一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
雪予報を乗り切って絶好のコンディション
2025/2/6(木)
東京開幕週はシグムンド(5人気4着)が最高着順。直線向く時はオッという手応えでしたが、ラスト前3頭に見劣った脚色は休み明けの分だったと思います。使って上がる感触、今開催に適鞍もあるので次走が楽しみです。マイネルトルファン(4人気5着)は手応えがなくなりそうだった3角から地力でもうひと踏ん張りしてくれました。使いつつジワジワ良くなって息遣いを覚えてきたので、この馬も順調なら前進が見込めます。
この土曜は東京で5鞍に騎乗します。2Rのビスケットマリーは2走前の東京コースの内容が良かった。順調にきており当時の舞台に戻れば巻き返せそう。10Rのベルウッドブラボーの前走は追い切りから休み明け感がありました。使った分の上積みが見込めてハンデも54キロ。1400mも問題ないので、もうひと踏ん張りが利くはず。
11Rのコスモシャングリラは久々に乗せていただきます。器用なタイプではないので、広いコースの距離延長はマッチしそう。ハンデ52キロならキッカケを掴めませんか。12Rのトルーマンテソーロは東京コースの1300~1400mがベスト舞台。少し前にも書きましたが、目をかけていただいているオーナーさんの期待に応えたい一戦です。
日曜も東京で3鞍に騎乗します。2Rのヌンボラは中間の追い切りに乗せていただいており、しっかり動けています。ここ2戦の内容からコース替わりが合いそうなので、新味を出しつつ結果にも拘りたい。6Rのインシーズンは新馬に乗せていただきました。当時は素質を感じさせつつも幼かった印象でしたが、心身共に成長が見込めるゴールドシップ産駒なので楽しみにしています。
今週は寒波がきてマイナス3℃スタートの調教で風が冷たくも、日が昇れば心地よさがありました。先週日曜は例年なら雪が降り積もるパターンで覚悟していましたが、よくぞ持ち堪えてくれました。年末年始の中山開催に比べるとこの東京開催は断然寒いのですが、そんな中でも30年乗っていると温暖化を感じます。ともあれ、今週は絶好のコンディションでやれそうなので、2月の東京競馬場にお越しください。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。