
2016年の阪神JSでJRA史上初の同一重賞7年連連対記録などJUMPレースの顔として活躍する高田潤騎手。 そして、ファンサービスの積極性は競馬界一とも噂される熱き男の生の声をお届けします!
馬の能力を最大限に引き出すには!?
2025/5/9(金)
高田潤です!!
先週は、開幕した新潟開催で3鞍のジャンプレースに騎乗しましたが、残念ながら勝つことはできませんでした…
特に日曜日の2着に敗れてしまったフェーングロッテン号ですが、かつては平地重賞も勝利していますこの馬は非常に気性が難しく、手応えが良くても最後の直線では意地でも前に出たがらない…というような気性をしています。
決して乗り難しい訳ではないのですが、とにかくトップスピードに入らないというか、ギアを一つ落として全速力を出さずに走る。というような馬です…
能力が高いが故に、全速力を出さなくても前の方の着順には来ることができますが、、、
馬は生き物で一頭一頭個性がありますので、競馬におきまして「レースで走らせる為にはこうする!」みたいなマニュアルがありません。。
こういうフェーングロッテンのような馬をどうすればレースで集中して全力で走らせることができるのか??こういった部分も騎手や厩舎陣営の技術が試される部分だと思います。
普段の調教とレースとでは、環境も馬の雰囲気も全く異なりますので、競馬がなかなか調教とリンクしない場合も往々にあります。
今回はメンコを着用してレースに臨みましたが、以前に平地レースでメンコを着用して大惨敗をしていますが、あまりそういった先入観にとらわれずにもう一度メンコの着用を決めました。
フェーングロッテンにとってどういう馬装具や調教法が合っているのかはわかりませんが、試行錯誤しながら少しずつでも前進していければと思います。
フェーングロッテンに限らず、どの馬でもパフォーマンスを最大限に引き出すことがホースマンの永遠のテーマでもありますので、これからも追求していきたいと思います!!
プロフィール
高田 潤 - Jun Takada
1980年11月3日生まれ、大阪府出身。
1999年に松田博資厩舎所属から騎手デビュー。デビュー当初から、平地・障害の垣根を越えた活躍を続けると、2006年にはドリームパスポートで神戸新聞杯を制覇。これが平地重賞初勝利となった。
一方、2008年にはキングジョイとのコンビで中山大障害を制し、キャリア初のJG1勝ち。2013年には待望の障害リーディングに輝いた。
また、2009年には師匠である松田博資師の元を離れ、フリーに転向。2012年にも生涯の伴侶を得るなど、公私ともに充実期を迎え、障害競走の次代を担う存在として更なる活躍が期待される。