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ウイングレイテスト

(牡2、美浦・青木厩舎)

スクリーンヒーロー
グレートキャティ
母父サクラユタカオー
通算成績3戦1勝
連対時
平均馬体重
478kg (最高:488kg)
(最低:472kg)
前走時馬体重488kg
POINT
繋ぎがやや短めで、角度も立っている。初勝利は重馬場で、道悪になっても能力を削ぐことなく発揮できる脚元の構造。腹袋はふっくらと発達しており、パワーを要する条件が合っている印象だ。胴周りはゆったりとした造りをしているため、マイルよりも2000m前後の距離が向きそう。近年の朝日杯FSは短距離志向の強い馬が好走しやすい傾向にあり、中距離寄りのこの馬にとっては、スピードへの対応力が問われるところ。ココからまだまだ筋肉量は増えそうで、今後の成長が楽しみな1頭。毛艶、馬体の張りは上々で、現状の力は出せそうだ。

サリオス

(牡2、美浦・堀厩舎)

ハーツクライ
サロミナ
母父Lomitas
通算成績2戦2勝
重賞勝利 19年サウジアラビアRC(G3)
連対時
平均馬体重
537kg (最高:540kg)
(最低:534kg)
前走時馬体重540kg
POINT
前走時の馬体重が540キロと雄大な馬格で、スケール感は抜けている。骨格そのものが大きく、全体に筋肉量が豊富で、横幅が広く大きなトモは推進力の源と言えるだろう。それでも後躯はまだまだ良化の余地を残しており、将来性の高さを窺わせる。胴周りはゆったりとした造りで、四肢も伸びがある。マイル戦で結果を出しているが、距離はむしろ延びて良さそうな雰囲気。レコード勝ちした高いスピード能力を認めつつ、短距離志向が問われる朝日杯FSの傾向とはややイメージがズレる印象。大型馬だが腹周りに余分な肉は感じられず、引き締まった立ち姿を披露している。毛艶や筋肉の張りも上々で、仕上がり面での不安はなさそうだ。

タイセイビジョン

(牡2、栗東・西村厩舎)

タートルボウル
ソムニア
母父スペシャルウィーク
通算成績3戦2勝
重賞勝利 19年京王杯2歳ステークス(G2)
連対時
平均馬体重
456kg (最高:460kg)
(最低:454kg)
前走時馬体重460kg
POINT
父のタートルボウルは全体にコロンとしたイメージで肉付きの良い体型をしているが、この馬は父と比較して全体の造りが素軽い印象。筋肉の付き方も比較的シャープな印象で、この辺りは母父のスペシャルウィークが影響しているのだろう。短距離で結果を残しているが、四肢もスラっと見せていてバランスが良く、マイルに距離が延びても全く問題ないと見ている。繋ぎが長く、また蹄も薄いため良馬場向き。今開催の阪神芝は高速決着になりやすく、この馬にとっては好材料と言えそうだ。日当たりを考慮しても毛艶は抜群で、皮膚を薄く感じさせるほど筋肉も張りを感じさせる。今回立ち写真がある出走馬の中でも、一番のデキと言える好仕上がり。

タガノビューティー

(牡2、栗東・西園厩舎)

ヘニーヒューズ
スペシャルディナー
母父スペシャルウィーク
通算成績2戦2勝
連対時
平均馬体重
501kg (最高:502kg)
(最低:500kg)
前走時馬体重502kg
POINT
前走時の馬体重が502キロ。胸前やトモに立派な筋肉が付いていながら、立ち姿自体は非常に素軽い。前脚をスラっと長く見せており、全体のバランスも整っている。距離は2000m辺りまで延びても問題なく、重苦しさを感じさせない。蹄は厚みがあるものの、決してダートオンリーといった印象はなく、芝のスピード勝負に対応できる可能性は十分秘めている。冬場でも毛艶はピカピカで、トモや下腿部には血管が網目のように浮き上がり、馬体の張りも文句なし。

トリプルエース

(牡2、栗東・斉藤崇厩舎)

Shamardal
Triple Pirouette
母父Sunday Silence
通算成績3戦1勝
連対時
平均馬体重
464kg (最高:470kg)
(最低:458kg)
前走時馬体重478kg
POINT
背中がやや短く、腹側のラインも後躯に向かって引き締まっている。飛節も「く」の字に折れた曲飛で、後肢の回転は速いタイプ。阪神芝1600m外回りは最後に決め手を求められる舞台で、コース適性は高そう。1200m重賞で2着しているが、マイル辺りまでなら十分こなせそうな体つき。デビューから20キロほど馬体重を増やしており、トモは横幅が広く肉付きも良い、ボリューム感のある立派な造り。成長余地を残しつつも、今回のメンバーの中では完成度は比較的高め。腹周りはふっくらしているが、元々腹袋が大きい体型のため太くは映らない。力を出せるデキにあると見た。
今週のイチオシ

ビアンフェ

(牡2、栗東・中竹厩舎)

キズナ
ルシュクル
母父サクラバクシンオー
通算成績4戦2勝
重賞勝利 19年函館2歳ステークス(G3)
連対時
平均馬体重
513kg (最高:534kg)
(最低:502kg)
前走時馬体重534kg
POINT
筋肉量が豊富で、特に後躯の発達が目立つ。横幅の広いトモのフレームに筋肉のスジがハッキリと浮き上がっているほど立派な筋肉が付いていて、強いキック力で大きな推進力を得ることができる構造と言えるだろう。下腿部も膨らみがあり無数に血管が浮いていて、速いスピードを生み出す際に強みになるはず。前脚がやや短めでスプリント適性は高い。胴の造りは窮屈さがなくマイル戦も十分こなせる範囲であることから、短距離志向が求められるこのレースへの適性は高いと見ている。皮膚を薄く見せているように馬体の張りは抜群。前走で大幅に馬体重を増やしていたが、決して太くは映らず、成長分として捉えたい。文句なしの好仕上がりでレースに臨めるだろう。

プリンスリターン

(牡2、栗東・加用厩舎)

ストロングリターン
プリンセスプライド
母父マンハッタンカフェ
通算成績4戦2勝
連対時
平均馬体重
436kg (最高:440kg)
(最低:432kg)
前走時馬体重440kg
POINT
前走時の馬体重が440キロと、牡馬の中ではコンパクトにまとまっている。まだ筋肉の輪郭がなだらかで、馬体からは幼さを感じさせる。付くべきところにはしっかり筋肉が付いており、トモの容量は骨格に対して大きめ。全体にバランスが整っているので、ここからパンとしてくればさらなる活躍も期待できるはず。距離はマイルが上限といったイメージで、さらに延びて良い印象は受けない。腹周りをふっくらと見せているが、これは父ストロングリターンに通ずる父ロベルト系の特徴。直線で坂のあるコースや、上がりの掛かる条件が合っているイメージだ。毛艶、馬体の張り共に問題ない。
今週のイチオシ

ペールエール

(牡2、栗東・安田隆厩舎)

ダイワメジャー
アピール2
母父Selkirk
通算成績3戦1勝
連対時
平均馬体重
499kg (最高:500kg)
(最低:498kg)
前走時馬体重494kg
POINT
飛節の折りが深く、後肢の回転は速い。好位からの抜け出しを身上とするが、一瞬の加速力も秘めているため、早めに動くより相手の出方を待ってこそ持ち味が生きるタイプ。新潟2歳Sの立ち写真と比較してキ甲の伸びが感じられ、以前ほど腰高な印象は薄まってきた。それでも前傾寄りの重心は変わらず、スピードの乗りは良い部類に入る。先行して速い脚を繰り出せる点は純粋に有利。トモの肉付きも良く、下腿部も膨らみがあって血管が無数に浮いている。スピード能力が要求される朝日杯FSへの適性は高いはずだ。薄っすらと肋骨が浮いた理想的な仕上がりで、余分な肉は感じられない。

マイネルグリット

(牡2、栗東・吉田厩舎)

スクリーンヒーロー
マイネショコラーデ
母父ロージズインメイ
通算成績4戦3勝
重賞勝利 19年小倉2歳ステークス(G3)
連対時
平均馬体重
476kg (最高:478kg)
(最低:474kg)
前走時馬体重480kg
POINT
父譲りの大きな腹袋が特徴で、切れ味勝負よりも上がりを要するような展開を得意とするタイプ。ダート色の強い血統構成もあり、骨格はがっしりとして逞しさを感じさせる。肩周りに豊富な筋肉が付いており、繋ぎは短く立ち気味で蹄底も厚い。いずれダートを試してみても面白そうなパワー型の馬体構造だ。距離自体はこなせる範囲だが、スピード勝負になるとやや分が悪い。脚元は道悪のスペシャリストといった造りだけに、雨で重・不良馬場になるようならマークは必要だろう。気温の低下に伴って冬毛が伸び始めており、見栄えという点では前走時の方が上。馬体の張りも良化段階といったところで、レース当日までの上昇に期待したい。
今週のイチオシ

ラウダシオン

(牡2、栗東・斉藤崇厩舎)

リアルインパクト
アンティフォナ
母父Songandaprayer
通算成績3戦2勝
連対時
平均馬体重
489kg (最高:490kg)
(最低:488kg)
前走時馬体重490kg
POINT
全体的に肉付きの良さが目立ち、特に肩周りの筋肉が盛り上がるように発達している。前回の立ち写真でも迫力ある馬体を披露していたが、今回はトモの発達が顕著。半腱半膜様筋に大きなスジが浮き上がっていると同時に、下腿部が膨らむように発達して、かつ血管も浮き上がっているほどの素晴らしい張りを示している。飛節の折りが深い曲飛で、サッと速い脚も使える構造。決め手勝負になっても対応はできるはずだ。低重心で短距離志向が強めなバランスは、マイル以下のスペシャリストが揃う朝日杯FSで活きてくるだろう。2ヶ月ぶりの実戦も太め感はなく、スッキリと見せている。毛艶も上々で、文句なしの好仕上がり。

レッドベルジュール

(牡2、栗東・藤原英厩舎)

ディープインパクト
レッドファンタジア
母父Unbridled’s Song
通算成績2戦2勝
重賞勝利 19年デイリー杯2歳S(G2)
連対時
平均馬体重
464kg (最高:478kg)
(最低:450kg)
前走時馬体重478kg
POINT
骨格のバランスが整っており、同時に筋肉量も豊富で見栄えする立ち姿。マイル重賞を制したが、シルエット的には中距離の方が向いている印象で、距離は延びて良さそう。短距離志向が問われる朝日杯FSにおいては、スピード勝負になった際にどこまで対応できるかがカギになるだろう。トモの肉付きは良く、下腿部の発達も顕著であるため、流れ次第で浮上の目も。飛節の折りが深い「曲飛」で、一瞬の鋭い脚が最大の武器。広い外回りコースならじっくりと末脚を溜める競馬が良さそうだ。毛艶良く、筋肉の輪郭もハッキリと浮き出ているように、馬体の張りも良好。
今週のイチオシ

エグレムニ

(牡2、栗東・加用厩舎)

キズナ
ビーチアイドル
母父ファルブラヴ
通算成績3戦2勝
連対時
平均馬体重
460kg (最高:466kg)
(最低:454kg)
前走時馬体重466kg
POINT
クビと前脚が短めで、重心がやや前傾寄りで、スピードの乗りは良いタイプ。飛節は緩やかにカーブを描いていて、後肢の回転も速そう。骨格に対してトモの肉付きが良く、大きな推進力を生み出せる造り。総合的にスピード能力が高く、短距離向きの馬体と見て良いだろう。先行抜け出しの形で結果を出しているが、胴はやや詰まっているため、タメさえ利けば鋭い脚を繰り出せる下地も秘めている。決め手勝負になったとしても侮れず、マイルも十分こなせる範囲。レース適性は高そうだ。下腿部も発達していて膨らみがありつつ、血管が浮いている。好仕上がりでレースを迎えられそうだ。
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