一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
台風の備えで早めに移動します
2024/8/15(木)
それぞれ騎乗馬は精一杯に走ってくれたものの、先週は着順的に厳しい2日間でした。猛暑と相まって、とりわけ未勝利馬は苦しい時期になってきましたが、託される最後のバトンがジョッキーなので、責任を感じながら勝利を目指していきます。
この土曜は新潟で3鞍に騎乗します。3Rのセカンドトゥノンの初戦はもっと走れると思っていましたが、ゲートも出なくて馬が戸惑っている印象でした。この中間も追い切りに乗せていただいており調子は良さそうなので、ダート替わりで期待しています。
5R(2歳新馬)のジークマインドは気のいいタイプで素軽い動きをしています。まだまだ非力な部分を残しつつも、現時点における力は出してくれそう。12Rのスノーディザイアも追い切りに乗せていただいた感触が良かった。競馬では初めてですが、先入観なく調子の良さを繋げてあげたい。
日曜も新潟で4鞍に騎乗します。2Rのリネンドライブはダートに入らず再投票も、使いつつ感触が良くなっているので、芝でも初戦のようなことはないと思います。後ろからのタイプなので、少頭数で競馬もしやすくなりそう。3Rのスズノアムールの前走は外から競られてしまって厳しい流れになりました。それでも踏ん張ってくれましたし、この中間も変わりなく元気一杯。新潟コースも向くと思いますので、勝たせてあげたい一心です。
7Rのペーシュメルバは使いつつ落ち着いて、競馬に向かうまでの過程が良くなってきました。暑さに負けず元気一杯で、先週の追い切りも好感触でした。これまでと比較して一番走れる態勢にあると思います。9Rのマルモリディライトは初めて乗った前走で千直適性を感じました。このコースで外枠を引けば気を使わずに真っ直ぐ出していけるので、改めて好枠になることを願っています。
開催日に影響はなさそうですが、今週は台風の備えでジョッキーは遅くても金曜早朝には競馬場に向けて移動します。調整ルームも木曜から開けてくれているということなので、まさにこれから新潟に向かうところ。珍しく東京が進路となりそうなので警戒を強めましょう。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。