
一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
初騎乗で新味を引き出したい
2025/3/13(木)
先週は調教の走りに実が入って期待していたイグニススピリタス(6人気4着)が頑張ってくれました。距離短縮がマッチし、軽い馬場にも対応してくれました。休み明け2戦目で上積みが見込める次走が楽しみです。

この土曜は中山で2鞍に騎乗します。9Rのブロンディールは追い切りに乗せていただきましたが、ブリンカーを着用して気持ちが入っている印象。以前との比較はできませんがいい動きに感じたので、ハンデ52キロなら変わってくれませんか。
日曜も中山で4鞍に騎乗します。3Rのララパサージュはゲート試験に乗せていただきました。頼りなさが残る現状でのデビュー戦なので、既走馬相手とあって次に繋がる経験をさせてあげたい。
5Rのセージブラッシュは先週除外で延びていますが、1本多く追えた分でむしろ上向きました。デビュー戦で乗せていただいた際の感触が良く、中山コースも合いそうなので期待しています。8Rのマルチライセンスはサンデーレーシングから有難い依頼。初騎乗の馬が大半という週の締めくくりで、新味を引き出せるようにしっかりと研究して臨みます。

2週前に新人ジョッキーがデビューし、先週は新規厩舎が開業。新しいジャンパーや馬のラグを見かけることも多くなり、自ずとこの時期はフレッシュな気持ちになります。柄崎先生は年も近くてよく話をしますし、田中勝春先生はトレーナーさんが一緒で騎手時代から接点があり調教師試験合格までの苦労を目にしてきました。初陣でのハナ差2着のコメントは微笑ましくありましたが、騎乗依頼をいただいて一緒に勝利を喜べるように自分も精進していきたい。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。