
一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
勝ちたい理由がある東京最終週
2025/2/20(木)
あっという間に東京開催も最終週。勝てないままここまできでしまいましたが、今週は力が入る理由があるんです。というのも、週明けの月曜(24日)が長男の結婚式。やはり勝って気持ちよく門出を祝いたいものです。式場も面白い場所だったりするので、そのあたりは来週の小ネタとして書かせてもらいますね。

この土曜は東京で5鞍に騎乗します。1Rのアイアンオバーカムは距離を詰めた前走の内容がこれまでで一番でした。東京であればダート1400mがベストだと思います。改めての牝馬限定戦で頑張ってくれるはず。3Rのリネンフラッシュは去勢明けの久々。気難しさが解消されて、調教は素直に走ってくれています。レース勘とホルモンのバランスがあるので緒戦はどうかも、元から力はある馬なので楽しみです。
6Rのマニスは中間の追い切りに乗せていただいています。調教の感触を思えば初戦は案外でしたが、このタイミングで変われて不思議ありません。12Rのストロングブラックも調教に乗せていただいています。中央緒戦で掴み切れていない部分がありつつ、状態面は悪くないと思います。この条件でどれくらいの競馬ができるか。
日曜も東京で4鞍に騎乗します。1Rのハロルドテソーロの初戦は追走に苦労しました。良化はスローですが、2戦目の慣れを見込んでおり変わり身はあるはず。2Rのコウセイケンタロスは距離延長でブリンカーを着けて臨むことになりました。調教では集中して走れているので、そろそろキッカケを掴みたいところ。
7Rのシグムンドの前走は休み明けでも内容ある一戦でした。今週の追い切りの動きも良く、相手関係ひとつというところまできています。ベストの舞台で力が入ります。10Rのコスモシャングリラの前走は初の2400mに戸惑いがある印象でしたが、内容は悪くありませんでした。走り慣れている2000mでハンデ52キロを活かせば前進があるはず。

来週は待望の中山と言いたいところですが、最終週の小倉に参戦を予定しています。日曜にはお馴染みのマイネルトルファンとマイネルニコラスがスタンバイしており、条件的にもいい遠征になるのではないでしょうか。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。