一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
勝って勢いに乗りたい福島開幕週
2024/6/27(木)
東京最終週はグロバーテソーロ(6人気5着)が最高着順。初めて乗せていただいての昇級緒戦でしたが、凄く背中がいい馬で、まだ緩さを残す中でもこれからドンドン良くなるんだろうなという感触がありました。1勝クラスに目途が立つ内容だったと思いますし、今後がかなり楽しみです。
開幕週の土曜は福島で2鞍に騎乗します。3Rのマクミランテソーロは前走も時計を詰めてしっかり走れています。あの内容なら福島1700mはマッチするはずで、待っていた開催の一発目から力が入ります。12Rのダイチラファールは休み明けになりますが、1週前に乗せていただいて仕上がりの良さを確認しています。むしろフレッシュな時のほうが気持ちも乗ってくれるので、頑張れる条件だと思います。
日曜も福島で3鞍に騎乗します。1Rのメロンパンマニアは期待していた初戦が周りに気を使ってハミを取ってくれませんでした。今回は直前の金曜にチークピーシーズを着けて感触を見てみます。その効果でレースに集中できるようであれば一変できるだけの能力を秘めています。
3Rのグエンフィヴァルは当初コントロールの難しいところがありましたが、使いつつ納まりがついて乗りやすくなっています。前走でコース適性も見受けられたので、ほぼ牝馬同士のメンバーとなればチャンスがあるはず。8Rのシュヴァルツナーガは昨夏の未勝利で乗せていただきました。その後は地方で3勝して中央に戻ってきました。この中間は乘っていませんが、どれだけ体力をつけてきたのか楽しみですね。
今週水曜は横浜アリーナで福山雅治さんのライブを観てきました。センター席の前から9列目で、自分が行った中でも過去一といえるセットリストで最高でした。年齢を重ねている中にあって深みが出て、心の底から歌詞が伝わってきてすさまじいパワーをもらいました。ファンにはたまらない名曲、ラストの遠くへの引き語り合唱などは感動ものでした。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。