一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
3歳未勝利戦は正念場です
2024/8/22(木)
先週はリネンドライブ(9人気5着)が最高着順。ダートを除外になって再投票で芝のレースでしたが、それでも崩れずしっかり走れています。一戦毎に内容が良くなっており、外回りの速い上がりにも対応して選択肢が広がる走り。今後がより楽しみになりました。
この土曜は新潟で2鞍に騎乗します。4Rのリヴァイデントは調教には乗っていないものの、他の馬でよく併せたことがあります。血統がいい馬で、広いコースも合いそうなタイプ。この時期の3歳未勝利はとりわけ力が入ります。8Rのターコイズデューの前走は、ゲートの中で落ち着かずに立ち遅れてしまう競馬。新潟コースで流れに乗せて行ければもっともっと踏ん張れる馬。巻き返したい絶好の条件です。
日曜も新潟で3鞍に騎乗します。4Rのロックオブソシジはここのところ続けて調教に乗せていただいています。ここまで時間がかかってしまいましたが、未勝利で終わるのは勿体ないと感じる素質馬。最低でも権利を獲れるように全力を尽くします。
7Rのエムズマンの前走は、盛岡への長距離輸送が堪えたのか体が減ってしまいました。初芝の3戦目の内容からも勝てるだけの力は持っています。新潟コースでも内回りならマッチするはず。8Rのキタノチェロキーの前走は終いに脚を使わせる競馬をチョイスしました。最後は踏ん張って次に繋がる内容だったので、この続戦でクラスに目途を立ててくれるはず。
今週は劇団新幹線のバサラオを明治座まで観に行ってきました。生田斗真さんや中村倫也さんをはじめとする豪華キャストで、かなり迫力がある現代版の歌舞伎的なジャンル。9月26日(木)までで公演回数が多いので、観れるチャンスもあると思います。回し者(笑)ではありませんが、夏休みのある方は締めくくりにお薦めしたい舞台です。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。