キタサンブラック

(牡4、栗東・清水久厩舎)

ブラックタイド
シュガーハート
母父サクラバクシンオー
通算成績10戦6勝
重賞勝利 16年天皇賞(春)(G1)
15年菊花賞(G1)
15年セントライト記念(G2)
15年スプリングS(G2)
連対時平均馬体重518kg (最高:532kg) (最低:504kg)
前走時馬体重524kg
POINT天皇賞を勝った時がかなり充実したデキだったので、その時よりさらに、ということはなかなか言えないが、それでも良い状態で調子をキープしている。ただ、天皇賞が究極に仕上がった感じではあった、というのも本音だ。この馬自身、一戦ごとレースに使って完成度が高くなってきた。馬体の張りも十分であるし、どんな距離、コースでも堅実に走っている馬であることから、まず消せない1頭ではある。

ラブリーデイ

(牡6、栗東・池江寿厩舎)

キングカメハメハ
ポップコーンジャズ
母父ダンスインザダーク
通算成績29戦9勝
重賞勝利 15年天皇賞(秋)(G1)
15年宝塚記念(G1)
15年京都大賞典(G2)
15年京都記念(G2)
15年鳴尾記念(G3)
15年中山金杯(G3)
連対時平均馬体重484kg (最高:490kg) (最低:474kg)
前走時馬体重492kg
POINT前走が香港でのレースだったので、比較することが難しいのだが、2走前の大阪杯前と比較して格段に良くなっている。大阪杯前はいかにも休み明けで余分な肉もあったが、今回は全くそういった面が見られない、シャープな造りになっている。海外遠征帰りだが、昨年は年明けの中山金杯から暮れの有馬記念まで走りぬいたタフな馬。むしろ使ったことでかなり上積みが見られる。連覇も十分見込める完璧なデキ。今回の診断メンバーでNo.1評価はこの馬。

ドゥラメンテ

(牡4、美浦・堀厩舎)

キングカメハメハ
アドマイヤグルーヴ
母父サンデーサイレンス
通算成績8戦5勝
重賞勝利 16年中山記念(G2)
15年東京優駿(G1)
15年皐月賞(G1)
連対時平均馬体重486kg (最高:502kg) (最低:474kg)
前走時馬体重502kg
POINT見るからに休み明けだった中山記念と比較すると、もっさりした冬毛も抜けて、馬体は引き締まった。ただ、それでも昨年のダービー前には及ばないかな、という印象。もともとにシャープに、骨格が目立つタイプではあるので、筋肉量が足りないということはない。絶好調と言える雰囲気ではないが、能力の絶対値が高いので、アクシデントがなければまず上位に食い込んでくるだろう。

マリアライト

(牝5、美浦・久保田厩舎)

ディープインパクト
クリソプレーズ
母父エルコンドルパサー
通算成績16戦5勝
重賞勝利 15年エリザベス女王杯(G1)
連対時平均馬体重427kg (最高:438kg) (最低:418kg)
前走時馬体重438kg
POINT状態に関しては昨年のエリザベス女王杯時が格別に良かったので、なかなかそれ以上のデキというのは難しいところだが、牡馬相手のレースが続く中でもしっかりと馬体をキープし、好調を維持している印象。調子の波が激しいと言われがちな牝馬だが、この馬はどっしりとした構えで安定感がある。中距離前後なら安定株と言えるだろう。今回もアタマまではどうかも、十分上位を狙える良い状態でレースを迎えられそう。

トーホウジャッカル

(牡5、栗東・谷厩舎)

スペシャルウィーク
トーホウガイア
母父Unbridled’s Song
通算成績11戦3勝
重賞勝利 14年菊花賞(G1)
連対時平均馬体重487kg (最高:490kg) (最低:484kg)
前走時馬体重492kg
POINT急激に良くなってきているわけではないが、それでも1戦ごとに良くなってきている感はある。胴にゆとりがあり、脚も長く見せるタイプなので、平均的な脚を使う展開を希望するだろう。光の加減で毛艶は前回の方が良く見えるが、今回も遜色ないレベルで来ているし、なによりトモの張りが維持できている。以前は使い込めなかったが、体調が安定しているのだろう。前走でマイナス12キロの体だったが、今回は更にムダ肉なく仕上がっていて、おそらく当日は減ってくるはず。菊花賞以来では一番良い状態で挑めるのではないか。

アンビシャス

(牡4、栗東・音無厩舎)

ディープインパクト
カーニバルソング
母父エルコンドルパサー
通算成績10戦5勝
重賞勝利 16年大阪杯(G2)
15年ラジオNIKKEI賞(G3)
連対時平均馬体重462kg (最高:468kg) (最低:458kg)
前走時馬体重468kg
POINT昨年からトモの容量が少しずつアップしてきていて、確実に筋肉の質、張りは良化してきている。ただ、馬の横比較をするわけではないが、完成度的にはキタサンブラック、ドゥラメンテにはまだ劣るかな、といった印象。逆にこの完成度であのレースぶりだから、秘める素質は現役屈指のものなのだろう。馬体のシルエットを見た感じでは、距離が延びるのはあまり好材料ではない。折り合いにも不安がある。乗り方次第ではあるが2000mがギリギリか。馬の素質は疑いようの無いものだが、今回は条件的に様子を見たいところだ。

カレンミロティック

(セ8、栗東・平田厩舎)

ハーツクライ
スターミー
母父A.P. Indy
通算成績35戦6勝
重賞勝利 13年金鯱賞(G2)
連対時平均馬体重455kg (最高:464kg) (最低:444kg)
前走時馬体重458kg
POINTもともと胴がゆったりとしていて、こういったシルエットに見せる馬なので、特に太め感であったり、調整が足りないといったことはない。しかし、やはり8歳馬。前走から大きな上積みが見込めるかと言われると厳しいものがある。天皇賞で激走したので、この距離、強い相手で果たして連チャンが利くのかどうか。典型的なベタ蹄なので、重馬場は不向き。良馬場でこその馬だ。

シュヴァルグラン

(牡4、栗東・友道厩舎)

ハーツクライ
ハルーワスウィート
母父Machiavellian
通算成績13戦5勝
重賞勝利 16年阪神大賞典(G2)
連対時平均馬体重471kg (最高:480kg) (最低:464kg)
前走時馬体重468kg
POINT天皇賞時に「まだ完成は先」と評価したが、3着に好走。いい意味で裏切ってくれて、素質の高さを証明してくれた。今回はその時と比較すると筋肉量も増して、馬体の張りも文句なし。頸さし周りの筋肉量もかなり増えた印象だ。若干ベタ蹄であるし、脚質的にも切れ味を生かしてこそのタイプなので、馬場悪化は避けたい。相手は強いが上位を狙える良い仕上がりだ。

ラストインパクト

(牡6、栗東・角居厩舎)

ディープインパクト
スペリオルパール
母父ティンバーカントリー
通算成績27戦7勝
重賞勝利 14年金鯱賞(G2)
14年京都大賞典(G2)
14年小倉大賞典(G3)
連対時平均馬体重489kg (最高:498kg) (最低:482kg)
前走時馬体重496kg
POINTもともと少しムチッとしたフォルムのディープ産駒。母父のティンバーカントリーが出た感じの印象だ。キ甲も抜けて馬体は完成されている。長距離でも上位に食い込んでいることから、苦手ではないのだろうが、胴の長さや馬体全体のシルエットを見た感じでは2000mくらいが良さそうには映る。トモの容量も十分で、張りも良い。休み明けながらしっかりとした筋肉量を保っている。調子自体は良さそうなので、あとは展開次第で上位に食い込みがあっても、といったところだ。

サトノクラウン

(牡4、美浦・堀厩舎)

Marju
ジョコンダ2
母父Rossini
通算成績8戦4勝
重賞勝利 16年京都記念(G2)
15年弥生賞(G2)
14年東京スポーツ杯2歳S(G3)
連対時平均馬体重474kg (最高:482kg) (最低:468kg)
前走時馬体重474kg
POINTラストタイクーンの父系ということもあって、全体に丸みを帯びた筋肉の付き方、馬体のシルエットの持ち主。胴にゆとりもあるので長い距離が合いそうだ。飛節は直飛に向いているのに脚は長く見せ、これは直飛で出世する馬に見られる特徴の1つ。極端な瞬発力勝負より、底力を必要とするレースに向いた造りなので、瞬発力勝負になりにくいこのコースは好材料。海外遠征明けだが、馬体の張りは上々で、筋肉量も成長とともに増えてきた。昨年のダービー前と遜色ないレベルまで仕上がってきた。

ステファノス

(牡5、栗東・藤原英厩舎)

ディープインパクト
ココシュニック
母父クロフネ
通算成績16戦4勝
重賞勝利 14年富士S(G3)
連対時平均馬体重478kg (最高:488kg) (最低:470kg)
前走時馬体重486kg
POINT筋肉量の多い、逞しい体をしたディープ産駒で、飛節は父譲りの直飛に寄った角度の持ち主。胴はそこまで長いタイプではなく、やはりベストは2000m前後。腹袋は立派で、底力を必要とする展開にも対応可能。2歳時から見栄えのするフォルムであったが、ようやく中身がフレームに追いついてきて、ほぼ完成の域に近づいている。鳴尾記念を一叩きされて状態は確実にアップ。馬体の張りもはちきれんばかりで、あばらもうっすら浮き、1週前にして完璧な状態。香港2着の実績もあり、ここでもアタマまであると見た。
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サトノノブレス

(牡6、栗東・池江寿厩舎)

ディープインパクト
クライウィズジョイ
母父トニービン
通算成績25戦6勝
重賞勝利 16年鳴尾記念(G3)
16年中日新聞杯(G3)
14年日経新春杯(G2)
14年小倉記念(G3)
連対時平均馬体重501kg (最高:516kg) (最低:486kg)
前走時馬体重504kg
POINT前走は適距離に戻ってレコードタイムで貫禄勝ち。近走の仕上がりをずっと見てきているが、6歳という年齢もあり、大きな変動は無い印象で、良い状態で安定している。体調面で特に不安はなさそうで、今回もこの馬の力は発揮できるデキにあるのだが……何より決め手に欠ける雰囲気が拭えない。距離はベストに近いし、内回りも向くとは思うが、この強敵相手にどこまでやれるか。