一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
鏡開きさせていただきました
2025/1/9(木)
新年初日は巳年の年男ということで、1R前にウィナーズサークルで鏡開きをさせていただきました。一緒に参加した明良(菅原)がもうすぐ24歳と聞き、二回りも違うことにビックリ!振り返れば随分昔にやった記憶があるので、それこそ彼が生まれた24年前だったのかもしれません。まだジョッキーを続けていられることを改めて有難く思いました。
レースではアイアンオバーカム(4着)が最高着順。いいところを持っている馬だと思っていたので、ようやく次に繋がる競馬ができてひと安心。15番人気でしたがフロックではなく次走が楽しみです。
この土曜は中山で5鞍に騎乗します。4R(新馬)のフランシナテソーロと5R(新馬)のクァタルティは明日(金曜)の調教で初めて乗せていただきます。直前に掴んだ感触をレースに繋げたい。7Rのパトリオティズムは調教で大きく変わったところは感じませんが、東京よりは中山というタイプ。立て直したこのタイミングでキッカケを掴んであげたい。
8Rのスプランドゥールは格上挑戦になりますが、中間に乗せていただいて休養前よりもしっかりしたという印象。初距離で新味を出してあげられませんか。10Rのササヤキの前走はゲートの中でジッとしていられず、スタートが決まらなかったのが痛かった。今回もそのあたりがカギになりますが、思い切った競馬を考えています。
日曜も中山で2鞍に騎乗します。7Rのスコプルスはデビュー当時以来に乗せていただきます。地方から戻ってきて年末に使っての2走目。長めの距離は合いそうなので、いい面を引き出してあげたい。8Rのキタノライジンはいつも書くのですが、もっと走れそうな雰囲気を感じさせる馬。1800mに戻してキッカケを掴みたいところ。
祝日開催の月曜も中山で2鞍に騎乗します。5R(新馬)のイタリックタイプはずっと追い切りに跨らせていただいて、しっかり乗り込んできました。気のいいタイプで初戦から現時点の力を出し切ってくれそう。ダート1200mも合うと思うので楽しみです。9Rのベラジオボッキーニはダートに戻して2400mにガラッと条件を替えます。追走面を楽にして適性を見出してあげたい。
月曜に競馬があったのであっという間の週末。3日間開催後は調教も大変なので、来週が終わるまで関係者はてんやわんやです。それに加えて年末からの除外ラッシュで、この頭数でもよく入ってくれたとホッとしたくらい。馬体重の増減が多いのは出馬の難しさからきており、ファンの皆さんにとってもパドックが重要な時期かもしれません。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。