毎週、馬体FOCUSにて馬体診断を披露している某大手牧場の元スタッフが、YouTubeで更に詳しい解説を公開中!今すぐ見る⇒

アーモンドアイ

(牝4、美浦・国枝厩舎)

ロードカナロア
フサイチパンドラ
母父サンデーサイレンス
通算成績10戦8勝
重賞勝利 19年天皇賞(秋)(G1)
19年ドバイターフ(G1)
18年ジャパンカップ(G1)
18年秋華賞(G1)
18年優駿牝馬(G1)
18年桜花賞(G1)
18年日刊スポシンザン記念(G3)
連対時
平均馬体重
470kg (最高:480kg)
(最低:462kg)
前走時馬体重480kg
POINT
バランスの良さが光る好馬体で、牝馬らしい素軽さを感じさせる体つき。骨格の構造は母フサイチパンドラの特徴が表れており、胴周りは比較的ゆったりと見せている。4歳秋を迎えて父方の血統が主張してきており、胸前やトモの発達も目立つようになってきた。高速域での持続力勝負を最も得意とするため、パワーが要求される中山コースは本質的に得意な舞台とは言えない。絶対能力の高さでカバーできるか。冬場でも毛艶は良好な状態をキープしており、筋肉の輪郭も明瞭に浮き上がっていて、馬体の張りも文句なし。熱発で香港遠征を回避した影響はなさそうだ。
今週のイチオシ

アエロリット

(牝5、美浦・菊沢厩舎)

クロフネ
アステリックス
母父ネオユニヴァース
通算成績18戦4勝
重賞勝利 18年毎日王冠(G2)
17年NHKマイルカップ(G1)
17年クイーンステークス(G3)
連対時
平均馬体重
496kg (最高:516kg)
(最低:476kg)
前走時馬体重516kg
POINT
骨量、筋肉量はともに出走メンバーの中でもトップクラス。高速決着を得意とする印象だが、この立派な馬格があればパワーを要する中山コースにも問題なく対応できるだろう。背中と腹側のラインが平行に近く、全体のシルエットに対して胴が長めに映る。長く良い脚を繰り出せる持続力勝負に強い体型で、ラスト5~4ハロンからペースが速くなる有馬記念への適性は高い。2500mの距離は初となるが、コーナーが6回あって息を入れやすいコースなのでこなせる可能性は十分。皮膚の薄さを感じさせるほど筋肉もパンと張っており、引退レースとは思えないほど充実している点も好材料だ。

アルアイン

(牡5、栗東・池江寿厩舎)

ディープインパクト
ドバイマジェスティ
母父Essence of Dubai
通算成績19戦5勝
重賞勝利 19年大阪杯(G1)
17年皐月賞(G1)
17年毎日杯(G3)
連対時
平均馬体重
520kg (最高:526kg)
(最低:518kg)
前走時馬体重526kg
POINT
雄大な骨格に胸前やトモの発達した筋肉が目を引く。ディープインパクト産駒の柔軟性と、パワー溢れる筋肉質な馬体から生まれる、スピードの持続力を兼ね備えている点が最大の長所と言えるだろう。この秋は結果を残せていないが、依然として筋肉量を維持しており、馬体面からは衰えを感じさせない。背と腹のラインが平行に近く、長く良い脚を使えるタイプ。有馬記念は持続力勝負になりやすく、中山コースゆえにパワーを要求されるため、馬体適性は高いと見ている。秋3戦目となるが毛艶も上々で、馬体の張りも良好な状態をキープしている。

ヴェロックス

(牡3、栗東・中内田厩舎)

ジャスタウェイ
セルキス
母父Monsun
通算成績9戦3勝
連対時
平均馬体重
486kg (最高:492kg)
(最低:478kg)
前走時馬体重490kg
POINT
良い意味でパーツが主張しすぎない、バランスの整った好馬体。持続力勝負になった天皇賞(秋)やドバイでずば抜けたパフォーマンスを披露していた父ジャスタウェイ同様、胴周りの構造は骨格に対して長めに映る持続力タイプだ。長く脚を使う展開になりやすい有馬記念の流れ自体は合っている。ただ全体にシャープに映る素軽い体つきであるため、一線級の古馬相手にパワーが通用するかがカギ。毛艶は前走時のほうが良く見せていたとはいえ、トモの半腱半膜様筋に大きなスジが浮いていて、菊花賞からの短期間ながら後躯の成長を感じさせる点は好材料だ。

エタリオウ

(牡4、栗東・友道厩舎)

ステイゴールド
ホットチャチャ
母父Cactus Ridge
通算成績14戦1勝
連対時
平均馬体重
464kg (最高:472kg)
(最低:450kg)
前走時馬体重462kg
POINT
背中と腹側のラインが平行に近く、骨格に対して胴周りの構造は長めに映る。長く良い脚を使うことで持ち味が生きる、持続力タイプの体型と言えるだろう。やや余裕残しに見えた京都大賞典をひと叩きして、腹周りをスッキリと見せていたジャパンC時と変わらない立ち姿を今回も披露している。馬体重は大きく変わらずに出走してくるのではないか。筋肉量の増加、骨格の成長に伴って全体に成長した印象も、パワーを要求される条件でどこまでやれるか。毛艶は黒光りしていて、馬体の張りも申し分ない。良い状態でグランプリを迎えることができそうだ。
今週のイチオシ

キセキ

(牡5、栗東・角居厩舎)

ルーラーシップ
ブリッツフィナーレ
母父ディープインパクト
通算成績19戦4勝
重賞勝利 17年菊花賞(G1)
連対時
平均馬体重
496kg (最高:508kg)
(最低:486kg)
前走時馬体重506kg
POINT
500キロほどの馬格を有する大型馬でありながら、胴と脚が長いため、重苦しさを全く感じさせない。後肢が長く、やや腰高に見える体型は父ルーラーシップ譲り。本質的には広いコースが合っている印象も、持続力タイプである点は有馬記念において大きな武器となるはずだ。過去に中山では2度走っていずれも着外に敗れているが、馬格が大きくパワーも良いモノを秘めているため、本来は向くコースだと考えている。海外遠征帰りでも筋肉の輪郭が明瞭に浮き上がっているように、馬体の張りも十分。毛艶も良好で、太め感なく仕上がっている。

クロコスミア

(牝6、栗東・西浦厩舎)

ステイゴールド
デヴェロッペ
母父ボストンハーバー
通算成績32戦5勝
重賞勝利 17年アイルランド府中牝馬(G2)
連対時
平均馬体重
420kg (最高:448kg)
(最低:402kg)
前走時馬体重448kg
POINT
全体のフレームに対して胴は平均からやや詰まり気味。エリザベス女王杯では積極策で3年連続2着と好走しているが、いずれの年も自身の上がりを34秒台でまとめている。先行してタメを利かせ、終いの脚もしっかり使える点がこの馬の武器と言える。有馬記念は残り1000mすぎからペースが上がって持続力勝負になるため、勝負どころまで余力を残せるかが課題。馬体重も440キロ台と小柄で、本質的には平坦コース向きと見た。季節的なものもあって冬毛が伸び始めており、毛艶は前走時の方が良く見せていた印象。馬体的な衰えは感じないため、地力でどこまで食いさがれるか。

サートゥルナーリア

(牡3、栗東・角居厩舎)

ロードカナロア
シーザリオ
母父スペシャルウィーク
通算成績7戦5勝
重賞勝利 19年皐月賞(G1)
19年神戸新聞杯(G2)
18年ホープフルステークス(G1)
連対時
平均馬体重
494kg (最高:500kg)
(最低:488kg)
前走時馬体重502kg
POINT
バランスの整った骨格に、父ロードカナロア譲りの豊富な筋肉量が目を引く好馬体。背中が短く、腹側のラインが後躯に向かって引き締まっていて、胴の伸縮性に優れた瞬発力タイプの構造。有馬記念は例年、早めに動きだす馬が多いため持続力が要求される展開になりやすい。脚が溜まれば馬群から一瞬で抜け出せる切れ味を秘めているので、勝負どころまでインコースで我慢する競馬が理想的か。前走時よりも腹周りはふっくらと見せているものの、太め感はなく皮膚の薄さを感じさせるほど馬体の張りも良い。体調はかなり良さそうだが、今回は両前の蹄に補修痕が残っている点が気になる。

シュヴァルグラン

(牡7、栗東・友道厩舎)

ハーツクライ
ハルーワスウィート
母父Machiavellian
通算成績32戦7勝
重賞勝利 17年ジャパンカップ(G1)
16年アルゼンチン共和国杯(G2)
16年阪神大賞典(G2)
連対時
平均馬体重
471kg (最高:480kg)
(最低:464kg)
前走時馬体重464kg
POINT
シルエットに対して胴が長く見える体型で、持続力勝負に強い。460~470キロ台で出走しているように馬格は平均的だが、胸前や肩周り、トモなど付くべきところにしっかり筋肉が付いており、前脚も長くフットワークも大きい。有馬記念は2年連続で3着しているように、レース適性の高さは言うまでないだろう。ただ、さすがに全盛期と比較して全体的に肉付きがシャープに映るようになってきた点は気になる。トモのボリュームは前走から良化が感じられるため、休み明けを叩いた効果はありそう。毛艶の光り具合や馬体の張りを見ても、仕上がりは引退レースにして現状のベストと言って良さそうだ。

スカーレットカラー

(牝4、栗東・高橋亮厩舎)

ヴィクトワールピサ
ヴェントス
母父ウォーエンブレム
通算成績16戦3勝
重賞勝利 19年アイルランド府中牝馬(G2)
連対時
平均馬体重
450kg (最高:472kg)
(最低:436kg)
前走時馬体重486kg
POINT
骨格に対して胴周りはやや詰まっている造り。背中が短く腹側のラインが後躯に向かって引き締まった瞬発力タイプの構造だ。曲飛で後肢の回転が速いこともあり、一瞬の切れ味に特化した馬体と言える。有馬記念は持続力が求められ、この馬にとっては2500mの距離が気持ち長い印象もあるので、内目をロスなく運んで脚を溜めたいところ。トモは横幅があり、肉付きも素晴らしい。3歳時の華奢な印象はなく、前走時も触れたように今年下半期に入ってからの成長が著しい。来年はタイトルを獲れる可能性を秘めていると見ている1頭。後肢の下腿部にも血管が浮き上がり、馬体の張りも上々だ。

スティッフェリオ

(牡5、栗東・音無厩舎)

ステイゴールド
シリアスアティテュード
母父Mtoto
通算成績24戦8勝
重賞勝利 19年産経賞オールカマー(G2)
19年小倉大賞典(G3)
18年福島記念(G3)
連対時
平均馬体重
449kg (最高:464kg)
(最低:440kg)
前走時馬体重448kg
POINT
背中と腹側のラインが平行に近く胴長に映る体型で、長方形のシルエットを披露している。瞬発力勝負では分が悪いものの、持続力を要する舞台はピッタリだ。オールカマー勝利時の馬体重が442キロと小柄であるため、大型馬が強い有馬記念では少々パワー不足な印象も、レースの流れ自体はこの馬向きと言える。オールカマー時のデキが素晴らしかったこともあって、前走は大きな上積みを感じなかったが、今回は再び馬体がパンプアップしてきた印象。トモはパンと張っており、下腿部に浮き上がった血管からは皮膚の薄さが感じ取れる。文句なしの好仕上がりだ。
今週のイチオシ

スワーヴリチャード

(牡5、栗東・庄野厩舎)

ハーツクライ
ピラミマ
母父Unbridled’s Song
通算成績18戦6勝
重賞勝利 19年ジャパンカップ(G1)
18年大阪杯(G1)
18年金鯱賞(G2)
17年アルゼンチン共和国杯(G2)
17年共同通信杯(G3)
連対時
平均馬体重
506kg (最高:520kg)
(最低:492kg)
前走時馬体重516kg
POINT
父ハーツクライから遺伝したゆったりと見せる胴長の体型が特徴で、長く良い脚を使える点がこの馬の長所。近2走の馬体重は510キロと大型馬に分類される馬格を有しており、スピード能力と同時にパワーを要する条件にも難なく対応できそう。有馬記念は3歳時に4着に敗れているが、不利な外枠から外々を回す競馬だった。持続力勝負に向いた馬体構造と、パワーを秘めた500キロ超の馬格は近年の好走馬と合致する特徴で、このレースへの適性は高いはずだ。毛艶や馬体の張りは前走時がピークと見ているものの、引き続き力を出せる状態はキープできている。

フィエールマン

(牡4、美浦・手塚厩舎)

ディープインパクト
リュヌドール
母父Green Tune
通算成績8戦4勝
重賞勝利 19年天皇賞(春)(G1)
18年菊花賞(G1)
連対時
平均馬体重
481kg (最高:488kg)
(最低:476kg)
前走時馬体重480kg
POINT
背中が短く、腹側のラインが長く見える体型。伸縮性に優れた構造と言えるが、中長距離を主戦場としているだけあって、胴自体の長さは窮屈に見せない。持続力に秀でた父譲りの直飛でもあり、瞬発力と持続力を兼ね備えているタイプ。馬体重は470~480キロほど。パワー勝負よりも素軽さを活かした舞台が合う印象で、直線に急坂のある中山はどうか。能力の高さは折り紙付きも、過去の好走馬とは少し馬体のイメージが異なる。毛艶と筋肉の張りは上々で、馬体面から海外遠征のダメージは感じられない。

リスグラシュー

(牝5、栗東・矢作厩舎)

ハーツクライ
リリサイド
母父American Post
通算成績21戦6勝
重賞勝利 19年コックスプレート(G1)
19年宝塚記念(G1)
18年エリザベス女王杯(G1)
18年東京新聞杯(G3)
16年アルテミスステークス(G3)
連対時
平均馬体重
444kg (最高:462kg)
(最低:428kg)
前走時馬体重460kg
POINT
全体的に牝馬らしい素軽さを感じさせつつ、胸前やトモの筋肉は盛り上がるように発達している。3歳時の華奢な印象は全くなくなり、馬体重の数字以上の迫力を与える馬体。背中が短く、腹側のラインが後躯に向かって引き締まっている瞬発力タイプ。持続力勝負になりやすい有馬記念の好走傾向とは異なるが、トモの筋肉が強化されたことでポジションを取れるようになり、好位でタメを利かせられるので、追ってからも鋭い脚を発揮することが可能。後躯の半腱半膜様筋に大きなスジが浮き上がっており、純粋な絶対能力の高さは馬体からも伝わってくる。馬体の張りや毛艶も申し分ない状態。

レイデオロ

(牡5、美浦・藤沢和厩舎)

キングカメハメハ
ラドラーダ
母父シンボリクリスエス
通算成績16戦7勝
重賞勝利 18年天皇賞(秋)(G1)
18年産経賞オールカマー(G2)
17年東京優駿(G1)
17年神戸新聞杯(G2)
16年ホープフルステークス(G2)
連対時
平均馬体重
480kg (最高:490kg)
(最低:476kg)
前走時馬体重486kg
POINT
父同様に筋肉量が豊富な馬で、前脚がやや短く見えるシルエットはこの兄弟に一致する特徴。胴周りを見ると背中が短く、腹側のラインが後躯に向かって引き締まっている瞬発力タイプの構造。有馬記念は昨年2着しているため適性がないとは言えないものの、本質的には切れを要する条件でこそ真価を発揮すると見ている。今秋は馬体的にも昨年の同時期と比較してやや物足りなさを感じていたが、今回は筋肉の輪郭が明瞭に浮き上がっている。季節的なことを考慮しても毛艶の良さも抜群で、馬体の張りも良化傾向にある。状態に関しては現状のベストと言って良さそうだ。
今週のイチオシ

ワールドプレミア

(牡3、栗東・友道厩舎)

ディープインパクト
マンデラ
母父Acatenango
通算成績6戦3勝
重賞勝利 19年菊花賞(G1)
連対時
平均馬体重
476kg (最高:484kg)
(最低:472kg)
前走時馬体重484kg
POINT
骨格に対して背中が長く見える、胴長の体型。胴が詰まり気味で切れ味を武器としていた全兄ワールドエースとはあまり似ておらず、長く良い脚を使わせてこそ持ち味が活きる持続力タイプ。今年の菊花賞は道中のペースが緩むことなく流れ、かなりの持続力勝負になったことが特性を引き出したと見ている。有馬記念もレース後半は同様の流れになりやすく、展開的にはマッチするはずだ。前走時で484キロと良い意味で軽さがあるため、パワータイプが多い過去の好走馬とは若干イメージはズレるが、まだまだ伸び盛りの3歳馬。成長分を加味しても、このレースへの適性は高いモノがありそうだ。引き続き馬体の張りも良く、前走時の仕上がりをキープしている
出走予定馬すべての立ち写真が掲載されるとは限りません。
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