
2016年の阪神JSでJRA史上初の同一重賞7年連連対記録などJUMPレースの顔として活躍する高田潤騎手。 そして、ファンサービスの積極性は競馬界一とも噂される熱き男の生の声をお届けします!
競馬場で雨が降るとどうなるのか!?
2018/6/1(金)
梅雨明けが待ち遠しい高田潤です(^^;;
関西はまだ梅雨入りもしていないと思いますが…(笑)
雨はホントに嫌なんで、さっさと梅雨が明けて欲しいです…(T-T)
人間が生きていく上で、雨はかかせないモノだということは重々承知しておりますが、雨の日の調教やレースはホントに嫌なんですよね…
障害レースでの雨は、飛越のときの踏み切りや着地で滑ることがありますので、特に嫌です…
雨が降ったときの障害コースの中で、一番嫌なのは東京競馬場です。
東京競馬場の障害コースの芝の葉は、弾力がありしっかりしていますので、特に滑ります。。
逆に京都や阪神の障害コースは雨が降ってもあまり滑りません。
これは野芝を使っているか、洋芝を使っているかの違いが大きいと思います。
分かりやすく例えると、
紙で出来ている芝が野芝、プラスチックで出来ている芝が洋芝って感じですかね??
濡れても紙は滑りませんが、プラスチックは滑りますよね??なんとなくそんな感覚に近いです。
雨の日にデパートとかのタイルで滑った経験がある方は多いと思いますが、アスファルトでは滑りませんよね??それくらい野芝と洋芝では違います。洋芝は葉が強く人工芝に近いです。
じゃ、全部野芝にすればいいのに??
って疑問に思う方もいると思いますが、
実は、野芝と洋芝にはそれぞれメリットとデメリットがあるんです!!
野芝は滑りにくくグリップが効きやすいというメリットはありますが、
根が弱く枯れやすいため、馬場が掘れやすく、長期間の開催には耐えられないというデメリットがあります。
洋芝は雨が降ると若干滑りやすいという欠点はありますが、根が強く痛みにくいため長期間の開催に耐えることが出来る上、枯れにくく芝生の鮮やかな緑色を長期に渡り保つことが出来ます。
昔は野芝だけだったので、ずっと昔のレース映像を見て貰えれば分かると思いますが、芝生が黄色いと思います。
今は鮮やかなターフのイメージが強いと思いますが、そこら辺も洋芝の影響だと思います。
あまり皆さんは、芝生についてそこまで考えることはないと思いますが、皆さんの知らないところで、JRA各競馬場の馬場造園課の職員さんは、馬やジョッキーにとって良いコンディションでレースが施行できるように、毎年毎年騎乗後のジョッキーの意見を聞いたり、レース後の馬の脚の状態のデータを集めたりと試行錯誤を繰り返しながら芝生を手入れし管理して下さっています。
ここまで考えて競馬場のコースが作られているということはあまり表にはでないことですので、少しでもわかって頂けるとありがたいです。
まぁでも結論からいうとやっぱり、芝生保護の為にも出来るだけレース開催日は雨は降って欲しくないですね。。σ(^_^;)
プロフィール
高田 潤 - Jun Takada
1980年11月3日生まれ、大阪府出身。
1999年に松田博資厩舎所属から騎手デビュー。デビュー当初から、平地・障害の垣根を越えた活躍を続けると、2006年にはドリームパスポートで神戸新聞杯を制覇。これが平地重賞初勝利となった。
一方、2008年にはキングジョイとのコンビで中山大障害を制し、キャリア初のJG1勝ち。2013年には待望の障害リーディングに輝いた。
また、2009年には師匠である松田博資師の元を離れ、フリーに転向。2012年にも生涯の伴侶を得るなど、公私ともに充実期を迎え、障害競走の次代を担う存在として更なる活躍が期待される。