今年限りで引退予定の『世界一兄妹』 土日G1制覇の快挙に挑む! シュヴァルグラン&ヴィブロス
2018/3/25(日)
-:翌日は日本でシュヴァルグラン(牡6、栗東・友道厩舎)が大阪杯に出走します。ドバイから大急ぎで帰国されるんですか?
佐:さすがに間に合わないです(笑)。みんなでドバイで応援します。
-:シュヴァルグランの状態はいかがですか?
佐:貫禄がありましたね。G1を勝つと風格が出てくるんですかね?こっちが勝手に思っているだけかもしれないですけど(笑)。
-:今回は2015年8月に札幌で走った500万下(2着)以来の2000mです。久々の距離を不安視する声もあると思いますが?
佐:2000mでも面白いですよ。あの時とはスタートが違いますから。長い距離を使うようになったのは、スタートが遅くていいポジションを取れなかったことが大きな理由です。今はちゃんと出ていいポジションに付けられるようになりました。長い距離がいい馬だと思われているでしょうから、それほど人気にもならないと思うので、あとはジョッキーがうまく乗ってくれるかですね。
-:そのジョッキーですが、今回は三浦皇成騎手が初めて騎乗します。
佐:掛かる馬ではないので、誰が乗っても大丈夫だと思っています。皇成には1週前追い切りで感触を掴んでもらう予定です。
三浦皇成騎手を背に1週前追い切りを行なった(奥)
追い切り後に打ち合わせをする友道康夫調教師と三浦皇成騎手
-:三浦騎手とはつながりがあったのですか?
佐:河野(通文)厩舎の見習いの時、キャプテンマジンの調教に乗ってもらった時からですね。レースでも一度乗ってもらったことがあります。マジンプロスパーのスプリンターズSも乗る予定(出走取消)で、その後はなかなか機会がなかったんですけど、やっとタイミングが合った形です。
-:約10年前からのつながりで、三浦騎手にとってもJRAでは初G1制覇のチャンスが佐々木オーナーの馬で巡ってくるとは、やはり縁があるのですね。
佐:くりくりの坊主頭だった皇成がね(笑)。本当にいい子なんですよ。いつも明るくて笑顔だし、競馬場とかですれ違った時は必ず挨拶してくれます。
「もうスタートに不安はないので、2000mでも面白いですよ。この春は大阪杯と天皇賞の2戦だけの予定ですし、友道先生もいけると判断して使うわけですからね」
-:昨年までは阪神大賞典から天皇賞・春というローテーションでしたが、年明け初戦に大阪杯を選んだ理由は?
佐:これは友道先生の判断です。3000mを走った後にまた3200mを走るのは馬がかわいそうだし、きついと。2年連続で阪神大賞典からのローテーションで天皇賞も3着、2着と来ていますけど、天皇賞の後に回復に時間がかかりましたからね。
-:阪神大賞典は好走していますが、宝塚記念では2年続けて大敗しています。阪神コースの中距離戦という舞台はいかがですか?
佐:やっぱり春の3戦目だった宝塚記念と、今回は1戦目のフレッシュな状態で走るという違いは大きいと思いますよ。しかもこの春は大阪杯と天皇賞の2戦だけの予定ですし、友道先生は2000mでもいけると判断して使うわけですからね。宝塚記念の時は時期的に馬場も渋ります。シュヴァルグランは馬場が良いほうがいいので、今回は本当に楽しみにしているんですよ。
-:思い描いている作戦、展開を教えてください。
佐:もうスタートに不安はないので5、6番手には付けられると思いますけどね。ただ前が飛ばせば抑えることもあるでしょうし、そこはジョッキーの判断に任せます。あとは有馬記念みたいにならないことを願うだけです。
-:その有馬記念ですが、外枠から直線で接触する不利もありながら3着と底力を見せました。
佐:あの不利があって3着まで来たんですから、馬としての完成度は確実に上がっていますよね。ぶつかっても間を割って伸びてきた、あんな姿は見たことなかったですから。闘争心も出てきたし、本当に成長していると感じました。
有馬記念でG1連勝を狙ったが、惜しくも3着に敗れた
-:ドバイターフ、大阪杯と2日連続のG1制覇がかかります。意気込みをお願いします。
佐:ヴィブロスもシュヴァルグランも今年で引退する予定なので、全力で勝ちにいきます。ヴィブロスは去年とは違うジョッキーになりましたけど、きっと神様は見ていると思うんです。去年のジャパンCの前もいろんなことがありましたけど、シュヴァルグランが勝つことができました。またいいことがあると信じて、ドバイへ応援に行ってきます。