京都競馬場改修工事で今年の天皇賞・春は阪神開催となる。いつ以来かと調べてみたら1994年、ビワハヤヒデが岡部幸雄Jで勝った時以来だった。その前が41年前で、さらにその前は51年前。これらを記者席で見ていた私も永く居るものだ。

今週は土日に雨マーク。どこまで降るのかでまた難しい考慮が居る。コントレイルに最も迫った同じ世代のアリストテレスが阪神大賞典で思わぬ敗退。道悪も敗因のひとつだったか。アリストテレスが予想もしなかった負け方をしたことで今年の天皇賞は混沌となった。

勝ったディープボンドが5馬身差の楽勝だから、それは素直に強かったと思う。だが2着以下の馬はどうだろう。日経賞組からで十分に立ち向かえるだろう。初タイトルとなったウインマリリンカレンブーケドールも渋い。1、2着の牝馬勢に3着のワールドプレミア。ガラリ一変もだろう。そしてもうひとつの話題。横山典弘家の3人が揃ってG1騎乗は凄いの一言だ。


【マイラーズCの回顧】

21年4/25(日)阪神11R マイラーズC(G2、芝1600m)
  • ケイデンスコール
  • (牡5、栗東・安田隆厩舎)
  • 父:ロードカナロア
  • 母:インダクティ
  • 母父:ハーツクライ

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土曜にあった事件でケイデンスコールの鞍上が替わった。それもあってか重賞初挑戦のエアロロノアが1番人気。それもケイデンスコールの倍ぐらいの支持となった。レースは昨年の2着馬、ベステンダンクの逃げから始まった。

最内枠で好発、鞍上は最初からこの手を考えていた様な勢いであった。外からフォックスクリークが追随してきたこともあってベステンダンクはピッチをあげる。小気味のいい逃げでフォックスクリークの後ろを離して行く。さすがに1000m通過の55.8はこの10年でも最も早いペース。と、言うか相当なる飛ばしであるベステンダンクの逃げ。

ケイデンスコールにアルジャンナエアスピネルにエアロロノアの位置取りは真ん中のちょい後ろ。4頭が前後していた。さすがのベステンダンクも4コーナーを廻ってすぐに失速。後ろに吞み込まれる。

好位に居たダイワキャグニーカイザーミノルが直線半ばでひしめき合う。最内に進路を見出したギベオンの伸びも目立つ。だが馬場の真ん中を通ってケイデンスコールがすっと反応して伸びて来る。あっと言う間に前の馬群を置き去りにして前に出る。

エアスピネルは前の列に加われない伸び脚。エアロロノアの方がまだしも伸びはいい。だがジワジワっとアルジャンナが脚を伸ばして2着にあがったのが見えた処がゴールだった。ケイデンスコールがちゃんと能力を出し切っての勝利。今年は金杯の勝利から始まって、中山記念2着からここでの勝利と確実に力を出しはじめた。NHKマイルでかなりの脚を使っての2着。あれを見ているだけに遅きの感さえあるがこれからだろう。

驚きはカイザーミノルに続いてダイワキャグニーの好走。ここらは紙一重なのだろうと思える。それとエアスピネルの衰えを感じもした。この馬だけが伸び切れていない。ロードナカロア産駒の重賞勝ちがまた増えた。ディープインパクトも凄いがロードカナロアの子供達もますます勢いづいている感じだ。