牝馬のハンデ重賞、マーメイドSだ。京都開催は2006年以来。3歳以上であるがそれも2013年以降に参戦がない。オークスの後でそうそう生きのいい3歳馬は出てこない。

この10年を観ていても、いちばん若い4歳世代がいいデータでもない。また、ハンデ上位馬に好結果が出ていないレースでもあり、イメージとしては荒れやすいレースだ。週間予報を観ていると日曜に雨マークが出没。梅雨入りとなるのか。

トップハンデはミッキーゴージャス。56・5キロで、次がコスタボニータの56キロ。ミッキーゴージャスの鞍上は先週の函館スプリントS勝ちの浜中Jだ。前走は安田翔厩舎での初陣となる大阪杯で14着敗退だった。

愛知杯勝利時の鞍上の川田Jはエーデルブルーメに騎乗。この馬も安田隆厩舎からの福永厩舎へ移籍馬だ。重賞初勝利への道が見えて来た気がする。他では4歳馬ホールネスの底を見せていない魅力。穴なら一目散の逃げ、ベリーヴィーナス。

【函館スプリントSの回顧】

24年6月9日(日)函館11R 函館スプリントS(G3) 芝1200m)
  • サトノレーヴ
  • (牡5、美浦・堀厩舎)
  • 父:ロードカナロア
  • 母:チリエージェ
  • 母父:サクラバクシンオー
  • 通算成績:8戦6勝


武豊Jの快勝で始まった今年の函館シリーズ。気持ちいい逃げでナムラローズマリーが1・07・9をマーク。芝はかなりいいと改めて認識。ところがそれを上廻る時計は出ず。次の時計が重賞のここで1・08・4。8Rの前ぐらいから小雨が降るなかとなったが、すこぶる影響しているとは思えなかった。

レースはアサカラキングの逃げで始まると読んでいたが見事に大外れ。関西TVで観戦してたが、実況席の解説に馬社時代の後輩、津田照之君が『アサカラキングは一歩目が遅い馬ですが~』とレース前の展開解説で言う。まさしくその通り。むしろ後ろから数えた方が断然早いぐらいのスタート。その間に5年前の勝ち馬カイザーメランジュ(当時は中野栄厩舎)が逃げる。

結局、アサカラキングは一度も先頭のシーンなく9着敗退。33・4の前半で行き、後半は35・0のラップ。これは過去10年で3番目に遅い上りタイム。しかしその二度は33・0で行っていた。

レースを制したのはサトノレーヴ。道中では実にいいポジション。アサカラキングの斜め右後ろ、3番手のエアポケット、当然に内ラチピッタリの追走。直線は前が必ず開くの信念どおりにカイザーメランジュとアサカラキングの間を抜けてきての快勝。道中、4頭めの外でレースを進めたウイングレイテストが2着。ビッグシーザーが道中はサトノレーヴのすぐ左後ろに潜りこんでの位置取りも4角は外を廻らねばならぬ分での3着。ゴール前の伸びは目立っていたが。

もう1頭、凄い脚がサウザンサニー。後ろのインでじっと我慢して、サトノレーヴの後ろを伸びてきた。やはりこれらは枠だろう。ジャスティンスカイはまったく出番なし。ゾンニッヒもそれなりの脚は使っていた。サトノレーヴ、調べる程に短距離の申し子の様な血統。ちゃんと勝つ理由があるものです。