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AJCC

東海S

サトノクロニクル

(牡6、栗東・池江寿厩舎)

ハーツクライ
トゥーピー
母父Intikhab
通算成績13戦3勝
重賞勝利 17年チャレンジカップ(G3)
連対時
平均馬体重
454kg (最高:462kg)
(最低:450kg)
前走時馬体重462kg
POINT
骨格のバランスが良く、シルエットが美しい。胸が深く、心肺機能の高さが窺える。突出した特徴は感じられないものの、総合的に高いレベルで馬体構造が整っているので舞台を選ばず力を出せるタイプだ。トモの肉付きが立派で、後躯のキック力が強そうな印象があるため、直線に坂のあるコースの方でこそより持ち味が生きてきそう。今回は長期休養明けで筋肉はもう一段階良化の余地を残している。それでも腹周りはしっかりと引き締まっており、力は出せる状態にありそうだ。

スティッフェリオ

(牡6、栗東・音無厩舎)

ステイゴールド
シリアスアティテュード
母父Mtoto
通算成績25戦8勝
重賞勝利 19年産経賞オールカマー(G2)
19年小倉大賞典(G3)
18年福島記念(G3)
連対時
平均馬体重
449kg (最高:464kg)
(最低:440kg)
前走時馬体重456kg
POINT
昨年のオールカマーを制した際の馬体重が442キロ。小柄ながら、胴をゆったりと見せており、数字以上の存在感を示す立ち姿。持続力勝負に強い体型で、コーナーの角度が緩やかでロングスパート戦になりやすい中山芝2200mへの適性はピカイチだ。骨格に対して肉付きは豊かでも、本質的には素軽さが武器のタイプ。AJCCは冬の中山最終週に行われるため、オールカマーと比較して時計が掛かりやすい。パワーを要する馬場への対応がカギになるだろう。昨秋に3戦して今回は1ヶ月ぶりのレースとコンスタントに使われているが、毛艶や馬体の張りは上々。

ニシノデイジー

(牡4、美浦・高木登厩舎)

ハービンジャー
ニシノヒナギク
母父アグネスタキオン
通算成績10戦3勝
重賞勝利 18年東京スポーツ杯2歳S(G3)
18年札幌2歳ステークス(G3)
連対時
平均馬体重
478kg (最高:486kg)
(最低:474kg)
前走時馬体重492kg
POINT
背中が短く、腹側のラインが後躯に向かって引き締まっている。飛節は「くの字」に折れた曲飛で、回転力に秀でているためサッと速い脚を繰り出すことが可能だ。馬群から抜け出した東スポ杯2歳Sや、前が開いて一気に加速したホープフルSの走りを見ても、瞬発力を生かす競馬が合っている。AJCCは持続力が問われるレースだけに、脚の使いどころがポイント。スローペースで馬群が一団になるような流れで、持ち前の切れが生きてくるはずだ。冬シーズンのため皮膚が厚く見えるが、トモに明瞭なスジが浮き上がっているように、馬体の張りは良さそうだ。

ブラストワンピース

(牡5、美浦・大竹厩舎)

ハービンジャー
ツルマルワンピース
母父キングカメハメハ
通算成績11戦6勝
重賞勝利 19年札幌記念(G2)
18年有馬記念(G1)
18年新潟記念(G3)
18年毎日杯(G3)
連対時
平均馬体重
527kg (最高:536kg)
(最低:520kg)
前走時馬体重536kg
POINT
札幌記念時の馬体重が536キロ。かなりの大型馬で骨格そのものの大きさもさることながら、全体に肉付きが良い。パワー溢れる力強い立ち姿で、時計の掛かる冬の中山最終週も難なくこなせるだろう。飛節の角度は真っ直ぐに伸びた「直飛」で、長く良い脚を繰り出せる構造。胴周りもゆとりがあり、持続力に優れた馬体構造だ。ロングスパート戦になりやすいAJCCへの適性は高いと見ている。凱旋門賞大敗のダメージは感じられないものの、近走の立ち写真では薄っすらと浮いていた肋骨が今回は浮いていない。腹周りにも膨らみを感じさせており、もうひと絞りしたいところ。
今週のイチオシ

ミッキースワロー

(牡6、美浦・菊沢厩舎)

トーセンホマレボシ
マドレボニータ
母父ジャングルポケット
通算成績17戦4勝
重賞勝利 19年七夕賞(G3)
17年朝日セントライト記念(G2)
連対時
平均馬体重
483kg (最高:494kg)
(最低:476kg)
前走時馬体重476kg
POINT
骨格に対しゆとりある胴の造りで、背中がやや長め。飛節は真っ直ぐに伸びた「直飛」で、胴周りと飛節の構造は持続力に特化している。中山芝2200mでは安定した成績を残しているが、持ち味を発揮した結果と言っていいだろう。クビ周りから肩にかけて筋肉の発達も目立ち、全身に筋肉の輪郭がハッキリと浮き上がっている。時計の掛かる馬場への対応力も高そうで、持続力とパワーが問われるAJCCはドンピシャの条件。トモに大きなスジが浮き上がり、馬体の張りは文句なし。休み明けでも太め感なく仕上がっている。

ラストドラフト

(牡4、美浦・戸田厩舎)

ノヴェリスト
マルセリーナ
母父ディープインパクト
通算成績6戦2勝
重賞勝利 19年京成杯(G3)
連対時
平均馬体重
456kg (最高:458kg)
(最低:454kg)
前走時馬体重458kg
POINT
牡馬の中ではコンパクトな骨格でありながら、筋肉がしっかり付いているため数字以上に迫力がある。ノヴェリスト産駒は重厚感のありすぎる馬が多い中、この馬はバランスが整っており素軽い馬体構造。産駒の中で出世頭になっているのも頷ける。前後にまとまりのある体型で、胴はフレームに対して若干短め。持続力勝負よりも瞬発力勝負に向いていると見た。ロングスパート戦になった際にどこまで対応できるかがカギ。血統的には重馬場や時計の掛かる条件が向く印象も、馬体面からは良馬場でスピードが問われる条件の方が良いと見ている。馬体の張りは上々だ。
今週のイチオシ

アングライフェン

(牡8、栗東・安田隆厩舎)

ステイゴールド
レッドスレッド
母父パントレセレブル
通算成績44戦7勝
連対時
平均馬体重
470kg (最高:496kg)
(最低:446kg)
前走時馬体重492kg
POINT
ダートを主戦場とする馬の中では、全体にシャープな印象のある立ち姿。スピード決着にも対応できる素軽さがあり、5歳秋まで芝を使われていた点も納得できる。京都のダート1800m重賞はスピード勝負になりやすく、馬体適性は高いはずだ。雨が降って脚抜きの良い馬場状態になればなお良いだろう。バランスが良いため瞬発力または持続力に特化している印象はないものの、その分だけ型にハマらない競馬が可能。8歳馬でもまだまだ筋肉量豊富で、年齢的な衰えは感じさせない。馬体の張りも良く、仕上がりは上々だ。

インティ

(牡6、栗東・野中厩舎)

ケイムホーム
キティ
母父Northern Afleet
通算成績12戦7勝
重賞勝利 19年フェブラリーS(G1)
19年東海テレビ杯東海S(G2)
連対時
平均馬体重
511kg (最高:520kg)
(最低:496kg)
前走時馬体重516kg
POINT
全体のフレームに対して、胴はやや詰まり気味。これは父ケイムホームから遺伝した特徴で、どっしりとした腹周りの構造もよく似ている。背中と腹側のラインが平行に近く、持続力に長けた造りと言えるだろう。後肢の回転力にも優れているので、逃げて後続を突き放せる瞬発力も兼ね備えている。500キロを超える大型馬でありながら、立ち姿からは素軽さを感じさせ、スピード勝負にも強い。今回は休み明けの分、チャンピオンズC時と比較して馬体の張りはもう一段階良化の余地を残している印象。それでも薄っすらと肋骨が浮いており、太め感はなく力は出せるはず。

ヴェンジェンス

(牡7、栗東・大根田厩舎)

カジノドライヴ
スペシャルクイン
母父スペシャルウィーク
通算成績26戦7勝
重賞勝利 19年みやこステークス(G3)
連対時
平均馬体重
486kg (最高:498kg)
(最低:476kg)
前走時馬体重494kg
POINT
骨格のバランスが良く、肩の角度がやや寝ているため、前脚の可動域は比較的広め。長らく短距離を使われていたが、ストライドを伸ばして走ることができること、また胸も深いことから中距離にも対応できたのだろう。全体のフレームに対して胴の造りはゆったりとしており、長く脚を使える持続力タイプ。後躯の発達が目を見張る一方で全体のイメージは素軽く、スピード勝負も難なくこなせるはずだ。2ヶ月ぶりの実戦でもトモの半腱半膜様筋に大きなスジが浮き上がっていて、筋肉の張りはかなり良さそう。腹周りに太め感もなく、キッチリと仕上がっている。

エアアルマス

(牡5、栗東・池添学厩舎)

Majestic Warrior
Nokaze
母父Empire Maker
通算成績15戦6勝
連対時
平均馬体重
478kg (最高:486kg)
(最低:464kg)
前走時馬体重480kg
POINT
馬体のバランスが良く、シルエットは正方形に近い。距離はマイルがベストの印象で、1800mは勝利実績があるとはいえ気持ち長いか。より1800mを得意とする馬がいる中で、どこまでやれるかに注目。馬体重は480キロ台で推移しているが、筋肉量が豊富で、数字以上に迫力のある馬体。特にトモは横幅も広く、肉付きも立派。大きな推進力の源と言っていいだろう。直線平坦の京都より、坂のあるコースで強みになってくるはずだ。スピードタイプなので、脚抜きの良い馬場状態になったほうがいい。冬毛も全く伸びておらず、下腿部には血管が浮き上がっていて筋肉の張りは文句なし。

キングズガード

(牡9、栗東・寺島厩舎)

シニスターミニスター
キングスベリー
母父キングヘイロー
通算成績45戦8勝
重賞勝利 17年プロキオンステークス(G3)
連対時
平均馬体重
445kg (最高:470kg)
(最低:434kg)
前走時馬体重466kg
POINT
胴が詰まり気味で、シルエットは正方形に近い。本質的には短距離タイプの体型も、年齢を重ねてスピードの絶対値が少し下がってきたことから、現状は中距離がベストと考えて良いだろう。飛節は真っ直ぐに伸びた「直飛」で持続力に長けている。伸縮性に優れている馬体で、瞬間的な脚を繰り出せる。馬群や内目を突く競馬ができるのは、この構造による部分が大きい。展開に左右されるタイプだが、9歳馬でもまだまだ筋肉量は維持していて、トモもパンと張っていることが分かる。真冬でも冬毛を伸ばさず、銭型模様が薄っすら浮き上がっているように、毛艶も抜群にいい。

スマハマ

(牡5、栗東・高橋亮厩舎)

ネオユニヴァース
サウンドザビーチ
母父アフリート
通算成績9戦4勝
連対時
平均馬体重
532kg (最高:538kg)
(最低:524kg)
前走時馬体重532kg
POINT
530キロを優に超えるかなりの大型馬でありながら、骨格自体が大きく脚が長いため、立ち姿自体は非常に素軽い。胸前・トモの主要箇所をはじめとして筋肉量がすこぶる多く、輪郭もハッキリと浮き上がっているように、皮膚の薄さを感じさせるほどの張りがある。雄大な骨格と豊かな筋肉から繰り出されるスピードは、ダート中距離路線でも指折り。平坦でスピード勝負になりやすい京都コースへの適性は高いはずだ。蹄がやや薄いため、砂に埋もれてしまう心配のない脚抜きの良い馬場状態が合っているイメージ。ひと雨降ればさらに期待できそうだ。筋肉の張りも申し分のない状態。

AJCC

東海S

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