一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
土曜が新潟、日曜は東京で騎乗します
2023/4/27(木)
先週はビップスコーピオン(1人気3着)が最高着順。間隔が空いた分なのか少し反応が鈍かったり、最後も思っていたような脚を使えませんでした。得意の東京コースが続きますので、次走はもうひとつギアを上げてくれるはず。初めて乗せていただいたタイキマクスウェル(11人気4着)は途中でヤメないよう気持ちが続くようにというオーダーでしたが、外枠もマッチしていい内容でした。今回で感触を掴めた部分があるので、次のチャンスも頑張りたいです。
この土曜は開幕週の新潟で5鞍に騎乗します。3Rのエクトゥシュタールの前走は相手が悪かったことにつきます。その後も順調にきているので、何としても決めたいという思いです。6Rのシナモンは今週の追い切りに乗せていただいて、休養前よりも馬がしっかりとした感触がありました。開幕馬場の千直という条件も合いそうな気がしています。
11Rのオンリーオピニオンは1週前追い切りに乗せていただきましたが、相変わらず抜群の動きでした。初のダート戦になるものの、先行力があって洋芝もこなすパワータイプなので上手くマッチしてくれませんか。12Rのダイチラファールの前走は長い休み明けでも頑張ってくれました。この中間も元気一杯なので、安定している新潟コースで力が張ります。
日曜は東京で7鞍に騎乗します。2Rのバンブトンプロは距離を短縮した前走で良さが出ました。当日のテンションがカギになるものの、東京コースなら1400mがベストではないでしょうか。
3Rのビルドラポールは前走の福島戦が忙しい印象を受けたので、東京2100mに戻るのはプラスだと思います。デビュー当初以来の騎乗なので成長を楽しみにしています。5Rのピンキープロミスは休み明けですが、続けて追い切りに乗せていただいて負荷をかけてきました。デビューしてすぐに勝てそうな感触があった馬なので、この緒戦から力を出してくれるはず。
6Rのグスタールは調教に何度か乗せていただいたことがあります。競馬に乗せていただくのは初めてですが、地方交流の前走が見るべき勝ち方でした。底を見せていないダート戦なら昇級でも楽しみがありそうです。11R(スイートピーS)のエリダヌスは自分が未勝利を勝たせることができなかったのですが、このタイミングで任せていただけるのは本当に有難いです。格上挑戦でも相手なりに頑張れるイメージなので、メンバーを研究して人馬で食らいつきたいですね。
来週のNHKマイルCにミシシッピテソーロが登録しました。ニュージーランドT(5着)後は体が少し増えて、ここまで順調にきています。今週もしっかり追い切りをやれたので、当週は息を整える程度で万全の態勢が整うはず。とにかく思い入れがあるG1ですし、東京競馬場ではマイネルホウオウが誘導馬をやっているので恥ずかしい競馬は見せられないと思っています。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。