
2016年の阪神JSでJRA史上初の同一重賞7年連連対記録などJUMPレースの顔として活躍する高田潤騎手。 そして、ファンサービスの積極性は競馬界一とも噂される熱き男の生の声をお届けします!
中山グランドジャンプのスクーリングとは
2019/4/12(金)
大舞台を前に全神経大集中の高田潤です!!
今週は、年に2回のジャンプG1『中山グランドジャンプ』があります!!
今回も、オジュウチョウサンをはじめジャンプ界の強豪が勢揃いのメンバー構成となっております!!
レース前日でもある今日は、出走馬11頭中、10頭の馬が障害コースのスクーリングを行いました。
スクーリングは、レース当日と同じように、装鞍所→パドック→障害コースの順に行います。
普段の調教では、馬同士お互いなかなか顔を合わせることがありませんので、レース以外で、これだけのメンバーが集結することはありません。

G1に出走してくるレベルになると、そうそうイレ込む馬もいないんですが、レースの前日ということもあって、どの馬もかなり気合いが乗っています!!
ばりばりに仕上がった馬がこれだけ集まると、静けさの中にも緊張感ある殺気立った空気が流れます。

パドックでも実戦同様に各馬かなり集中しております。 競馬場での調教は、新聞記者もメディアもいませんので、なかなか表に出ることがない為、競馬ファンの皆さんは、なかなか知ることが出来ないと思いますが、各陣営ともにこのように行なっております。 障害コースに入ってからは、馬をリラックスさせる為に実際に障害を飛ばす馬もいて、騎乗する各ジョッキーは翌日のレースを想定しながら自分の馬に合ったいろいろな方法で調整します。 ちなみにスクーリングのときは普段の調教とは違い、レース用のヘルメットを被りますので、僕もそうですが、帽色(ヘルメットカバー)をつけずに乗るジョッキーもいます(^^;; ︎

スクーリングは、実際にレースで走るコースを前日に経験させることによって、当日もリラックスしてレースに望めるという効果があります!!
ですので、ほとんどの馬がスクーリングを行います。
中には輸送するとカイ食いが落ちたり、テンションが上がってしまう馬もいますので、そういう馬はスクーリングをせずに直前輸送でレースに向かいます。
僕が騎乗するルペールノエルも心身ともに非常に良い状態ですので、メンバーは強いですが、いいレースが出来るように集中して騎乗したいと思います!!
やはり、中山のジャンプG1は別格な雰囲気があり、本当に迫力があるレースですので、たくさんの方々に観ていただきたいと思います!!
そして、各陣営の駆け引きや、このレースにかける思いを感じていただければと思います!!
プロフィール
高田 潤 - Jun Takada
1980年11月3日生まれ、大阪府出身。
1999年に松田博資厩舎所属から騎手デビュー。デビュー当初から、平地・障害の垣根を越えた活躍を続けると、2006年にはドリームパスポートで神戸新聞杯を制覇。これが平地重賞初勝利となった。
一方、2008年にはキングジョイとのコンビで中山大障害を制し、キャリア初のJG1勝ち。2013年には待望の障害リーディングに輝いた。
また、2009年には師匠である松田博資師の元を離れ、フリーに転向。2012年にも生涯の伴侶を得るなど、公私ともに充実期を迎え、障害競走の次代を担う存在として更なる活躍が期待される。