今週のイチオシ

エタリオウ

(牡5、栗東・友道厩舎)

ステイゴールド
ホットチャチャ
母父Cactus Ridge
通算成績16戦1勝
連対時
平均馬体重
464kg (最高:472kg)
(最低:450kg)
前走時馬体重466kg
POINT
馬体重こそデビュー当初と大きく変わらないものの、年齢を重ねて緩さが抜け、筋肉の輪郭がよりハッキリと浮き上がるようになってきた。骨格に対して筋肉量も豊富。近年の天皇賞・春はスピードが問われるため、中距離戦にも対応できそうな体型はアドバンテージになりそう。坂のある阪神や中山よりも、平坦の京都コース向きな印象がある。昨秋も結果こそ出ていないが、馬体の張りや毛艶は良い状態をキープしていた。今回は後肢の下腿部や肩周りに血管が浮き出ており、皮膚の薄さが感じられる。毛艶も黒光りして近走で一番と言える状態で、仕上がり万全。

キセキ

(牡6、栗東・角居厩舎)

ルーラーシップ
ブリッツフィナーレ
母父ディープインパクト
通算成績21戦4勝
重賞勝利 17年菊花賞(G1)
連対時
平均馬体重
496kg (最高:508kg)
(最低:486kg)
前走時馬体重506kg
POINT
横幅が広く、肉付き豊かなトモの筋肉が非常に見栄えのする好馬体。後肢が長く、やや腰高に映るシルエットは父ルーラーシップ譲り。骨格構造的には平坦コースの方が合っているのではないだろうか。胴周りをゆったりと見せているように、距離延長に関しては問題ない。持続力勝負に強い形であるため、早めに進出する強気の競馬を期待したい。近走はスタート・折り合い面に課題があるため、まずは自身の力を発揮できるかがカギになるだろう。筋肉の輪郭が浮き出ており、馬体の張りは文句ない状態。その一方で右前蹄が接着装蹄になっており、左前は蹄冠(ていかん)から蹄球(ていきゅう)部分を中心に保護されている。当週の追い切り強度も注視しておきたいところ。

シルヴァンシャー

(牡5、栗東・池江寿厩舎)

ディープインパクト
アゼリ
母父Jade Hunter
通算成績9戦4勝
連対時
平均馬体重
473kg (最高:480kg)
(最低:470kg)
前走時馬体重480kg
POINT
良血馬らしくバランスが整っており、窮屈さを感じさせない中長距離向きのシルエット。骨格に対してゆとりのある胴周りと、細身でスラっとしたクビ。いずれも長距離適性を感じさせる構造で、初の3200mも十分に対応できそうだ。筋骨隆々といったイメージは無くとも、骨格に対してしっかり筋肉が付いている。馬体はG1でも見劣らない。前脚が長く、ストライドが伸びる走法のため、持続力を活かした競馬ができればチャンスあり。昨年の京都大賞典以来の出走ながら、腹周りは実にスッキリとした構造で、ムダ肉は全く感じられない。馬体の張りも良好で、息さえ持てば力を出せる状態にありそうだ。
今週のイチオシ

スティッフェリオ

(牡6、栗東・音無厩舎)

ステイゴールド
シリアスアティテュード
母父Mtoto
通算成績27戦8勝
重賞勝利 19年産経賞オールカマー(G2)
19年小倉大賞典(G3)
18年福島記念(G3)
連対時
平均馬体重
449kg (最高:464kg)
(最低:440kg)
前走時馬体重448kg
POINT
牡馬の中では小柄なタイプも、付くべきところにしっかり筋肉が付いているため、立ち姿は数字以上に迫力がある。骨格に対して胴の長さが目立つ。瞬発力勝負よりも長く良い脚を使う、持続力勝負に強い馬体構造だ。窮屈さの無い造りの上、胸が深いため心肺機能の高さも窺える。長らく中距離路線を歩んで来たが、距離は延びても問題ないだろう。素軽いフォルムでスピード能力が高いため、好位置でレースを進められそうな点もプラス材料。毛艶が黒光りしており、見た目に体調の良さが伝わってくる。前回の立ち写真と比較してムダ肉無く引き締まっており、長距離仕様に仕上げられてきた。

ダンビュライト

(セ6、栗東・音無厩舎)

ルーラーシップ
タンザナイト
母父サンデーサイレンス
通算成績21戦4勝
重賞勝利 19年京都記念(G2)
18年アメリカジョッキーC(G2)
連対時
平均馬体重
477kg (最高:494kg)
(最低:464kg)
前走時馬体重488kg
POINT
年齢を重ねると共に肉付きが良くなってきて、以前ほど胴が長めな印象は薄れてきた。良い意味で馬体にまとまりが出てきたと見て良いだろう。全体的にパワータイプの印象があるため、時計が掛かる馬場のほうが良さそう。体型的には2000m~2400mの距離がベストと見ている。去勢後はホルモンバランスが変化することで筋肉量が一時的に落ちることも多く、昨年のジャパンC時は後肢の下腿部にハッキリと血管が浮き上がっていたが、それと比較すると今回はトモの張りが若干物足りない。馬体に消耗度は感じられないため、使いつつ良くなっていくだろう。毛艶良く、体調自体は問題なさそう。

トーセンカンビーナ

(牡4、栗東・角居厩舎)

ディープインパクト
カンビーナ
母父Hawk Wing
通算成績13戦4勝
連対時
平均馬体重
453kg (最高:458kg)
(最低:446kg)
前走時馬体重454kg
POINT
450キロ台で出走しているように、馬格自体は父同様に牡馬の中ではコンパクトにまとまっている。その一方で胸前から肩周りにかけてしっかと筋肉が付いており、トモの半腱半膜様筋にもスジが浮き上がっているように、馬体は筋肉質でガッシリとした印象がある。肉付きが豊かだからこそ、中距離のスピード勝負でも鋭い切れ味を発揮できたのだろう。胸の深さも十分にあり、心肺機能も高い。スタートで出遅れる点だけがネックになるが、スピードとスタミナ両面が問われる天皇賞・春への馬体的なレース適性は高そうだ。皮膚の薄さを感じさせるほど筋肉がパンと張っており、良化余地を残しつつも現状のベストと言える状態に仕上がった。
今週のイチオシ

フィエールマン

(牡5、美浦・手塚厩舎)

ディープインパクト
リュヌドール
母父Green Tune
通算成績9戦4勝
重賞勝利 19年天皇賞(春)(G1)
18年菊花賞(G1)
連対時
平均馬体重
481kg (最高:488kg)
(最低:476kg)
前走時馬体重482kg
POINT
3000m級のG1を2勝しているものの、肉付き自体は良いタイプで、中距離のスピード勝負にも十分対応できるバランスの良さが特徴。瞬発力に優れるとされる「斜尻」と持続力に長けた「直飛」を併せ持つ理想的な後肢の造りは、父ディープインパクト譲り。鋭い脚を長く使える点が最大の武器と言える。心肺機能も高く、筋肉がしなやかでスピード能力も秘めているため、長距離戦では道中楽に追走できる。決して行き脚の速いタイプではないものの、天皇賞・春は3~4コーナーで力の無い馬から脱落していくため、自然に好位置に収まるのだろう。有馬記念以来の実戦も太め感なく仕上がっており、背中には銭型が浮き上がり代謝の良さを感じさせる。休み明けでも力は出せそう。

ミッキースワロー

(牡6、美浦・菊沢厩舎)

トーセンホマレボシ
マドレボニータ
母父ジャングルポケット
通算成績19戦5勝
重賞勝利 20年日経賞(G2)
19年七夕賞(G3)
17年朝日セントライト記念(G2)
連対時
平均馬体重
482kg (最高:494kg)
(最低:476kg)
前走時馬体重478kg
POINT
真っ直ぐに伸びた「直飛」が特徴的で、胴周りもゆったりとした構造。一瞬で切れる末脚では無く、外々を回って長く良い脚を使える点がこの馬の長所。本質的には外回りコースがベストで、小回りでは展開に左右されやすい。3000m級のレースは久々も、体型的に窮屈な面も無く、持続力タイプだけに心肺機能も高い。流れが緩んだ際にしっかり折り合えれば、十分距離はこなせると見ている。軽さよりもパワーが前面に出ている印象が強いため、極端な高速馬場よりは、時計の掛かる馬場が良さそう。脚元の造りを見る限り、繋ぎも短めで蹄の角度も立ち気味のため、多少の道悪はOK。馬体の張りも1週前の時点で文句無し。輸送分を含めても丁度良い目方で出走できそうだ。

ミライヘノツバサ

(牡7、美浦・伊藤大厩舎)

ドリームジャーニー
タムロブライト
母父シルバーチャーム
通算成績23戦5勝
重賞勝利 20年ダイヤモンドS(G3)
連対時
平均馬体重
491kg (最高:502kg)
(最低:482kg)
前走時馬体重498kg
POINT
骨格に対して胴の長さが目立つシルエット。500キロ近い大型馬でもシャープに映る体型で、馬体面から長距離適性の高さが伝わってくる。スタミナも豊富で、持続力勝負にも強そうだ。天皇賞・春はスタミナだけでなく、中距離戦でも通用するレベルのスピード能力が必要。重厚感のあるステイヤーのため、本質的には時計が掛かった方が良いタイプ。雨で時計が掛かったほうが良いだろう。7歳馬でも休養期間が長かった分、馬体面に衰えは感じられない。しっかりと筋肉量は維持できており、馬体の張りもこの馬なりに上々で、好調をキープしている。

メイショウテンゲン

(牡4、栗東・池添兼厩舎)

ディープインパクト
メイショウベルーガ
母父フレンチデピュティ
通算成績13戦2勝
重賞勝利 19年報知杯弥生賞(G2)
連対時
平均馬体重
460kg (最高:466kg)
(最低:456kg)
前走時馬体重462kg
POINT
骨格サイズ、筋肉量はさほど目立たないタイプだが、バランス自体は良く馬体のシルエットが整っている。コンパクトでシャープにまとまっている分、道中スタミナの消費が少なく、長距離でもバテずに伸びて来られるのだろう。骨格に対して胴の伸びが主張している体型のため、スパッと切れるよりもしぶとく脚を使うタイプ。テンから行き脚が付く馬ではないため、勝負どころで早めに進出してある程度前目の位置に付けておきたい。スピード勝負は苦手なクチなので、上がりが掛かってスタミナが問われる展開になれば。デキに関しては前走と大きく変わらず、良い状態をキープ出来ている。

モズベッロ

(牡4、栗東・森田厩舎)

ディープブリランテ
ハーランズルビー
母父Harlan’s Holiday
通算成績12戦4勝
重賞勝利 20年日経新春杯(G2)
連対時
平均馬体重
476kg (最高:484kg)
(最低:468kg)
前走時馬体重472kg
POINT
ディープインパクト産駒の中でも大柄で筋肉質だった父ディープブリランテの特徴が出ており、筋肉量が豊富。特に胸前から肩周りにかけて、前駆の肉付きが良い。距離延長は素直にプラスとは言えないものの、全体に窮屈な造りではないため折り合い次第でこなす可能性も十分にある。蹄は地面に対して垂直に立っており、蹄底に厚みがある。道悪・時計の掛かる馬場状態で良績を残している点も納得。坂路調教を中心に組み立てられているため、トモの張りも十分。半腱半膜様筋にはしっかりとスジが浮き上がっており、力強いキックが出来そう。肋骨が薄っすら浮き上がる理想的なボディコンディション。かなりの好仕上がりと見て良さそうだ。
今週のイチオシ

ユーキャンスマイル

(牡5、栗東・友道厩舎)

キングカメハメハ
ムードインディゴ
母父ダンスインザダーク
通算成績15戦6勝
重賞勝利 20年阪神大賞典(G2)
19年新潟記念(G3)
19年ダイヤモンドS(G3)
連対時
平均馬体重
486kg (最高:500kg)
(最低:476kg)
前走時馬体重500kg
POINT
父キングカメハメハから豊富な筋肉量を受け継ぎつつ、胴周りをゆったりと見せて持続力・長距離適性を感じさせる馬体。新潟記念を制しているように中距離でも通用するスピード能力を秘めている一方で、胸の深さも十分にあり、高い心肺機能を秘めていそう。スピードとスタミナが問われる天皇賞・春において、両要素を兼ね備えている点は高く評価できる。前走では大台の500キロ丁度で出走。一叩きしてよりパンプアップしそうな印象の体つきだったが、やはり使ってトモのボリューム感は更に増して来た。下腿部に目を向けると、網目のように血管が浮き上がっている。毛艶も抜群で、状態は前走以上と見て良さそう。
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