
一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
先週は2着2回!今度こそ勝利を掴みたい
2025/6/12(木)
先週は勝てずとも2頭で2着。リカード(6人気)は中間のゲート練習の成果が出ましたが、馬が若くてキックバックを嫌がってしまいました。結果として脚がタマることになって力は出せたものの、まだ上昇の余地があります。東京最終日で決めてあげたい。マイネルトルファン(9人気)は体調がいいのか、相手強化の中で2番手からしっかり脚を伸ばしてくれました。少し間隔が空くかもしれませんが、復調気配だけに次走も楽しみです。
スプランドゥール(6人気5着)も時計を短縮して頑張ってくれました。3歳馬との斤量差が全てだったように思います。頭が下がるほどにタフなので、中1週の東京オーラスで改めて頑張ってくれるはず。

この土曜は東京で9Rのコルサファターレに騎乗します。レースで初めて乗ることになりますが、1年振りを使っての得意コース。ノーザンファームからの有難い依頼なので、しっかり研究して最善を尽くします。
日曜も東京で3鞍に騎乗します。8Rのカイトグートは今回が初ダート。キズナ産駒ですし、調教では重たいウッドでも動けています。雨予報の脚抜きがいい馬場と体調面でいいほうに向いてくれませんか。12Rのプチボヌールは併せ馬でよく隣で走っているのを見ています。小柄ですが真面目でいつも一生懸命に走っている印象。この馬も軽い馬場が得意そうなので、テン乗りの昇級でもアッと言わせられるように頑張ります。

あっという間に東京最終週が迫ってきましたが、来週は土曜日に函館を予定しています。権利があるグラツィオーソを勝たせるべく遠征です。そして、福島3週目の七夕賞に向けてコスモフリーゲンがいい状態で帰厩しました。重賞を勝たなければいけない馬だと思っているので、その緒戦に向けてネジを巻いていきます。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。