ふと武豊Jがキーンランドカップを勝った事があったかなと調べてみた。やはり勝者に名前はなかった。

そもそも夏は小倉を重点に騎乗していた。2014年から騎乗しだして過去10年で9度の騎乗。1番人気馬で2度だが結果は出ず。昨年はゾンニッヒで騎乗。

今年はオオバンブルマイ。NHKマイルで3着の秋。豪州遠征を控えた10月29日、天皇賞ディーの新馬戦で負傷。オオバンブルマイは見事に勝利。今回、1200へ初挑戦だが母ピンクガーベラの妹ブランボヌールは2016年の勝ち馬。祖母ルシュクルからは短距離系がたくさん活躍している。プルパレイ、ゾンニッヒと札幌で勝った馬でなくオオバンブルマイで騎乗はその血統的背景もある。

だがナムラクレアが立ちはだかる。昨年の覇者だがその後もGⅠにもう少しの処に居る。ここは負けられない戦いだろう。レーンの堀厩舎、サトノレーヴ。ルメールのモリノドリームと役者はこと欠かない。札幌が面白い!

【札幌記念の回顧】

24年8月18日(日)札幌11R 札幌記念(G2)芝2000m
  • ノースブリッジ
  • (牡6、美浦・奥村武厩舎)
  • 父:モーリス
  • 母:アメージングムーン
  • 母父:アドマイヤムーン
  • 通算成績:18戦7勝


  • パドックでプログノーシスはややご機嫌斜めに見えた。決して落ち着きはらっている様には思えなかった。そしてゲート内、これほどに煩い馬ではなかろう。最悪のスタートとなった。上へジャンプした様なドゥラエレーデと同じ最後方。

    レースはアウスヴァールが逃げたが緩みのないペース。最初の4Fだけは12秒台のラップだが後半の6Fは全て11秒台。これは過去10年を観てもありえない。それだけ流れている訳で付いて行った後続もそれなりに脚を使っている。逃げたアウスヴァールがノースブリッジに交わされて7着敗退。だが2番手ノースブリッジ、そしてインの3番手ジオグリフ。その後ろの4番手、ステラヴェローチェが伸びて上位を占めた。

    プログノーシスは3角から外を追い上げるも届かない。札幌記念連覇は何故かしら難しい。シャフリヤールもノースブリッジも海外帰り緒戦なのだからそこが敗因ではない筈。昨年とまったく同じ臨戦過程なのにプログノーシスは弾けなかった。

    ノースブリッジのデビュー戦は武豊Jで新馬勝ち。次の葉牡丹賞は岩田康Jが乗り勝利。青葉賞では横山和生Jが鞍上もこれは岩田康Jが騎乗停止中。それ以外の16戦で騎乗のコンビ。今回でも1週前の美浦の追い切りに駆けつけ、札幌入りした今週木曜芝の稽古でも騎乗。インタビューで今までやってきた事が実を結んだとコメント。

    最近は結果が出ないとすぐ乗り替わりする傾向。ジョッキーと密にコンダクトしてその馬の資質を引き出す、そんな職人技が少なくなってきてる。コメントもユックリ噛みしめる様に言葉を紡んでいた。横山典弘J、岩田康誠Jと地道に馬を育ててるプロフェッショナルが居るのが嬉しい。夏のG1級の札幌記念。今年もドラマチックな結末。

    『競馬に絶対はない!』