【京成杯AH/セントウルS】計12頭をズバッと診断!イチオシは必見!
2019/9/1(日)
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京成杯AH
セントウルS
クリノガウディー
(牡3、栗東・藤沢則厩舎)
父 | スクリーンヒーロー |
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母 | クリノビリオネア |
母父 | ディアブロ |
通算成績 | 7戦1勝 |
連対時 平均馬体重 | 488kg (最高:492kg) (最低:480kg) |
前走時馬体重 | 480kg |
POINT | |
前走時の馬体重が480キロ。デビュー戦が492キロでの出走だったので徐々に減っている形にはなるものの、腰高な印象が目立った春先の立ち姿と比較して、バランスが良くなってきた。現状でも十分な肉付きを披露しているが、トモの筋肉はまだまだ膨らみが出てきそうな印象がある。今後さらに逞しい体つきへと変化していくのではないだろうか。飛節は、くの字に折れている「曲飛」で、背中側よりも腹側が長く見える胴の造りをしている。瞬間的に速い脚を繰り出せる構造で、溜めて末脚を活かす競馬の方が合いそうだ。この中間も坂路で一杯に追われている効果か、1週前の時点で腹周りはスッキリと見せている。レース当日に大きく体を減らしていないようなら楽しみだ。 |
グルーヴィット
(牡3、栗東・松永幹厩舎)
父 | ロードカナロア |
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母 | スペシャルグルーヴ |
母父 | スペシャルウィーク |
通算成績 | 5戦3勝 |
重賞勝利 |
19年トヨタ賞中京記念(G3) |
連対時 平均馬体重 | 492kg (最高:500kg) (最低:486kg) |
前走時馬体重 | 490kg |
POINT | |
父ロードカナロア、その父キングカメハメハから遺伝したキングマンボ系特有の横幅が広いトモ。骨格が横に広い=より多くの筋肉を携えることができるため、後躯は力強い印象がある。ただ、元々後肢が長い馬とはいえ、腰高なシルエットが目立つ。キ甲もまだ伸びそうな雰囲気があり、筋肉量が豊富で立派に見せている一方で、骨格面では成長の余地がありそうだ。直線に坂のある中京で勝利を収めているが、中山は中京よりも急勾配かつ直線も短いため、瞬間的に速い脚を繰り出して坂を登る必要がある。前走はエンジンが掛かるまで追っ付けて加速していたように、しぶとい脚を武器とする馬のため、今回は勝負どころでのポジション取りがカギになりそうだ。引き続き後肢の下腿部には血管が浮き上がり、筋肉の張りは上々。仕上がりに関して不安点は見当たらない。 |
ディメンシオン
(牝5、栗東・藤原英厩舎)
父 | ディープインパクト |
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母 | ミスペンバリー |
母父 | Montjeu |
通算成績 | 12戦5勝 |
連対時 平均馬体重 | 449kg (最高:458kg) (最低:440kg) |
前走時馬体重 | 462kg |
POINT | |
飛節が真っ直ぐに伸びた直飛の父ディープインパクトとは対照的に、この馬は飛節がくの字に折れた「曲飛」で後肢の回転が速い。ただ、長方形に映るシルエットを見ても分かるように、胴やクビの長さが主張している造り。身のこなしが軽い牝馬であるため一定レベルの切れは秘めているが、瞬発力に特化している印象はあまり受けない。京成杯AHは瞬発力タイプに向いているレースのため、ある程度の位置を確保したいところ。トモも横幅より縦幅が長く、爆発的な加速よりも、長く良い脚を使うような展開が向きそう。また、本質的には平坦向きの印象もある。前腕や後肢の下腿部には網目のように血管が浮いていて、皮膚を薄く見せているように、馬体の張りは申し分ない。状態の良さで上位進出を狙う。 |
トロワゼトワル
(牝4、栗東・安田隆厩舎)
父 | ロードカナロア |
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母 | セコンドピアット |
母父 | ハーツクライ |
通算成績 | 13戦4勝 |
連対時 平均馬体重 | 461kg (最高:468kg) (最低:458kg) |
前走時馬体重 | 466kg |
POINT | |
横幅が広く、膨らむように発達したトモの筋肉が目を見張る。父ロードカナロア譲りのキングマンボ系らしい構造で、後躯で大きなエネルギーを生み、推進力を得ることができる造りだ。飛節もカーブを描く曲飛で、後肢はピッチが利くタイプ。この構造のおかげでスプリント戦でもサッと好位置に付け、鋭い決め脚を繰り出すことができる。近走は1400m以下の短い距離を使われているが、マイル戦で新馬勝ちしており、骨格に対して胴がやや長めに映るため今回も距離自体はこなせるだろう。ただ回転力の速い後肢で得た推進力を胴の長さで生かしているため、この距離で近走同様の脚が使えるかどうか。1200~1400mのスプリント戦でこそ決め手が活きてくる印象もある。背中に銭型が浮いており、デキの良さが伝わってくる。溜めが利いた時の食い込みに警戒しておきたい。 |
プロディガルサン
(牡6、美浦・国枝厩舎)
父 | ディープインパクト |
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母 | ラヴズオンリーミー |
母父 | Storm Cat |
通算成績 | 23戦3勝 |
連対時 平均馬体重 | 506kg (最高:520kg) (最低:486kg) |
前走時馬体重 | 514kg |
POINT | |
筋肉量、骨格とも雄大なディープインパクト産駒で、トモの横幅も広く容量が大きい。東京や新潟で活躍している印象が強いが、後躯のパワーに優れているため、中山の急坂でも減速せず一気に駆け上がることができそうだ。背中が短く、腹側が長く見える胴周りは伸縮性に優れており、瞬間的に速い脚を繰り出せる瞬発力を秘めている。上がり勝負になりやすい近年の京成杯オータムハンデでは有利に働きそう。飛節は真っ直ぐに伸びている「直飛」で持続力に長けている造りをしているため、勝負どころで脚を余すことなく使うような、スムーズな競馬が理想的。前走時も背中に銭型が浮いていたように体調面の良さが目立っていたが、今回も毛艶が良く、馬体の張りも上々。引き続き良い状態をキープしており、力を十二分に発揮できる仕上がりだ。 |
ロードクエスト
(牡6、美浦・小島茂厩舎)
父 | マツリダゴッホ |
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母 | マツリダワルツ |
母父 | チーフベアハート |
通算成績 | 30戦4勝 |
重賞勝利 |
18年毎日放送賞スワンS(G2) 16年京成杯オータムハンデ(G3) 15年新潟2歳ステークス(G3) |
連対時 平均馬体重 | 451kg (最高:460kg) (最低:444kg) |
前走時馬体重 | 462kg |
POINT | |
飛節がくの字に折れた「曲飛」で、後肢の回転力に優れた形をしている。背中が短く、腹側が長く見える体型は胴の伸縮性に長けている証で、瞬発力という点では今回立ち写真のある馬の中でも一番と言える。瞬発力勝負になりやすい改修後の京成杯オータムハンデにマッチした馬体構造だ。前走時の馬体重が462キロと牡馬の中では平均的、オープン馬ということを考えると比較的コンパクトにまとまっているが、骨格全体に対してトモの大きさが目立つ。中山の急坂も苦にせず、一気に駆け上がることができる。2016年の勝ち馬で、昨年は4着に敗れているが直線で捌き切れなかったことが主な敗因か。過去、他に好走した馬体との共通点も多く、レース適性は文句なし。気になるのは状態面だが、トモは近走で最も膨らみがあり、衰えは感じない。得意の舞台で復活に期待。 |
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