一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
ファン目線で最高のコンテンツ
2024/11/28(木)
ジャパンカップデーは頭数を乗せていただきながらも結果を残せなかったのは残念でしたが、たくさんのファンの皆様に加えて外国人の関係者が多い独特の雰囲気を楽しませてもらいました。そんな東京開催では勝つことができずに強い人馬との力差を痛感させられつつも、待っていた中山開催で挽回したいとモチベーションは上がっています。
開幕週の土曜は中山で2鞍に騎乗します。2Rのラナイの初戦は、馬が色んなことに戸惑って前半は流れに乗れなかったものの、それでも最後はしっかりと掲示板まで脚を伸ばしてくれました。慣れが見込めそうなタイプで中山コースもマッチしそう。もう一歩の前進があるように全力を尽くします。
日曜も中山で4鞍に騎乗します。2Rのセンノアバドンはダート向きで中山コースも合いそうなイメージ。希少なキタノコマンドール産駒で、そろそろキッカケを掴みたいところです。7Rのミランカは追い切りに乗せていただきましたが、素直で一生懸命に走ってくれるタイプ。大井から戻ってきた前走内容が悪くなかったので、中央場所でも走れる目途を立ててあげたい。
ジャパンカップはご存知のどおりにイチローさんがプレゼンダーでしたが、今週からJRAの特別企画で武豊さんとの対談がYouTubeで上がっています。自分はイチローさんを尊敬していて本をたくさん持っており、同じ現役ながら武豊さんのことも崇めています。5週連続でこれが観られると思うとたまりません。そんなタイミングでジャパンカップを勝ってしまう武豊さんはスーパースターで、レースを観て鳥肌が立ちました。ファン目線で最高のコンテンツをありがとうございます(笑)。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。