一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
土曜が福島、日曜は中山で騎乗します
2023/4/13(木)
先週はエクトゥシュタール(2人気2着)が最高着順。思い描いていたとおりの乗り方はできたのですが、警戒していた初出走馬に最後遊びながら勝たれてしまいました。3着以下は離しているので、悔しいですが次走に向けて気持ちを切り替えます。サパテアール(9人気3着)は休み明け3走目で、嫌々しながらも最後まで頑張ってくれました。ようやく調子が上がってきています。ヤメようとさえしなければこのクラスも勝てる能力を持っているので、常に気持ちの部分との戦いです。
クライノート(3人気4着)も上手くいって、今までの中で一番ともいえる内容でした。コンスタントに使われつつも調子が上がっており、もう相手ひとつというところまできています。ニュージーランドTのミシシッピテソーロ(14人気5着)はやはり体が減っていましたが、調教どおりに持ち得る力は出してくれています。賞金的なところから次走はスイートピーSになりそう。とりわけマッチしそうな舞台なので、しっかりと調整していきたい。
この土曜は福島で3鞍に騎乗します。9Rのシルヴァーゴーストの前走はブリンカー着用。1200mでも行きっぷりが良くなりました。それでも馬を気にするところがあったようなので、今回はチークピーシズに変更。新馬を勝っているコースでもあり力が入ります。12Rのナンデフェスティヴは地方から戻っての緒戦。未勝利時代は力がつききっていない印象でしたが、どれだけ成長しているか楽しみ。タイプ的にコースも合うのではないかと思います。
日曜は中山で3鞍に騎乗します。4Rのカドゥケウスは少しずつ良くなっている段階で、前走からも距離は合っていると思います。人気以上に頑張ってくれる馬ですが、今回も着順を上げてあげたい。
7Rのダイチラファールは2週続けて追い切りに乗せていただきましたが、久々を感じさせない好仕上がり。前走2着も納得の感触なので頑張ってくれると思います。12Rのマイネルコロンブスは中山向きで最終週の馬場も合っています。土曜の雨が残ってくれるようなら、乗り方ひとつで着順を上げられそう。
今週は月曜に天気が良かったのでひたち海浜公園に行ってきました。今はネモフィラが見頃でチューリップも綺麗に咲いています。それは素晴らしい手のかけられようで、季節ごとに違ったいろどりを見ることができます。混雑するのも納得というお薦めスポットです。4月に入って新クールのドラマも始まってきました。そろそろ品評のタイミングですかね(笑)。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。