日経新春杯

京成杯

ウインテンダネス

(牡6、栗東・杉山厩舎)

カンパニー
モエレメルシー
母父マジックマイルズ
通算成績32戦6勝
重賞勝利 18年目黒記念(G2)
連対時
平均馬体重
494kg (最高:502kg)
(最低:476kg)
前走時馬体重506kg
POINT
ひと目見て分かる胴長の体型で、いかにも中長距離を得意としそうな立ち姿を披露している。馬体重500キロを超す大型馬だが、筋肉の付き方はなだらかで、四肢もスラッとしていることから全体に細身な印象すら与える。大型馬特有の重苦しさは全く感じられず、高速馬場にも対応できるのはこの素軽さによりスピード能力に長けているからだろう。背中と腹側のラインが平行に近いことから、瞬間的に脚を使わせるより、ある程度平均して長く脚を使わせることで持ち味が活きる。昨秋から大きな休み無く出走しているが、馬体の張りや毛艶は上々で、力は十分発揮できる状態にあると見た。

グローリーヴェイズ

(牡4、美浦・尾関厩舎)

ディープインパクト
メジロツボネ
母父スウェプトオーヴァーボード
通算成績6戦2勝
連対時
平均馬体重
439kg (最高:446kg)
(最低:432kg)
前走時馬体重448kg
POINT
馬体重448キロと牡馬にしては小柄なタイプだが、菊花賞後に再び放牧に出されゆとりあるローテを組んだこともあり、馬体が一回り大きくなった印象を受ける。胸前、トモを始め全体にボリュームアップしており、輸送分を含めても恐らくプラス体重での出走となるのでは無いだろうか。仮に大幅増でも割り引く必要は無いだろう。胴の長さ自体はそう長くないので、距離は中距離がベストか。ただ折り合い面に難があるタイプではないので、2400mはこなせるだろう。良化余地を残しつつも充実したところを見せており、注目してみたい1頭。

シュペルミエール

(牡6、美浦・木村厩舎)

ステイゴールド
ヒカルアモーレ
母父クロフネ
通算成績11戦5勝
連対時
平均馬体重
500kg (最高:510kg)
(最低:486kg)
前走時馬体重506kg
POINT
6歳馬ながら休養期間が長くキャリア11戦ということもあり、馬体の張りや肉付きが非常に若々しい。元々やや腰高で後肢が長い面のある馬だが、キ甲周りの筋肉はこの後も少し発達してくるだろう。バランスが良く、母父クロフネということもあってステイゴールド産駒の中でも馬格に恵まれたタイプ。父の産駒は活躍馬が大柄な傾向があり、この馬もまだまだ上を目指せる器の持ち主だ。クビさし、肩周りの筋肉が立派で力強く、ややパワータイプの印象。中山や阪神が合いそうだが、重苦しさは全く無いので京都がマイナスというワケではない。冬場とは思えないほど毛艶も良く、体調は良さそう。重賞初制覇も十分にあり得る好仕上がりだ。
今週のイチオシ

ムイトオブリガード

(牡5、栗東・角田厩舎)

ルーラーシップ
ピサノグラフ
母父サンデーサイレンス
通算成績16戦5勝
連対時
平均馬体重
484kg (最高:492kg)
(最低:476kg)
前走時馬体重486kg
POINT
ルーラーシップ産駒は腰高で胴長の馬が多い傾向にあり、ゆえに晩成気味で長丁場を得意とするタイプの馬が散見される。このムイトオブリガードも例に漏れず父の産駒らしい体型をしており、胸も深く心肺機能も優れていることも相まって、中長距離で良いパフォーマンスを見せてくれている。トモの筋肉量は豊富で、太いスジがくっきりと浮き上がっているように力強い印象を与える。明け5歳を迎えたものの、キ甲はもう少し伸びそうで、成長期の真っ只中にあるといった雰囲気だ。肋骨が薄っすら浮き上がっているようにココ目標にキッチリ調整されており、仕上がりは抜群。メンバー随一の上昇度、重賞初制覇への期待も含めてイチオシとしたい。

メイショウテッコン

(牡4、栗東・高橋忠厩舎)

マンハッタンカフェ
エーシンベロシティ
母父Lemon Drop Kid
通算成績9戦4勝
重賞勝利 18年ラジオNIKKEI賞(G3)
連対時
平均馬体重
489kg (最高:500kg)
(最低:482kg)
前走時馬体重498kg
POINT
背中~腰のラインは父と良く似ており、胴長で四肢も長くいかにもステイヤーといった構造。イチオシとした菊花賞では馬群に揉まれて力を発揮できなかったが、走り切っていないことも関係しているのか、今回は全体的にふっくらしてきた印象で、特にトモの膨らみは目を引く。シャープな体つきが特徴だっただけに判断が難しいものの、冬場ながら毛艶も光っており皮膚を薄く見せるほど馬体の張りも感じられるので、体調が整わないということはまず考えにくい。当日の馬体重は要チェックだ。両前蹄は今回から接着装蹄になっていることを付け加えておく。

ロードヴァンドール

(牡6、栗東・昆厩舎)

ダイワメジャー
ジャズキャット
母父Storm Cat
通算成績22戦4勝
連対時
平均馬体重
487kg (最高:504kg)
(最低:468kg)
前走時馬体重506kg
POINT
ダイワメジャー産駒らしく筋肉量・骨量共に豊富な馬で、がっしりとした体型。昨年はあわやの2着に粘り込んだが、楽なペースで逃げることが出来たのも大きかった。体型的にはやはり2000mくらいがベストといった雰囲気で、2400mでは展開の助けが必要になって来るだろう。しかし、その体つきからパワータイプであることは明らかなので、時計が掛かる今の京都芝は合っているのではないだろうか。真冬ということを考慮しても冬毛は伸びておらず、毛艶もいい。ただ筋肉量と馬体の張りは昨年に及ばない雰囲気で、良化途上といったところか。地力に期待したい。

カテドラル

(牡3、栗東・池添学厩舎)

ハーツクライ
アビラ
母父Rock of Gibraltar
通算成績3戦2勝
連対時
平均馬体重
469kg (最高:474kg)
(最低:464kg)
前走時馬体重468kg
POINT
バランスの整った好馬体で、全体にスラッと見せるややシャープな体付き。アビラの仔は稼ぎ頭のジェベルムーサが現役時代、560キロ前後の馬体重で出走していたように大型馬を出す傾向にあるが、この馬は上と比較してコンパクトにまとまっている。その分、芝での瞬発力勝負にも対応出来るのだろう。ハーツクライ産駒ということもありやや緩さを残す背腰の肉付きで、本格化するのはもう少し先か。それでも銭型が浮き上がっているように代謝の良さが感じられるし、ゆったりとしたローテーションながら太目感も無く、筋肉の張りも上々。巻き返し必至だろう。

カフジジュピター

(牡3、栗東・矢作厩舎)

ディープインパクト
レインデート
母父Unbridled’s Song
通算成績2戦1勝
連対時
平均馬体重
458kg (最高:458kg)
(最低:458kg)
前走時馬体重460kg
POINT
後肢の造りは父ディープインパクトと同じ斜尻直飛で、長く良い脚を使うことが出来るとされる形。馬体重は460キロほどと決して大柄なタイプでは無いが、米国ダート血統の母父アンブライドルズソングが影響してか、骨格自体は数字以上に立派に見せる。肩周り、並びにトモにもしっかり筋肉は付いているが、これから更にボリュームアップする伸びしろを感じさせる体つきだ。繋ぎはやや立ち気味で、蹄底の厚みもある。道悪もこなせそうだ。肋骨が薄っすらと浮き上がっているようにムダの無い仕上がりで、1週前にして状態は整ったと見て良いだろう。好勝負に期待している。

シークレットラン

(牡3、美浦・田村厩舎)

ダンカーク
カールファターレ
母父キングカメハメハ
通算成績3戦2勝
連対時
平均馬体重
476kg (最高:488kg)
(最低:464kg)
前走時馬体重488kg
POINT
クビと背中が長い、長方形のシルエット。前肢もスラッと見せているように、距離は中距離以上が合いそうなイメージ。背中側と腹側のラインも平行に近く、瞬間的に速い脚を使うというよりも、長く良い脚を使う持続力タイプと見て良いだろう。胸も深く、心肺面も充実しているのでは無いだろうか。父は米国ダートで活躍した馬だが、3代母がダイナカールで近親には芝の活躍馬多数。この馬自身、脚元の造りを見ても繋ぎが長くクッションが利きそうで、芝向きの構造をしている。トモ、特に下腿部の脛から飛節にかけて血管が浮き上がっているように筋肉の張りが抜群で、力強さを感じる。勝ち負けに期待。

ダノンラスター

(牡3、美浦・堀厩舎)

ディープインパクト
プリンセスオブシルマー
母父Majestic Warrior
通算成績2戦1勝
連対時
平均馬体重
474kg (最高:474kg)
(最低:474kg)
前走時馬体重472kg
POINT
仙骨の角度が斜めになっており、飛節も真っ直ぐに伸びた「斜尻直飛」で、ディープインパクト産駒の活躍馬に多い後肢の造り。良血馬らしく全体のシルエットが整っていて美しく、素質の高さを感じさせる。後躯に向かって腹周りのラインがキュッと引き締まっており、このような体型をした馬は瞬発力に秀でているとされる。上がり勝負は得意中の得意と言えるだろう。父の産駒は蹄の薄い馬が多い中、この馬は母系の米国血統が影響して、小さいながらも厚みはしっかりしている印象。冬の中山芝もこなせるはずだ。
今週のイチオシ

ラストドラフト

(牡3、美浦・戸田厩舎)

ノヴェリスト
マルセリーナ
母父ディープインパクト
通算成績1戦1勝
連対時
平均馬体重
454kg (最高:454kg)
(最低:454kg)
前走時馬体重454kg
POINT
デビュー戦で馬体重454キロ、父ノヴェリストに似て馬格はコンパクトにまとまっている。正方形に近いシルエットで母は桜花賞馬のマルセリーナ。適距離はマイル~2000m辺りにあるのではないだろうか。中距離もこなせるが、マイラー色が強いイメージ。父の産駒は重厚感のあり過ぎる馬が多く、芝でのスピード勝負はやや分が悪い面もあるが、母方の血が出ているのか素軽さを感じさせる肉付き。正方形のトモはパンとして筋肉量も豊富、重賞でも十分勝ち負けになるレベルだろう。腹周りはノヴェリスト産駒らしく立派な腹構えだが、肋骨が薄っすらと見えるように太目感は全く無い。これまで父の産駒で見た馬の中では、最も魅力的に映る1頭。将来性も高そうだ。

ランフォザローゼス

(牡3、美浦・藤沢和厩舎)

キングカメハメハ
ラストグルーヴ
母父ディープインパクト
通算成績2戦1勝
連対時
平均馬体重
485kg (最高:488kg)
(最低:482kg)
前走時馬体重488kg
POINT
日本競馬屈指の超良血馬だけに、馬体のシルエットが整っていて美しい立ち姿を披露している。父キングカメハメハから豊富な筋肉量を受け継ぎつつ、母父のディープインパクト、母系のダイナカールが影響して柔らかみのあるなだらかな筋肉の付き方をしており、世代でも指折りの素質馬と言っても過言ではない。成長途上で腰高なこともあるが、前肢はやや短めで、将来的に成長した暁には距離に上限が出てくる可能性も。現状でも馬体の張りは素晴らしく、特に正方形のトモはパワフル。急坂のある中山コースも全く苦にしないだろう。有力候補の1頭だ。

日経新春杯

京成杯

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