一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
楽しみな有馬記念ウィーク
2024/12/19(木)
先週はオーレオリン(10人気4着)が最高着順。一戦毎に段々と力をつけており、返し馬で前走よりも頑張れるという感触がありました。中山コースの走りも良かったので、次走は改めて楽しみな一戦になります。
この土曜は中山で2鞍に騎乗します。5R(2歳新馬)のコスモインディは今週の追い切りに乗せていただきましたが、とても素直で一生懸命。お母さんのピンキージョーンズには勝たせてもらったこともあり、そんな思い入れからも頑張ってほしい。使いつつ力をつけていくタイプのように感じます。6R(2歳新馬)のユガフは勝たせることができなかったマンマミーアの兄弟。こちらも血統面で思い入れがあります。金曜朝の調教に乗せていただいてから翌日のデビューに臨みます。
日曜も中山で2鞍に騎乗します。2Rのチンプンカンプンは好仕上がりで初戦も期待していたのですが、東京の芝でキレ負けしてしまった印象。この中間も順調に乗り込んで状態面は申し分ないので、中山のダート戦で変わってくれませんか。4Rのマイネルライゼンの初戦は周りに気を使ってしまった分でスタミナが保ちませんでした。中間も変わりなくきており、経験が活きてくれれば着順を上げられる素質を持っています。
いよいよ初老ジャパンの4人が揃って誘導馬に騎乗するという有馬記念。ジョッキーとして参加できないのは残念ですが、ジャパンカップを観て鳥肌が立ったドウデュースが引退レースでどんな走りをするのかファン目線になってしまいます。自分もいいベテランですが、有馬記念と日本ダービーの騎乗は今後も諦めずに励んでいきたい。そんな思いをより一層強くさせてもらえるレースになる予感がしますね。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。