。レースを使った上積みもあるはずなので、経験馬の中に入っても頑張ってくれるはず。
3Rのライルアケカイはダートに替えた前走が10着でも内容は悪くありませんでした。最後にもうひと脚を使わせるような競馬で着順を上げられるイメージを持っています。12Rのアルママはカイバ食いが旺盛で元気一杯なので間隔を詰めて使います。調教に乗って状態も申し分ありませんので、何としても勝つという気持ちで臨みます。
祝日開催の月曜も中山で4鞍に騎乗します。2Rのビップスコーピオンは一戦毎に少しずつ進歩してくれています。コース適性も把握できているので、そろそろオッと言わせたいところです。
5Rのルビータイプの休養前は体を使い切れていない印象がありました。いいモノは持っており、中山ならマイル戦のほうがフィットするはず。立て直したことで走りのバランスが整っていれば前進が見込めます。10Rのマイネルコロンブスはタフな馬なので、しぶとさを活かせそうな少頭数はいいですね。前走でブリンカー効果もあるように見受けられました。この時期の馬場もマッチしてくれると思います。
中1日での3日間開催ですが新年初勝利、2勝目と両目を開けられるように頑張ります。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。