金鯱賞

フィリーズR

今週のイチオシ

ギベオン

(牡5、栗東・藤原英厩舎)

ディープインパクト
コンテスティッド
母父Ghostzapper
通算成績12戦3勝
重賞勝利 18年中日新聞杯(G3)
連対時
平均馬体重
507kg (最高:516kg)
(最低:502kg)
前走時馬体重502kg
POINT
骨格のバランスが良く、同時に豊富な筋肉量・骨量を有している好馬体。500キロを超える大型馬で、馬格に見合った力強さを感じさせつつも、均整の取れたシルエットで重苦しさは全くない。背中がやや短く映る胴の造りをしており、溜めれば末脚は切れるタイプ。金鯱賞向きのパワーと瞬発力を兼ね備えた馬体で、レース適性は高い。成長とともに筋肉の輪郭が明瞭に浮き上がってきており、緩さが抜けてきた印象がある。5歳を迎えて本格化してきた印象だ。腹周りは引き締まっていて、毛艶も良い。仕上がりに関しての不安は見当たらない。

サートゥルナーリア

(牡4、栗東・角居厩舎)

ロードカナロア
シーザリオ
母父スペシャルウィーク
通算成績8戦5勝
重賞勝利 19年皐月賞(G1)
19年神戸新聞杯(G2)
18年ホープフルステークス(G1)
連対時
平均馬体重
495kg (最高:504kg)
(最低:488kg)
前走時馬体重504kg
POINT
バランスの良い骨格と豊富な筋肉量を秘める、現役屈指の見栄えする馬体。中でもトモの構造は際立っていて、父譲りで横幅が広く容量豊富でありながら、肉付きも立派でパンと張っている。後躯から生み出される推進力は相当なモノがあり、坂のあるコースでこそ素晴らしいキック力が生きる。背中がやや短めで体の伸縮性にも長けており、瞬発力勝負になりやすい金鯱賞では持ち前の決め手を存分に活かせるはずだ。500キロ超の馬体重もパワーが問われる条件では好材料といっていい。休み明けでも筋肉の張りが素晴らしく、ムダ肉も感じられない。文句無しの好仕上がり。

ニシノデイジー

(牡4、美浦・高木登厩舎)

ハービンジャー
ニシノヒナギク
母父アグネスタキオン
通算成績11戦3勝
重賞勝利 18年東京スポーツ杯2歳S(G3)
18年札幌2歳ステークス(G3)
連対時
平均馬体重
478kg (最高:486kg)
(最低:474kg)
前走時馬体重494kg
POINT
腹側のラインよりも背中側が短く映る胴周りで、伸縮性に優れた瞬発力タイプの構造をしている。飛節の折りも深い「曲飛」で、馬群から抜け出した東スポ杯2歳Sや、前が開いて一気に加速したホープフルSの走りを見ても一瞬の加速力が最大の武器。金鯱賞は直線での決め手比べになりやすく、末脚勝負に徹すれば一気差しがあっても驚けない。成長とともに馬体重が増え、力強さを感じさせるようになってきた点も高評価できる。毛艶が抜群に良く、後肢の下腿部にも太い血管が浮き上がっている。前走よりも引き締まった馬体で、調子は上昇傾向にありそうだ。

ラストドラフト

(牡4、美浦・戸田厩舎)

ノヴェリスト
マルセリーナ
母父ディープインパクト
通算成績7戦2勝
重賞勝利 19年京成杯(G3)
連対時
平均馬体重
456kg (最高:458kg)
(最低:454kg)
前走時馬体重464kg
POINT
3歳時は450キロ台の馬体重で出走していたように、牡馬の中でも比較的小柄なタイプ。ノヴェリスト産駒は重厚感のありすぎる馬が多い中、この馬はバランスが整っていて馬体構造が素軽い。胴が若干詰まって見えるまとまった体型で、軽い馬場での瞬発力勝負に向いた形だ。付くべきところにしっかり筋肉が付いているものの、やはり軽さを生かせる条件でこそ持ち味が発揮されるはず。時計が掛かりやすく、パワーを要求されがちな中京コースへの対応がカギになりそうだ。前走よりも腹周りはスッキリしており、馬体の張りも良化傾向にある。状態は前走以上と見て良いだろう。

ロードマイウェイ

(牡4、栗東・杉山厩舎)

ジャスタウェイ
フェリス
母父ジャングルポケット
通算成績10戦6勝
重賞勝利 19年チャレンジカップ(G3)
連対時
平均馬体重
466kg (最高:474kg)
(最低:462kg)
前走時馬体重474kg
POINT
背中が短く見える体型で、一瞬の切れ味勝負に強い瞬発力タイプの馬体構造と言える。ゆったりとした胴周りの持ち主で、持続力勝負に特化したタイプだった父ジャスタウェイとはあまり似ていない。距離はあまり延びて良いイメージこそないものの、2000mくらいまでなら問題なくこなせる範囲だろう。全体に軽さのある立ち姿だが、トモは横幅が広く肉付きも立派。写真でもパンとした張りが伝わってくるほどで、まさに充実期といった印象を受ける。やや間隔が開いたものの、薄っすら肋骨が浮いてムダ肉もほとんど感じさせず、銭型も現れ始めた。状態はかなり良さそう。
今週のイチオシ

アヌラーダプラ

(牝3、美浦・萩原厩舎)

キングカメハメハ
ポロンナルワ
母父Rahy
通算成績3戦2勝
連対時
平均馬体重
464kg (最高:464kg)
(最低:464kg)
前走時馬体重464kg
POINT
全体に肉付きの良い体型で、特に横幅の広いトモの筋肉が目を引く。460キロ台の馬体重以上にたくましさを感じさせる馬体で、バランスも良い。牡馬のような迫力があり、高い素質を秘めていると見て良いだろう。前後に詰まった印象があり、胴自体の長さも短め。前走は追ってからもう一つ弾けなかったが、短距離志向の強い馬体だけに、距離が影響した可能性もある。1400mへの短縮は好材料だ。筋肉の輪郭が前走以上にハッキリと浮き上がっていて、完成度がより高まってきた。馬体の張りも良く、薄っすらと肋骨が浮かぶムダ肉のない仕上げを施されている。

ヴァラークラウン

(牝3、栗東・鮫島厩舎)

ダノンシャンティ
ヴァレッタ
母父Cape Cross
通算成績3戦2勝
連対時
平均馬体重
468kg (最高:468kg)
(最低:468kg)
前走時馬体重468kg
POINT
骨格のサイズに対してトモの大きさが目立つ。胸前から肩周りにもしっかりと筋肉が付いており、シルエットは正方形に近い。前後に詰まった体型をしていて、前脚がやや短く前傾姿勢になっているため、スピードの乗りが良い。総合的に見てスプリント適性が高く、1400mでも気持ち長いと感じるほど。背中と腹側のラインが平行に近いため、溜めるよりも平均的に脚を使う展開が合っている印象。やはりスピードを生かした競馬でこそ能力を発揮するタイプだ。毛艶が良く、下腿部にも血管が浮き上がっているように馬体の張りは上々。骨格の完成はまだ先も、状態面は文句なし。

カリオストロ

(牝3、栗東・加用厩舎)

エイシンフラッシュ
アルピナブルー
母父フジキセキ
通算成績5戦2勝
連対時
平均馬体重
450kg (最高:454kg)
(最低:448kg)
前走時馬体重454kg
POINT
シャープなクビさしや腹周りから牝馬らしい雰囲気を感じつつ、肩周りやトモにはしっかりと筋肉が付いている。特に横幅の広い後躯は父キングマンボ系らしい構造。素軽いスピードを生かした競馬が合っており、綺麗な馬場でこそ力を発揮するタイプ。前後にまとまりのある体型だが、決して窮屈な造りには映らないので、距離は折り合い次第でマイルまでこなせて良い。トモの半腱半膜様筋にスジが浮き、馬体の張りは上々。肋骨が感じ取れるほど腹周りはスッキリと見せている。1週前の時点で仕上がっている印象で、当日までこの状態をキープしたいところ。

ケープコッド

(牝3、美浦・高柳瑞厩舎)

ダイワメジャー
ハーロンベイ
母父Elusive Quality
通算成績5戦3勝
連対時
平均馬体重
460kg (最高:464kg)
(最低:458kg)
前走時馬体重462kg
POINT
隆起するように発達した肩周り、肉付きが良く張りを感じさせる立派なトモ。付くべきところに豊富な筋肉が付いていて、骨格自体は平均的なサイズと見えるが、とにかく迫力のある立ち姿を披露している。クビさしや四肢が短めで、今後の成長次第でパワーに秀でたタイプのスプリンターになっていくのではないだろうか。後肢の管がやや短く、ピッチの利いた走りができるため、控えても良さが出るだろう。今回は休み明けでボリューム感のある馬体を見せているが、決して太くは映らない。毛艶も光っているように代謝も良く、上々の仕上がりだ。

ヤマカツマーメイド

(牝3、栗東・池添兼厩舎)

ロードカナロア
ヤマカツマリリン
母父グラスワンダー
通算成績6戦2勝
連対時
平均馬体重
466kg (最高:470kg)
(最低:462kg)
前走時馬体重470kg
POINT
四肢の短さが目立ち、胴が詰まり気味、後肢の回転が速い曲飛……とスプリンターに多い馬体の特長が揃った構造。胸前やトモの筋肉量はロードカナロア産駒らしく前面に主張していて、スピード能力の高さが伝わってくる。1400~1500mでも勝利を収めているが、将来的には1200mがベストになる可能性が高い。純粋にマイルからの短縮は好材料と考えて良いだろう。前走に引き続き馬体の張りは上々で、毛艶も光っている。トモは今回を叩けばさらに水っぽさが抜けて来そうな印象だが、写真越しでも分かるほど筋肉が張っている点は評価したい。

ルーチェデラヴィタ

(牝3、栗東・西村厩舎)

キズナ
トウカイライフ
母父トウカイテイオー
通算成績4戦2勝
連対時
平均馬体重
429kg (最高:432kg)
(最低:426kg)
前走時馬体重438kg
POINT
肩周りの筋肉量が豊富な一方で、クビさしは細くて長め。全体にスラっとしてスレンダーな印象があり、胴の造りも窮屈には映らない。1800mで勝利を収めているように、この馬のベストは1600~2000mあたりと見ている。蹄の厚さが十分にあるので、道悪になっても問題はなさそうだ。バランスが整っているため、流れに乗った競馬が合っているイメージ。逆に極端な上がり勝負は得意としない印象だ。目を引くのが後肢の下腿部。今回は休み明けながらも血管が走時と同レベルに浮いていて、筋肉がパンと張っていることが伝わってくる。3ヶ月間で馬体の完成度は確実にアップした。

金鯱賞

フィリーズR

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