
一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
気分も新たに中山で頑張ります
2025/3/6(木)
遠征した小倉最終週はユイノガリクソン(12人気5着)が最高着順。レースで初めて乗りましたが、VTRを見た上でイメージしていた競馬ができて、調子も上向いていたタイミングだったように思います。自分なりに感触を掴めたので、またチャンスをいただけた際には最善を尽くします。

この土曜は中山で4鞍に騎乗します。1Rのイグニススピリタスは中間の追い切りに乗せていただきましたが、活気があって状態はいいですね。前2走は距離も長かったように思うので、初戦の内容から距離短縮で期待しています。8Rのストロングブラックは東京コースがマッチしていない印象でした。中山1800mに替わって目途を立ててあげたい。
10Rのスズノテレサは休み明けになりますが、中間の追い切りに乗せていただいてフレッシュさを感じました。52キロの軽ハンデを利して頑張りたい。この条件なら3勝クラスでも差はないはず。12Rのパーセルペーパーは昇級してからが案外。初の1600mがいい方に向くように工夫して乗ってみます。4日にお世話になってきた種牡馬ロージズインメイが亡くなってしまったので産駒で恩返しをしたい。
日曜も中山で10Rのサンマルレジェンドに騎乗します。元騎手の弟が所属している大橋厩舎の管理馬で、未崎から電話をもらいました。しっかり研究して一頭入魂で全力を出し切りたい。

前回は息子の結婚式の話題を書きましたが、色々な方に「おめでとう」と声をかけていただいて感謝と同時に身が引き締まる思いでした。そんなタイミングで勝てなかったのは悔やまれますが、久々の小倉遠征で競馬を楽しめました。天気はあいにくも、応援に来てくれた家族と温泉に行くなどしてリフレッシュ。気分も新たに中山開催で改めて勝利を目指します。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。