ヴィブロス

(牝4、栗東・友道厩舎)

ディープインパクト
ハルーワスウィート
母父Machiavellian
通算成績10戦4勝
重賞勝利 17年ドバイターフ(G1)
16年秋華賞(G1)
連対時平均馬体重416kg (最高:434kg) (最低:408kg)
前走時馬体重434kg
POINTキ甲も抜け、骨格は完成されている。昨年の秋華賞よりも全体に立派に映るが、同時に筋肉量も増えており、春の叩き台だった中山記念とは造りからして違う。良くも悪くも牝馬らしい面があるのか、若干毛が伸び始めてはいるものの、筋肉もしっかりと浮き上がっているし太目も感じない。体型的に距離は1F長い印象もあるが、折り合いに不安もないのでこなせる範囲。当然ここでも上位争いを期待できる。

ウキヨノカゼ

(牝7、美浦・菊沢厩舎)

オンファイア
アドマイヤダッシュ
母父フサイチコンコルド
通算成績20戦5勝
重賞勝利 17年福島牝馬ステークス(G3)
15年キーンランドカップ(G3)
13年クイーンC(G3)
連対時平均馬体重485kg (最高:492kg) (最低:482kg)
前走時馬体重480kg
POINT7歳馬で近3走は冴えないが、極端に衰えたところは感じない。腰のラインが高い斜尻はいかにも瞬発力を生かすタイプの造り。ただ、胴も詰まっており、2200mは長い。血統的に腹回りはゆったりと見せる馬ではあるものの、もう一絞りできそうな雰囲気。1週前でこのくらいの仕上がりならば、最終追い切りと輸送で整ってくるだろう。

クイーンズリング

(牝5、栗東・吉村厩舎)

マンハッタンカフェ
アクアリング
母父Anabaa
通算成績17戦6勝
重賞勝利 16年エリザベス女王杯(G1)
16年府中牝馬ステークス(G2)
16年京都牝馬ステークス(G3)
15年フィリーズレビュー(G2)
連対時平均馬体重455kg (最高:464kg) (最低:444kg)
前走時馬体重470kg
POINTマンハッタンカフェ産駒らしく胴の伸びがあり、飛節も折れている。肘付きも良く、内臓面もしっかりしているのではないだろうか。3歳時から筋肉量が多く、体を持て余しているところが感じられたが、現在は良い意味でスラッと見せており、好バランス。トモの筋肉は昨年に比べてやや寂しい印象を受けるものの、余分な肉が無くなって仕上がりは良好。今年も上位を狙える。

クロコスミア

(牝4、栗東・西浦厩舎)

ステイゴールド
デヴェロッペ
母父ボストンハーバー
通算成績19戦5勝
重賞勝利 17年府中牝馬S(G2)
連対時平均馬体重412kg (最高:424kg) (最低:402kg)
前走時馬体重424kg
POINT馬体重は410キロ台だがそれほど小柄な印象は受けない。胸前の筋肉がしっかりと隆起しており、フレームに対して豊富な筋肉量を誇る。近走は逃げ先行で結果を残しているが、後肢の造りは斜尻で直飛寄りと溜めても持ち味が活かせそう。やや前傾姿勢になっているように前脚がやや短く、胴も詰まり気味で、2200mは気持ち長い。毛艶や馬体の張りに関しては問題はなく、状態の良さでひと押しが利けば。

スマートレイアー

(牝7、栗東・大久龍厩舎)

ディープインパクト
スノースタイル
母父ホワイトマズル
通算成績27戦9勝
重賞勝利 17年京都大賞典(G2)
14・16年阪神牝馬S(G2)
16年東京新聞杯(G3)
連対時平均馬体重466kg (最高:476kg) (最低:460kg)
前走時馬体重470kg
POINT7歳を迎えすっかり真っ白になった。7歳牝馬だが、衰えは全く感じない。正直、前走のトモの張りはもう一歩といったところで、牡馬相手にどこまで…と思っていたが、蓋を開けたら目覚ましい末脚での差し切り勝ち。今回はトモにしっかりとラインが浮き出ているように、使っての良化が感じられるし、状態は前走と同じかそれ以上といったところ。ムダ肉も無くキッチリと仕上がっており、体調面も文句なし。有終の美を飾れるか。

ディアドラ

(牝3、栗東・橋田厩舎)

ハービンジャー
ライツェント
母父スペシャルウィーク
通算成績14戦5勝
重賞勝利 17年秋華賞(G1)
17年紫苑ステークス(G3)
連対時平均馬体重472kg (最高:490kg) (最低:452kg)
前走時馬体重490kg
POINT春先はやや頼りないところが目立っていたものの、ひと夏越して明らかに馬体がたくましくなった。立ち蹄、立ち繋ぎで秋華賞では道悪適性が活きたというところもあるが、鮮やかな勝利だった。腹回りはやや余裕があるように見えるが、前走時もこのくらいの雰囲気だったので、問題なく仕上がっていると見て良いのでは。秋華賞が目イチだったことは確かだが、馬が充実しており反動も感じない。引き続き好勝負。

トーセンビクトリー

(牝5、栗東・角居厩舎)

キングカメハメハ
トゥザヴィクトリー
母父サンデーサイレンス
通算成績20戦6勝
重賞勝利 17年中山牝馬ステークス(G3)
連対時平均馬体重457kg (最高:476kg) (最低:446kg)
前走時馬体重478kg
POINT腰高に見えるのは元々の体型。どちらかと言えば平尻のタイプで、切れる脚が無い替わりに良い脚を長く使える。前走はやや細く映っていたので、全体にボリュームアップしてきたところは好感。ただ、胴も詰まって馬の重心が前傾しているように、2200mの距離はちょっと長いかもしれない。肋骨が薄っすら浮いているように仕上がりは上々。立ち回り次第で上位入線も。

マキシマムドパリ

(牝5、栗東・松元茂厩舎)

キングカメハメハ
マドモアゼルドパリ
母父サンデーサイレンス
通算成績23戦6勝
重賞勝利 17年マーメイドステークス(G3)
17年愛知杯(G3)
連対時平均馬体重459kg (最高:466kg) (最低:450kg)
前走時馬体重456kg
POINTややシャープに映る牝馬らしい体つき。勿論、付くべきところに筋肉が付いているが、どちらかと言えば父のキンカメというよりも母系のサンデーが出ている印象。斜尻直飛で脚もスラッと見せているように良い脚を長く使える造り。胴回りにゆとりもあるので、京都2200mはベストの舞台と言っても過言ではない。芦毛で毛艶は判別しづらいが、体も引き締まっているし、状態は良さそう。人気が無いなら積極的に狙っていきたい1頭。

ミッキークイーン

(牝5、栗東・池江寿厩舎)

ディープインパクト
ミュージカルウェイ
母父Gold Away
通算成績15戦5勝
重賞勝利 17年阪神牝馬S(G2)
15年秋華賞(G1)
15年優駿牝馬(G1)
連対時平均馬体重433kg (最高:444kg) (最低:424kg)
前走時馬体重448kg
POINT現役牝馬の中でもバランスの良さはトップクラス。骨格自体は小さく細身だが、心肺機能が高く、距離もこなせる。ただ、今回は明らかに余裕残しの雰囲気で、絶好調だった頃の立ち姿には遠い。宝塚記念で3着した時はもっと全体に引き締まった印象だったのに対し、今回は緩さを感じる。勿論出走するからにはある程度状態が整っているとは思うが、一度使ってからのほうがベター。

モズカッチャン

(牝3、栗東・鮫島厩舎)

ハービンジャー
サイトディーラー
母父キングカメハメハ
通算成績8戦3勝
重賞勝利 17年フローラS(G2)
連対時平均馬体重470kg (最高:476kg) (最低:468kg)
前走時馬体重478kg
POINT骨格自体は牝馬の中でも平均的な部類に入るが、前駆、後躯ともに筋肉量がかなり多い。特にトモの筋肉は今回のメンバー中、1、2を争うほど大きい。胴も長く、距離が1F延びることに不安は無い。前走は毛艶も冴えて見た目から絶好調といった雰囲気だったが、今回はさすがに調子のピークは過ぎた印象。それでも馬体はしっかりと維持しているし、古馬相手でも上位争いできるはずだ。

リスグラシュー

(牝3、栗東・矢作厩舎)

ハーツクライ
リリサイド
母父American Post
通算成績9戦2勝
重賞勝利 16年アルテミスステークス(G3)
連対時平均馬体重433kg (最高:438kg) (最低:428kg)
前走時馬体重438kg
POINTやや腰高に映る体型で、ハーツクライ産駒らしく曲飛気味。バランスの良さは若駒の頃から目立っていたように、素質は安定して上位。胴と脚が長く、京都の外回りコースは瞬発力が活きそう。基本的に細く見えるタイプではあるが、今回はそこまで細い印象は受けなかった。毛艶も良く、華奢な体で道悪のハードな競馬をしたにも関わらずダメージはなさそう。この馬が秋華賞組では一番良く見えた。
今週のイチオシ

ルージュバック

(牝5、美浦・大竹厩舎)

マンハッタンカフェ
ジンジャーパンチ
母父Awesome Again
通算成績16戦6勝
重賞勝利 17年産経賞オールカマー(G2)
16年毎日王冠(G2)
16年エプソムカップ(G3)
15年きさらぎ賞(G3)
連対時平均馬体重453kg (最高:458kg) (最低:450kg)
前走時馬体重456kg
POINT牝馬らしい華奢なシルエットでシャープな体型。バランスも良く体の柔らかさは特筆モノ。背中と腹のラインが平行で、切れる脚は持っているが、底力を要求される根幹距離では最後の決め手に欠ける。そのため、非根幹距離の2200mは合っているのではないだろうか。今回も早めに帰厩して体が減ることもなく、馬体の張りは素晴らしい。毛艶も作り物のような光沢を感じるほど。来年3月にクラブの規定で引退となるが、最後のG1で最大のチャンスが回ってきたと見て良い。勝ち負けに期待。