一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
チンプンカンプン期待しています
2024/10/31(木)
先週の天皇賞デーはもちろんのこと、土曜で自分もセージブラッシュに乗せていただいていた新馬のパドックがアロンズロッド効果でG1級の人だかり。アーモンドアイの人気は今でも凄まじいものがありますね。先週はテンションが上がって発汗が凄い馬も多く、無観客競馬の頃の静けさによる落ち着きをふと思い出しました。競馬場が賑わっていれば馬もそんな環境に慣れるので、お客様の来場を有難く思います。
この土曜は東京で7鞍に騎乗します。2Rのアサアールは時計の速い馬場に苦戦しているので、今週の雨予報が味方してくれませんか。牝馬同士なら前走のようなことはないはず。
4Rのレペンテは前走後も順調で今週の追い切りの動きが抜群でした。展開に注文がつくタイプではありますが、調子の良さと乗りやすそうな頭数で力が入ります。5R(2歳新馬)のチンプンカンプンは暑い時期の入厩に持ち堪えて、涼しくなってからはグンと上向き。調教の感触もいいので、アッと言わせるような初戦にできればと思っています。愛嬌ある馬名ですが、しっかり力を出してくれるはず。
6R(2歳新馬)のハロルドテソーロは何度か追い切りに乗せていただいています。体の使い方を教えつつある段階で徐々に良くなっていきそうなタイプ。次に繋がるレースをしてあげたい。9Rのシグムンドは前走2着時の状態をいい意味でキープしています。ローテもコースも言うことがない舞台なので、結果を出せるように頑張ります。
日曜も東京で6鞍に騎乗します。1Rのカシノフロレゾンは2戦目の前走が一変といっていい内容。ただ、テンションはかなり上がっていたので、返し馬からゲートまでの持って行き方が自分なりの課題になりそう。
4R(2歳新馬)のカリヨンベルは今週の追い切りに乗せていただきました。聞いていた以上に動いてくれた印象なので、現状でどのくらい頑張れるのか楽しみにしています。5R(2歳新馬)のエントロピーはナイママの全妹という血統馬。気持ちは前向きなのですが、体をまだ上手く使えていない感じがします。お兄さんよりも晩生のタイプかもしれません。
6Rのキタノライジンは2走前に比べると前走のほうがヤル気を感じました。それでも最後の踏ん張りが案外なので、もう1F短縮してみます。自分はいいモノを持っていると信じており、どこかでスイッチが入ってくれると思うのですが…。7Rのフォンメイリーは調教で動くタイプではありませんが、競馬に行って乗りやすそうな印象を受けました。使って上向きそうなので、次に繋がる休み明けにしてあげたい。
2週前にDeNAベイスターズの応援を話題にしましたが、そこからCSファイナルステージを勝ち上がって、今は日本シリーズでソフトバンクとがっぷり四つ。スケジュール的に横浜スタジアムには行けませんが、ここまで来たら短期決戦の勝負強さで日本一に輝いてほしい。ドジャースの世界一といい、日米の野球に一喜一憂している今日この頃です。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。