ヴェルトライゼンデ

(牡3、栗東・池江寿厩舎)

ドリームジャーニー
マンデラ
母父Acatenango
通算成績4戦2勝
連対時
平均馬体重
490kg (最高:492kg)
(最低:490kg)
前走時馬体重490kg
POINT
骨格のバランスが整っており、筋肉量も豊富な好馬体。好位から競馬を進めることが出来るレースセンスを秘めるも、背中がやや短く映る体型をしており、本質的には末脚を活かしてこその瞬発力タイプ。小柄だった父と比較して、この馬は490キロ前後の立派な馬格を有している。腹周りの造りも良い意味で力強く、重厚感があるためパワーを要する中山コースは合っている印象だ。スプリングSを一叩きされ、馬体は更にパワーアップ。特に後肢下腿部の良化が顕著に見られ、血管がハッキリと浮き上がるようになってきた。毛艶も文句無しで上積み十分。

ガロアクリーク

(牡3、美浦・上原厩舎)

キンシャサノキセキ
ゴールドレリック
母父Kingmambo
通算成績4戦2勝
重賞勝利 20年スプリングS(G2)
連対時
平均馬体重
498kg (最高:500kg)
(最低:496kg)
前走時馬体重496kg
POINT
最優秀短距離馬を父に持つ血統構成も、クビさしはシャープで長め、四肢もスラっと見せてバランスが良い。各パーツに窮屈さが感じられないので、2000m前後の距離は問題なくこなせるのだろう。胸前の筋肉が盛り上がるように発達しており、前駆に力強さを感じる。トモもパンと張って肉付きが良く、大きな推進力を生み出せそうだ。繋ぎは父に似てやや長めで、クッションが利きそうな造り。良馬場がベストも、蹄底に程よい厚みがあるため馬場状態はある程度万能にこなせそう。毛艶良く、腹周りもスッキリ。仕上がりは上々だ。

クリスタルブラック

(牡3、美浦・高橋文厩舎)

キズナ
アッシュケーク
母父タイキシャトル
通算成績2戦2勝
重賞勝利 20年京成杯(G3)
連対時
平均馬体重
474kg (最高:476kg)
(最低:472kg)
前走時馬体重476kg
POINT
背中が短めで、腹側のラインが向かって引き締まった体型。骨格に対して肉付きが良いため前後にまとまりがある。溜めてこそ末脚が切れる瞬発力タイプで、後肢は直飛寄りの構造。トモの筋肉が本格化前のためスタートダッシュは遅いものの、京成杯では外々を回って追い込んだように、エンジンさえ掛かれば長く良い脚を使うことができる。繋ぎは平均からやや短めで、前駆の造りがしっかりしていることから、多少時計の掛かる馬場でもこなせそう。骨格はまだ成長段階も、馬体の張りツヤ良く、現状のベストと言えるデキ。

コルテジア

(牡3、栗東・鈴木孝厩舎)

シンボリクリスエス
シェルエメール
母父ジャングルポケット
通算成績6戦2勝
重賞勝利 20年きさらぎ賞(G3)
連対時
平均馬体重
451kg (最高:454kg)
(最低:450kg)
前走時馬体重454kg
POINT
父、母父は共に胴をゆったりと見せる産駒が多い中、この馬は背中が短く、胴自体も詰まり気味。母系に入っているサンデー系に多く見られる馬体構造で、瞬発力に長けた造り。重厚感のある血統構成も、馬体重は450キロ台とコンパクトにまとまっており、立ち姿も素軽い。骨格に対してトモの容量が大きいため、好位に付けられるスピードも秘めている。前脚がやや短く重心が前傾しているので、本質的に距離はマイル辺りが合っているイメージ。距離延長はカギになりそう。馬体の張り良く、筋肉の輪郭も前走以上に浮き上がってきた。2ヶ月ぶりの実戦でもキッチリと仕上がっている。

コントレイル

(牡3、栗東・矢作厩舎)

ディープインパクト
ロードクロサイト
母父Unbridled’s Song
通算成績3戦3勝
重賞勝利 19年ホープフルステークス(G1)
19年東京スポーツ杯2歳S(G3)
連対時
平均馬体重
458kg (最高:462kg)
(最低:456kg)
前走時馬体重462kg
POINT
背中が短く、腹周りのラインが後躯に向かって引き締まった「長躯短背」と呼ばれる理想的な胴の造り。体の伸縮性に優れており、弾けるような鋭い末脚が武器。後肢には父の特徴である真っ直ぐに伸びた直飛を兼ね備えているため、良い脚を長く繰り出すことも可能。ムダ肉の少ないアスリートらしい体型で、絶対能力の高さが伝わってくる。後脚が長いこと、キ甲が伸び切っていないことからシルエットは腰高に映るものの、ホープフルSの走りを見る限り中山コースも問題なし。4ヶ月ぶりのレースでも馬体は引き締まっており、力を出せる状態に整った。

サトノフラッグ

(牡3、美浦・国枝厩舎)

ディープインパクト
バラダセール
母父Not For Sale
通算成績4戦3勝
重賞勝利 20年弥生賞ディープインパクト記念(G2)
連対時
平均馬体重
492kg (最高:494kg)
(最低:492kg)
前走時馬体重492kg
POINT
骨格のバランスが整った好馬体。父ディープインパクトよりも馬格に恵まれており、全体に筋肉量も豊富。胴周りをゆったりと見せているため距離は延びても問題なし。同時に持続力勝負に長けている印象があり、一瞬の切れよりも長く良い脚を繰り出して良さが出るタイプ。弥生賞ではマクり気味に進出して勝利を収めたように、コーナーで早めにポジションを押し上げるような競馬ができれば今回もチャンス十分。心肺機能も高い。前走時よりも馬体の張りは良化しており、特に後肢の下腿部や肩周りから前腕にかけては血管が浮き上がっているほど。一戦ごとに上昇している。
今週のイチオシ

サリオス

(牡3、美浦・堀厩舎)

ハーツクライ
サロミナ
母父Lomitas
通算成績3戦3勝
重賞勝利 19年朝日杯FS(G1)
19年サウジアラビアRC(G3)
連対時
平均馬体重
537kg (最高:540kg)
(最低:534kg)
前走時馬体重538kg
POINT
500キロを優に超える雄大な馬格の持ち主で、骨格そのものが大きい迫力ある馬体。横幅の広い大きなトモを有しており、大きな馬体をより速く前進させる推進力の源と言えるだろう。デビューから一貫してマイル戦を使われているが、胴周りは比較的ゆったりとしているため、2000mへの距離延長も問題なし。33秒台の上がり勝負を経験している一方、腹周りは重厚感のある造りで上がりが掛かる展開にも強そう。スピードの持続力勝負も、持ち前のパワーで押し切れるはず。休み明けながら肋骨が薄っすらと浮き上がり、ムダ肉はほとんど感じない。大型馬特有の緩さも解消されてきており、いきなり動ける態勢に仕上がった。

ダーリントンホール

(牡3、美浦・木村厩舎)

New Approach
Miss Kenton
母父Pivotal
通算成績4戦2勝
重賞勝利 20年共同通信杯(G3)
連対時
平均馬体重
521kg (最高:526kg)
(最低:516kg)
前走時馬体重526kg
POINT
骨格が大きく、馬体重も500キロを超えている大型馬ながら、バランスが良いため重苦しさを全く感じさせない。しかしそこは欧州の血を引く血統馬。胸前の豊富な筋肉量や全体にガッシリとした体付きを見ると、サドラーズウェルズ系らしい特徴が見受けられ、パワータイプの印象が伝わってくる。東京で重賞制覇を挙げているも、本質的には力比べになりやすい中山コースの方が向いているはず。蹄にも厚みがあるので、多少の道悪は苦にしない。飛節の折りが深い「曲飛」なので、器用さが問われる小回りコースでもパフォーマンスを下げることは無いだろう。前走からの劇的な変化は感じないものの、毛艶は良化。状態面において不安はなさそうだ。
今週のイチオシ

ビターエンダー

(牡3、美浦・相沢厩舎)

オルフェーヴル
ビタースウィート
母父Afleet Alex
通算成績4戦1勝
連対時
平均馬体重
459kg (最高:460kg)
(最低:458kg)
前走時馬体重460kg
POINT
背中と腹側のラインが平行に映る造りをしており、シルエットを長方形に見せている持続力タイプの造り。クビはやや短く、走法自体はピッチが利くタイプではあるものの、前走や未勝利勝ちを挙げた3走前のような早めの競馬がベスト。全体に重心がどっしりとしているため、上がりが掛かるような長く良い脚を繰り出すことが必要とされるレース向き。先行して終いの脚もしっかりしているので、皐月賞へのレース適性は高いと見ている。3歳春で馬体は発展途上も、トモには明瞭にスジが浮き上がり、筋肉の張りは上々。前走からの上積みも十分。

ブラックホール

(牡3、美浦・相沢厩舎)

ゴールドシップ
ヴィーヴァブーケ
母父キングカメハメハ
通算成績5戦2勝
重賞勝利 19年札幌2歳ステークス(G3)
連対時
平均馬体重
419kg (最高:422kg)
(最低:418kg)
前走時馬体重430kg
POINT
弥生賞時の馬体重が430キロと牡馬の中でも小柄なタイプ。500キロを超える大型馬だった父ゴールドシップとはイメージが全く異なる馬体だ。四肢はスラっと見せているものの、胴自体の長さはやや詰まっているため、瞬発力に長けている体型と言える。札幌2歳Sのようにマクる競馬もこなせるため、激戦になりやすい皐月賞本番で経験が活きて来そう。数字上ではコンパクトで華奢な印象が否めないものの、弥生賞を一叩きされて全体にボリュームアップ。特にトモは肉付きも良くなり、下腿部にはよりハッキリ血管が浮くようになってきた。背中には代謝の良い時に出ると言われる銭型も浮き上がり、上昇ムードを示している。

マイラプソディ

(牡3、栗東・友道厩舎)

ハーツクライ
テディーズプロミス
母父Salt Lake
通算成績4戦3勝
重賞勝利 19年ラジオN杯京都2歳S(G3)
連対時
平均馬体重
504kg (最高:510kg)
(最低:500kg)
前走時馬体重508kg
POINT
前駆、後躯は共に肉付きが立派で、胴を長く見せるタイプの多いハーツクライ産駒の中では、比較的前後にまとまりを感じさせるタイプ。それでも胴周りはしっかりと伸びがあり、四肢もスラっと見せているようにフットワークも雄大であるため、良い脚を長く繰り出す競馬がベストの印象。エンジンの掛かりは決して速いタイプではないので、小回りの中山では勝負どころで徐々に進出するような競馬が望ましい。まだキ甲が伸び切っておらず、骨格が完成されるのはもう少し先になりそう。前走に引き続き毛艶や馬体の張りは上々で、全体に血管が浮き上がり皮膚の薄さを感じさせる。仕上がりは上々。

レクセランス

(牡3、栗東・池添学厩舎)

ディープインパクト
エクセレンス2
母父Champs Elysees
通算成績3戦3勝
連対時
平均馬体重
486kg (最高:490kg)
(最低:484kg)
前走時馬体重486kg
POINT
490キロと平均以上の馬格を有しているが、ムダ肉の少ない体型で、全体にスッキリとした印象のある立ち姿。付くべきところに筋肉が付いており、四肢もスラっと長く見せている。距離はもっと延びたほうが、馬体のアドバンテージが活きて来そうだ。近年の皐月賞は前後半ともに淀みないペースで流れやすく、マイル戦でも通用するようなスピードが必要。この馬は長距離志向が強いため、時計はある程度掛かった方が良さそう。繋ぎも立ち気味であるため多少の馬場悪化はこなせるはず。トモの半腱半膜様筋にスジが浮いているように、馬体の張りは文句無し。肋骨が感じ取れるほどシャープな造りで、1週前にして態勢は整った。
出走予定馬すべての立ち写真が掲載されるとは限りません。
競馬ラボに掲載されている記事・写真・映像などの無断複製、転載を禁じます。