一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
47歳になりました
2024/6/20(木)
先週はシグムンド(4人気)で勝つことができました。レース間隔が詰まっていたこともありゲートの中でピリピリしていいスタートではなかったものの、前半ペースが流れて、途中で落ち着いたところで押し上げられたように上手くいきました。ブリンカーを着けてから内容が良くなっているので、ひと息入れて臨めるこれからが楽しみです。
ツクバアプローズ(8人気5着)は掲示板に載ってくれましたが、ブレーキをかけながら走っているんです。以前に乗せていただいた時よりもしっかりして良くなっているので、もうひと押しには馬具などの工夫が必要かもしれません。マクミランテソーロ(5人気5着)は2戦目で上向いており、時計を詰めて上がりもまとめて頑張ってくれました。今回は相手が強かった印象なので、次走も前進が見込めます。
最終週の土曜は東京で1Rのスプランドゥールに騎乗します。前走は休ませたことで馬体が戻って好内容の4着でした。同じコースの続戦となり脚の使い所ひとつだと思いますので、一頭入魂で頑張ります。
日曜も東京で4鞍に騎乗します。2Rのフォクシーは今週の追い切りに乗せていただいて好感触でした。1600mはむしろ合いそうで、牝馬同士であれば差がない印象です。5R(2歳新馬)のカイトヴィントは追い切りやゲートに乗せていただいています。いいモノは持っていますが、経験を積みつつ上向いていきそうなタイプ。現時点でどこまで頑張れるかというデビュー戦です。
8Rのグロバーテソーロはレースで初めて乗ることになりますが、前走は内容がある勝ち方でしたね。勢いある3歳馬なので昇級でも力が入ります。12Rのダイチジェムの前走はまさに一変という内容。かつて調教に乗せていただいていたのですが、当時からかなり力をつけているのではないでしょうか。先入観を持たずによく研究して臨みます。
東京開催もあと1週を残すところではありますが、先週ひとつ勝って6月18日に誕生日を迎えられたのは有難かった。娘の誕生日が一日前の17日なので、それらに合わせて息子も帰省してくれて楽しい時間を過ごすことができました。自分でも信じられないくらいですが47歳になりました。先輩ジョッキーも数えられる域まできましたが、勝利を挙げることで自分を鼓舞しながらまだまだ頑張ります。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。