一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
とりわけ日曜は力が入ります
2024/1/18(木)
先週はコスモフリーゲン(2人気)で勝つことができました。状態には自信を持って臨みましたが、この馬の力で押し切ってくれたという内容。そんな中でも気性的に幼いところがあり、競馬に行って盛り上がりながら走っています。今後は少し間隔を空けて、3連勝後でも仕切り直すつもりでまた組み立てていきます。ガビーズシスター(11人気2着)は素直でコントロールしやすくて、仕掛けてからも反応良く脚を使ってくれました。初戦とすれば申し分のない内容で、自分としても感触を掴めただけに次走が楽しみです。
この土曜は中山で4鞍に騎乗します。1Rのレースノワエはデビュー前の調教に何度か乗せていただいたことがあります。当時は気持ちに体がついてこない印象だったので、間隔を空けたことがいいほうに向いてくれませんか。6Rのシラカワノセキの初戦はスタートが案外で、上手く流れに乗ることができませんでした。タイプ的に距離が延びるのは歓迎なので、競馬を覚えてくれていればと思います。
10Rのネバーゴーンアウトの前走はこの馬には時計が速かった。雨が降りそうなのは歓迎で、今の感じなら1F延長も悪くないと思います。12Rのコスモバイオレットは新馬で乗せていただいて以来の騎乗。昇級後の2戦が案外も、休み明け3戦目の上積みに期待しています。
日曜も中山で5鞍に騎乗します。5Rのスズノアムールはデビュー前の調教に何度か乗せていただいています。初戦は外枠が堪えているように見えました。ロスなく立ち回れれば、2戦目の上積みと相まって前進できるはず。6R(新馬)のマジカルプリンスは普段の調教や追い切りに乗せていただいていますが、素直で一生懸命に走ってくれるタイプ。乗り込みは進みつつも芯が入り切っていないので、使いながら良くなっていくと思います。
7Rのヒラリーステップはなかなか良化がスローな印象でしたが、前走はらしさも見受けられました。勝った時だけ走れば通用する馬だと思うので、どれだけ上向いているかがポイントではないでしょうか。9Rのキャントウェイトは京成杯予定だったのを1週延ばして自己条件。今週の追い切りにも乗せていただきましたが、思惑どおりに反応が良くなっています。雨馬場を苦にするタイプではなさそうなので、そのあたりにも恩恵がありませんか。使えばもうひとつ良くなりそうな印象があり、ここを勝ってもうひとつ上の舞台に向かえれば最高ですね。
正月明け3日間開催後の2日間が終わり、ようやく通常のリズムに戻ってきました。息抜きには必須の新ドラマが段々と始まっていますが、なかなか見応えあるクールになりそう。2話終わって君が心をくれたからが切なくも面白くなってきそうで、さよならマエストロはさすがの日曜劇場というキャスティング。安定の相棒22、今日(木曜)が初回のグレイトギフトも観てみようと思っています。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。