競馬専門紙にて記者として30年余り活躍。フリー転身後もその情報網を拡大。栗東の有力ジョッキーとの間には、 他と一線を画す強力なネットワークを築く平林氏が、現場ならではの視点でレースを分析します。
【小倉記念】今年は中京開催
2024/8/5(月)
他場での開催は京都で2回されているが中京競馬場では初めてとなる。初の左廻りの小倉記念となる訳だ。関東 馬が4頭登録。コスモカレンドゥラ、シリウスコルト、ファユエン、レッドランメルト。中京なら輸送も短く前 日輸送でも影響はないだろう。
ハンデ戦でトップハンデはディープモンスターの58・5キロ。2番ハンデがコスタボニータの56キロだが牝馬で2キロのプラスである。この馬には2000が微妙に長いのかも。3番ハンデがリフレーミングと3歳馬シリウスコルト。リフレーミングの中京コースでの好相性もいいが、若い3歳馬のシリウスコルトが気になる。弥生賞では機動力あるいい競馬だった。夏は牝馬で穴ならファユエンの切れ味だ。
【エルムSの回顧】
24年8月4日(日)函館11R エルムS(G3)ダート1700
- ペイシャエス
- (牡5、美浦・小西厩舎)
- 父:エスポワールシチー
- 母:リサプシュケ
- 母父:ワイルドラッシュ
- 通算成績:18戦5勝
パリ五輪での観たいものをビデオ予約して寝るのだが、不思議と真夜中でもライブで観ている。おかげで毎日が寝不足状態で暑さもこたえる。そんな贅沢な時間は大事にしたいものだ。ちょっと最近、JRAジョッキーのくだらない事件ばかりで競馬のイメージを下げてしまっている。襟を正して欲しいと思うばかりだ。
札幌、エルムS。今回の新潟の中休み時間となっていつもはあまり見ない調教ビデオを眺めていた。札幌ダートで追い切ったテーオードレフォンの動きがいい。思わず専門紙に〇をつけてレースを観た。ミトノオーの逃げをピタッとドゥラエレーデ。ミトノオーの渋とさを知っている鞍上ならこそか。
外からテーオードレフォンが3番手。2列めは内にナチュラルハイ、その外にペイシャエス。ドゥラエレーデの真後ろだ。2列めの外の1馬身後ろがプロミストウォリア。この6頭が前のグループ。前6頭は離れずの間合いで淡々と流れる。3コーナーを過ぎ4コーナー手前で内のナチュラルハイが脱落。ミトノオー、ドゥラエレーデ、テーオードレフォンの3頭が並び加減。
真ん中のドゥラエレーデが少しだけ前で直線へ。その後ろではペイシャエスの鞍上が必至で追っている。後1ハロンでも前3頭は雁行気味。プロミストウォリアは離されだした。追って追ってのペイシャエスだが前にとりつく勢い。ドゥラエレーデとテーオードレフォンの間に入ってくる。ドゥラエレーデとの追い合いを最後はクビだけ前に出た。
鞍上の横山和生JはJRA初重賞が2018年のこのレース。馬体減が多かったこのレース。ドゥラエレーデは中1週で札幌記念に向かう様だ。それもまた凄いチャレンジ。競馬は楽しいスポーツの筈である。
プロフィール
平林雅芳 - Masayoshi Hirabayashi
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、その情報網を拡大し、栗東のジョッキーとの間には他と一線を画す強力なネットワークを構築。トレセンおよびサークル内ではその名を知らぬ者はいないほどの存在。