アルクトス

19年7/7(日)3回中京4日目11R 第24回 プロキオンS(G3)(ダ1400m)

  • アルクトス
  • (牡4、美浦・栗田徹厩舎)
  • 父:アドマイヤオーラ
  • 母:ホシニイノリヲ
  • 母父:シンボリクリスエス

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ドバイ帰りの1戦となったマテラスカイ。昨年のこのレースから勝利がないのが気がかり。後は自分の競馬に徹してどうかだけ。ところが1200通過が9Rでレコード決着となったものよりも速いペースを刻んでしまう。最後の1Fが13.0と止まり気味。
そこを強襲したのが、内で脚を貯めていたアルクトスと、その少し後ろを追走していたミッキーワイルドで、この2頭の追い合いとなった。
上位3頭は、ここ2戦を連勝して来ている昇り馬。夏こそ勢いのある馬が強いと思えるゴール前だった・・・。

暑い夏が戻ってきた。名古屋らしい暑さが。朝方に雨が降ったらしいが、涼しさがまったくない。テラスで観戦している人たちが手うちわで風を起こしている。朝から仕事で来ているのだが、こうも暑いと気持ちが続かない。目的のレースが終わったら即、帰宅を決断。家のTVで観戦出来た。7Rを見てから帰っても十分に間に合う。中京競馬場も近くなったものだ。

マテラスカイがスンナリと先手を取った。絡まれずに行けている。それもそのはず、流れが速い。前半3Fが33.3。芝の部分で楽に先行して行けたのだが、ダートに入ってから後ろが急追。内からサクセスエナジーの勢いが凄かった。交わしてでも行きたいのかと思えるほどに来ていた。

3番手にヴェンジェンス、ウインムートは徐々に順位が下がった。見逃せないのがアルクトスの田辺騎手の操縦である。ウインムートの外にいたのを、内の後ろの馬の動きを見てスッと内へと入れたのが、2Fを通過したあたり。ウインムートの内へと入り込み、ラチ沿いまで行けたのが3F手前。この切り替えが最高のポジション取りとなった。
前は3頭が半馬身ずつで並ばないまでも勢いづいて行く。そこから2馬身近い間があっての4番手のインで最後のカーブである。
ミッキーワイルドも同じように内ラチ沿い。ラチ沿いとしては先頭のマテラスカイ、アルクトス、そしてミッキーワイルドが3頭目。この内を進むのがいかに大事かだ。

惜しむらくはヴェンジェンス。最近の充実ぶりを物語るかのレースぶり。マテラスカイ、サクセスエナジーの外の3番手を進む。最後のカーブの廻るあたりでステッキをかなり入れた。おそらくは外へと膨れるのを阻止していたのだろうと推測する。そこを矯正しながら廻ってきても、前の2頭とは瞬時に離されてしまう。あと2Fあたりでは、内から来ているアルクトスとほぼ横並びになってしまう。
先頭はマテラスカイ。あと300まで鞍上はステッキを入れていない。まだ2馬身近いリードがあった。あと200でも先頭。急に止まりだしたあと100過ぎ。サクセスエナジーを内から外から抜いた2頭が急接近した途端に力尽きた。

絶好の位置でレースを進めたアルクトス。前を行くマテラスカイが急に近くなってきたあと200手前。その時点ではすぐ前にはサクセスエナジーがいたが、前のマテラスカイとの間はかなり空いていた様に見える。そこへ後ろからミッキーワイルドが急追して来て内から外から急に接近されたサクセスエナジー。大きく手綱を引くアクシデントとなる。ただあの勢いを殺すことなく、アルクトスの田辺騎手は行くのは当然。道中で脚を貯めていたからこそ、最後の追い合いで負けなかったのも事実であろう。

アルクトスはJRA・ホームページの馬名の意味で見ると『ギリシア語の北斗七星』とある。その母がホシノイノリヲ。レース名の『プロキオン』は子犬座で最も明るい恒星。大きさは太陽の約2倍とあった。こんな事は前もって調べておけば勝ち馬探しで大いに役立つのにと・・。後の後悔先に立たずではある。
ただマテラスカイが洋行帰りの一戦である。そしてアルクトス、ミッキーワイルド。ヴェンジェンスの3頭ともが、この2戦が連勝中。ミッキーワイルドは条件からオープンへ突入したばかりだが勢いもある。前々の競馬と内目で上手く立ち回った馬で賑わした上位だが、後方から大外を追い上げて来たサンライズノヴァの脚も目立っていた。 夏の暑い戦い。やはり勢いのある馬には敵わない・・・と言うことか。